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不要になった洋服を0円で交換するイベントが急増している理由

2022.05.16

自宅で過ごす時間が増えるなかで、リモートワークのスペース確保や使用頻度の低い衣類の見直しなど、断捨離をした方も多いのではないでしょうか。ただ、必要がないからといって簡単にゴミにしてしまうのはもったいない!とはいえネットサービスやSNSを通じて譲るにしても、やりとりや送料など手間も時間もかかってしまいます。

そんなハードルを楽しく越え、自分には必要がないものを、欲しい人へと循環させる取り組みが各地で盛り上がっています。

今回は「自分の不用品を持ち込み、その場に誰かが持ってきたものをもらって帰ることができる」イベント3例をご紹介します。

不要な服を持ち込むと同じ数を持って帰れる「0円 服の交換会」

おもにインスタグラムで情報を発信しているのが、「0円 服の交換会」。スタートは2021年からで、もともとはSDGsに関する勉強会を行っていたメンバーがイベント会場にショップ出店するにあたり、その1つとしてアパレル企業「ワンピース」(兵庫県)が過去の商品を並べたラックを出し、その服と持ってきた服を交換するという試みから始まりました。

その後、会場を2月には東京・有楽町のマルイ、4月には東京・錦糸町のマルイ、5月は大阪・難波のマルイ、東京・吉祥寺のキラリナ吉祥寺と開催頻度はどんどんあがり、盛り上がりを見せています。

そもそも新商品の服と同じ施設内に期間限定とはいえ「0円で服が交換できる店」を出店することは異例です。実現できている理由の1つは、リアル店舗を訪れることによるついで買いの発生。コロナ禍でオンラインショッピングに慣れてしまった顧客に対し、イベントへの興味で来店してもらうことで、店頭を訪れて商品を見る楽しさを思い出してもらえます。

さらに、マルイの会場ではマルイのエポスカード会員であれば、持ち込みも10点までのところ15点まで持ち込め、持参した数に5点多く持ち帰れるという特典を用意しています。受付での衣類の点数チェック時にカードの加入勧誘も行うことで、新規カード会員の獲得にもつながっています。

この0円ファッションの試みは、賛同した人が誰でも自分で企画できるオープンソース化されていて、ポスターやアイコンの画像なども使用でき、開催告知も「0円 服の交換会」のインスタグラムで共有されています。スタッフの多くは過去に参加してその趣旨に賛同したボランティア。また、参加者がそれぞれの地元で開催する例も出ています。

4月29日・30日に代官山で開催された「代官山春花祭」にブースで出店したのは、「0円 服の交換会」の活動に共感した株式会社Libertyの三上結香さん。もともとは友人と断捨離会として服の交換を行っていましたが、有楽町マルイでの盛り上がりを見て、より多くの人たちと行う「0円 服の交換会」を実施することにしました。

「友人達との断捨離会でいつも課題に感じてたことが、『交換されなかった服はどうなるのか?』でした。持ち帰ったあと、古着屋に持って行ったりメルカリで販売したり、どこかでまた活躍する機会があればいいのですが、なかなか面倒です。とはいえ、ごみになるのだけは避けたい。そこで同じ恵比寿・代官山に店舗を構えるBRINGさんと提携することに決めました」

BRINGは使わなくなった服の回収を行い、自社工場で服の原料に再生し、再び服にまで何度も循環させるサーキュラーエコノミーを実現しているブランドです。

今回の「0円 服の交換会」ではあまった服のリサイクルを想定してアクセサリーや小物などのは扱わず、BRINGのオリジナルTシャツも販売。

出店名はLibertyがセレクトショップとは別に取り組んでいるファッションレンタルサービス「ROPACONE(ロパコネ)」で実施。

今回のために作られたBRINGのオリジナルTシャツには、人がつながっていくSNSを象徴したQRコードがデザインされていて、そこからROPACONEのページにアクセスできるようになっています。

「今回のイベントを通じて感じたのは、物々交換を通して人と人とがつながることで新たなコミュニティができることでした。そして、そのコミュニティを求めている人も多いことも感じましたので、今後よりこのようなイベントは増えていくのではないでしょうか」(三上さん)

あえてやりとりは最大3点・参加費を設定してクローゼットの活性化を促す「CLOSETtoCLOSET」

同じ無料の交換会でも、あえて参加費を設定し、定期開催しているのが「CLOSETtoCLOSET」です。

CLOSETtoCLOSETを運営するenergy closet 代表の三和沙友里さんは、いわゆるZ世代。そのきっかけは、大学生の頃に洋服が好きでたくさん買って、着てと繰り返すなかで違和感を感じたことからでした。

大学卒業後の2019年にビジネスとして立ち上げ、あえて3000円の参加費と事前申し込み制を設定。そこからレンタルスペースの利用料や運営費を捻出し、回収した古着をリメイクする費用にも活用しています。参加費はチケット販売サイト「Peatix」を活用し1時間ごとの人数制限を実施しており、コロナ禍でも最小限のスタッフでの定期的な実施ができるというメリットもあります。

また、持参する服も1人3着まで、持って帰ることができるものも最大で持参した数と同じ3着までと比較的少なく設定しているのも特徴です。

「事前予約制をとっている一番の大きな理由は、energy closetがお洋服を1枚ずつ売るのではなく、”クローゼット作り”をコンセプトにしているためです。お家でご自身のクローゼットを眺めながら、うちのお店に来るタイミングを決めて欲しい。改めてクローゼットを見返した時に、実は着ていない服があることに気付いたり、よく選ぶお洋服の傾向がわかったりすると思うので、その中で着ないお洋服を手放して、新しいお洋服に挑戦する場所になれたらいいなと思っています」(三和さん)

開催ペースは毎月第一日曜日に都内で独自のポップアップ出店を実施。それ以外の日程は、月によって他の企業とコラボポップアップ出店を行ったり、普段とは少し離れたところで実施しています。過去のコラボ例では、2022年1月22日からの6日間の期間限定で西武渋谷店で実施。会場ではこの取り組みに賛同したそごう・西武の社員や、西武渋谷店で働く一部の従業員から事前に集めた服も並べ、元の持ち主の手放す理由やその服に対する思い出などを記入したカードをつけて展示していました。

西武渋谷店での実施の様子(筆者撮影)。

誰かが持ってきたファッションアイテムとともに、リメイクされたものも並ぶ(筆者撮影)。

過去のイベントの様子(写真提供:energy closet)

CLOSETtoCLOSETが掲げるコンセプトは「”服を売らない”アパレルブランド」。今後の展開も楽しみです。

不用品を持ち寄り顔が見える受け渡しを行う「シェアリングガレージ」

これまでの団体は商業施設やレンタルスペースを使っての活動でした。一方で、古くから不用品を手放す最も簡単なステップとして、自宅の玄関前に「欲しい方は持って行ってください」と貼り紙をして置いておくというのも広く行われています。

そんな自宅やその周囲の人々との個人レベルの受け渡しを、個人宅のガレージを使って行っている有志の集まりがあります。神奈川県川崎市の某所で行われているのが、「シェアリングガレージ」という会で、「買わない暮らしを始めよう」をテーマにしています。地域の方と知り合いになってガレージで楽しむためのイベントで、そのなかの1つのコンテンツが、友人やそのまた友人が譲りたいものを持って集まるというもの。仕掛け人の1人である飛永かの子さんによると、 2022年1月にテストで実施したところ近隣から40人ほどが集まって好評だったため、3月に第1回目を行い、今後は6月、9月、12月と年4回の開催を目指しています。

こちらではファッションアイテムに限らず、衣類や絵本、文房具、雑貨なども持参できますが、ルールとして、持ち込んだけれど誰も持っていかなかったものは、各自で持ち帰ること。

「私は“不用品”という言葉に違和感を抱いています。ゴミという概念も人間が作ったもの。自分にとって必要のないモノが他人にとっては宝物になる可能性があります。ただ、今の社会ではモノがたくさんありすぎるので、不用品をゴミとして捨てる必要があります。不用品をゴミとして捨てるだけでなく、なるべく活かせるような世界になるようこの活動を続けていきたい」(飛永さん)

「シェアリングガレージ」の様子。

近隣の人の参加だからこそ、“モノ”以外の“コト”の交換も目指しています。

この試みが将来的はこの場所に限らず、近所のガレージの方も譲りたいものを開催日に

ガレージの前に置いたり、ご近所同士の譲り合い、助け合いの輪につながればと考えているそうです。

いずれの団体もですが、受け付ける衣類の最低限の条件として、汚れたり壊れていないもの、下着類は受け付けていないなどが設定されています。参加を希望される場合は、まず確認を。

夏物に衣替えの季節、不要になった服の行き先を0円ファッションの循環の輪にのせてみると、新しい発見があるかもしれません。

0円 服の交換会
energy closet

取材・文/北本祐子

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