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事前に準備すべきことは?待機時間は?アメリカから帰国してわかった空港検疫の最新情報

2022.05.17

コロナ渦により海外から日本へ入国することが難しかったが、3月より水際対策が緩和され、そのおかげでアメリカに住む筆者は約3年ぶりに日本へ帰国できた。5月11日に入国した際の羽田空港の入国状況をレポートする。

現在の水際対策の措置

以前は入国者全員に一定の隔離期間があり、空港から公共機関での移動が禁止されていたため、地方に実家がある筆者は、東京まで帰ってこれても、東京で待機期間を過ごさなければならないため、帰ることが難しかった。

しかし、3月より水際対策の措置が緩和。指定国・地域以外からの帰国者は、ワクチン接種がなくとも、入国後の待機場所までの移動は公共交通機関の使用が可能へ(ただし、入国の検体検査から24時間以内に移動)。また、指定国・地域以外からの帰国で、有効なワクチンを3回接種済みの人は待機期間がなくなった。

筆者が住むアメリカは、指定国・地域ではなく、ワクチンも3回接種済み。よって、空港の検体検査で問題がなければ、待機なしで日本に帰れるようになったため、今回帰国を決意した。

飛行機に乗る前に必ず必要なこと

ただし、コロナ前のように飛行機のチケットを購入するだけでは飛行機に乗ることはできない。

まず、国際線に乗る場合は、出発時刻から起算して72時間以内に取得した陰性証明書が必要となる。そのコロナ検査方法も簡易検査などはNG。有効な検体方法、検査方法が指定されているため、それを行っている検査機関で検査する必要がある。

筆者は、厚生労働省の所定フォーマットに記入してくれる検査機関で、搭乗の1日前に検査を実施。アメリカの保険適用で$125だった。ただし、私の知り合いは日本語のフォーマットでなく、英語のモノでも問題なかったという。

陰性証明書はチェックインの際、カウンターで確認され、それがなければ飛行機に乗ることはできない。以前は、ネットでチェックインをすることができたが、陰性証明書の確認が必要なため、国際線は今はアプリやネットで事前にチェックインができず、空港で対面でチェックインが必要。カウンターは長蛇の列になることを想定して、早めに空港に行かなければならない。

飛行機に乗る前にしておいた方がよいこと

日本の入国時、空港での検疫手続きが強化されているため、空港での待機時間が長くなる。その検疫手続きをできるだけ早く終わらせる方法が「ファストトラック」だ。

ただし、「ファストトラック」は事前に入力することが多い。

手続き方法は・・・

1. 入国者健康居所確認アプリ「MySOS」をインストール
2. アプリから「質問票」「誓約書」「ワクチン接種証明書」「検査証明書」を登録

「検査証明書」は出発の72時間前にしかとることができないが、そのほかは事前に入力可能。
「質問票」と「誓約書」はすぐに登録できるが、ワクチン接種証明書は確認まで数時間(長い人は数日)かかるため、ワクチン接種証明書を持っている人は、できるだけは早めに登録しよう。

私の場合は、紙のワクチン接種書を無くしていたため、デジタルワクチンレコードのスクリーンショットを送付。1度目は、日本のパスポートとワクチンレコードの苗字が異なるため、登録できず。ワクチンレコードにパスポート名を手書きで入力して再送し、登録できた。

「ファストトラック」は、登録の確認が進むにつれて、画面の色が変わり、最初は画面が「赤色」。ワクチン証明書の確認が終わると画面が「黄色」に変わり、検査証明書の確認が終わると「緑色」になる。

画面が「緑色」になれば、QRコードを取得でき、それを検疫所で見せるだけで、書類チェックが簡素化され、スムーズに入国手続きが進む。

「MySOS」のほかにも、「税関申告」も事前にアプリで入力ができるようになった。

いつもは、機内で機内灯をつけて記入していたが、これにより機内で入力することなくスムーズに入国できるようになった。

■飛行機に乗る前にやっておくこと

①「MySOS」アプリのインストールと手続き
②「税関申告アプリ」のインストールと手続き

機内のマスク着用の規制

アメリカではマスク着用の緩和が進み、機内でのマスク着用の義務を無くす航空会社が多くなった。ただし、国際線は行き先の国のルールにより変わる。

筆者は今回デルタ航空を利用して日本へ帰国。ただし、現在、筆者が住むロサンゼルスから東京への直行便がないため、ロサンゼルス→シアトル→羽田空港→福岡空港と2回乗換した。

アメリカ国内線移動のロサンゼルスからシアトルは、マスク着用を促すアナウンスはなく、乗客もマスクをしている人は少なかった。シアトルからの羽田便は、さすがにマスク着用を促されると思ったが、ここでもアナウンスでマスク着用を進めることはなかった。ただし、日本へ到着前に、日本の空港ではマスクが必要になることがアナウンスされ、マスクが配られた。

そして、日本の国内線は、マスク着用を推進。飲み物を飲んだあと、マスクをするのを忘れていると「マスクをつけてください」と注意され、やはり日本ではまだまだマスク着用が義務化されていることを肌で感じた。

羽田空港での手続き

筆者は事前に「ファストトラック」を「緑色」まで登録を済ませて羽田空港へ到着。流れ作業のように手続きが進む。ただし、チェックポイント箇所(手続きをする場所)が多く、それぞれのチェックポイントへ移動する距離が長く、とにかく並ばずとも歩く。(トータルで1.5キロほど)私はパソコンなどがあり、手荷物が結構あったが、それを持って移動するのが大変だったため、できれば機内に持ち込む荷物は少なくすることをおすすめする。

「ファストトラック」で緑の場合は、それぞれのチェックポイントで見せる書類がなく、QRコードをかざすだけで確かに簡単だった。

検体採取は唾液で行うが、結構な量の唾液が必要。検査結果は1時間ほどかかると言われたが、私の場合は30分ほどで検査結果がでた。

機内から検査結果が出て、税関を出るまでは約1.5時間。思ったよりスムーズに入国することができた。

イメージしたよりはスムーズに入国完了

「空港で数時間待たされる」と思っていたが、思ったより時間もかからずスムーズに入国。空港では5メートル置きに係員が立っており、手続きする場所も多くの人員が投入され、親切、丁寧に手続きが進んだ。しかし、QRコードをかざしたり、位置情報や健康状態の報告などスマートフォンがないとできない作業が多く、改めてスマートフォンの重要性を再確認したと同時に、年配の人は事前登録などの手続きはちょっと難しいだろうなと感じた。

コロナ前よりも手続きも増え、事前のPCR検査(アメリカに帰るときも必要なため2回)費用もかかり、精神的にも経済的にも国際線の利用はまだ大変だが、隔離期間がなくなったため(指定国以外、3回のワクチン接種済み)、以前よりは海外旅行へのハードは低くなったと言える。

※2022年3月11日現在の情報

ファストトラック詳細

文/舟津カナ

編集/inox.

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