テレビや白物家電といったデジタル製品で人気のLG。中でも、高性能ながら比較的安価に購入できると好評なのが、PCモニターです。2022年4月19日に、そんなPCモニターの新製品を一挙に発表しました。
新製品の中には、21:9のウルトラワイドモニターに加え、縦長仕様の製品や、2つのディスプレイを搭載した製品など、一風変わったデザインも多数。本記事では、新製品の詳細を、実機の写真と共に紹介していきます。
16:18の縦長ディスプレイで快適なWebブラウジングが可能!?【28MQ780-B】
まずは、アスペクト比(縦横比率)が16:18と、縦に長い仕様の珍しいモニター「28MQ780-B」。実売価格は9万5000円前後となっています。
解像度は、WQHDを2枚縦に並べたのと同等の2560×2880で、かなりの高精細。デジタルシネマ規格のDCI-P3を98%カバーする「Nano IPSテクノロジー」を採用しており、色味の再現性も強みです。
縦長のディスプレイは、Webページといった、縦に情報が多いコンテンツを表示するのに快適。筆者のような文書作成をメインで行う人や、プログラミングをする人にとっては、かなり有用だと考えられます。もちろん、別々のコンテンツを、上下に分割して表示することも可能です。
また、横に設置場所を広く取らないのも特徴です。ケーブルはすべてスタンド内に格納できるので、机がコードでぐちゃぐちゃになる心配もありません。現在使用しているメインディスプレイの横に、サブディスプレイとして設置するのもありでしょう。
ディスプレイは90度角度を変えられるほか、アームの可動域が、左335度/右335度の横角度調節、前25度/後ろ25度の縦角度調節、130mmの高さ調節に対応するなど、かなり柔軟に設計されているので、机や椅子の高さに合わせやすく、楽な姿勢での作業をサポートできます。
2枚のディスプレイが標準搭載!? 縦横のレイアウトを自由に配置できる【27QP88D-B2】
「27QP88D-B2」は、27インチのディスプレイが2枚備えられた、独特なデザインのモニターです。左右のディスプレイは、それぞれ90度回転が可能となっているので、縦長に2枚、横長に2枚に加え、縦長1枚と横長1枚といったように、表示スタイルを自由にカスタマイズできます。
左右に加え、上部のベゼルがかなり薄く設計されているため、2つのディスプレイをつなぎ合わせた際のブランクが最小限に抑えられています。
LGの2画面製品といえば、2020年に発売されたスマートフォン「LG VELVET」が思い浮かびます。LG VELVETは、左右の画面に2つのアプリを起動することで、チャットをしながらWebページを確認したり、オンライン会議中に、映像と資料をそれぞれの画面に表示するなど、作業効率や生産性の向上に注力した製品でした。
「27QP88D-B2」も、LG VELVETと同様に、2つの画面を活かし、片方の画面に動画素材やブラウザを表示し、もう一方で編集画面を表示するなど、クリエイティブな作業を快適に進めるためのデバイス。アーム1本で2つのディスプレイが設置できるので、机の上をきれいに保つという意味でも有用です。
発売予定時期は2022年5月下旬ごろ、予想実売価格は9万5000円前後となっています。
39.7インチで5K2K表示対応! アスペクト比21:9のウルトラワイド曲面モニターも新登場
アスペクト比21:9のウルトラワイドモニターとして新登場するのが、「40WP95C-W」。画面サイズは39.7インチと大型で、4Kモニターと比較して約133%横に長い、5120×2160の超高精細表示が魅力の製品です。
本製品は、ナチュラルで鮮やかな色彩の表現にもこだわりながら、ブルーライト低減モードも搭載。従来のブルーライト低減モードの弱点とされていた、青色波長の色合いを改善し、正確な色味を再現します。
21:9という画面比率は、映画館のスクリーンに近いため、大画面で動画コンテンツを楽しみたいという人にもおすすめ。また、PCゲームプレイ時に発生する、画面のズレやカクつきを抑える、「AMD FreeSyncテクノロジー」を搭載しているので、ゲーミングモニターとしても活用できるでしょう。実売価格は20万円前後となっています。
ノートPCと一緒に持ち歩けばいつでも大画面が楽しめる! ポータブルモニターも新発売
ここまで紹介してきた、自宅に据え置いて使用する大画面モニターと違い、16インチディスプレイを搭載し、薄型軽量設計にすることで、持ち運びも快適に行える「LG gram +view 16MQ70」。
本体質量は670g、カバースタンドを含めても990gと軽量なので、ノートPCとセットで持ち運ぶのもあまり苦ではありません。16インチディスプレイは決して小さくないサイズ感ですが、実際に持ってみても、驚くほど軽量になっています。
モニターを持ち歩く必要性に疑問を感じる人もいるかもしれませんが、新型コロナウイルスの流行がある程度落ち着いた後、アフターコロナの働き方を考えると、ここ数年、自由がきかなかった外回りの仕事など、屋外に出る機会が増える可能性があります。資料の編集を外出先でしたい場合などに、2つの画面があると便利というビジネスパーソンも多いでしょう。
ディスプレイ解像度は2560×1600。LG gramとセットで使用すれば、USB Type-Cケーブル1本で給電もできるため、必要以上に荷物が増えないのもポイント。
こちらの実売価格は4万5000円前後となっています。
取材・文/佐藤文彦