企業の工場見学は、学校の授業の一環で行くものから、新たなエンタメ施設として自発的に行きたい場所へと進化しています。その最先端として注目されているのが、2022年5月14日にオープンする「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」。山梨県の南アルプス、熊本県の阿蘇、鳥取県の奥大山に続く4番目の水源となる、長野県大町市の「北アルプス」にある生産拠点です。
「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」では2021年5月に生産開始、年間1500万ケースを生産をしています。一般来場者向けのオープンは、新型コロナウイルスの影響を考慮し、工場稼働から1年後となりました。
サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場 工場長の澤田元充氏によると、こちらのコンセプトは「未来のこども達にも、今と同じ美味しい天然水を提供したい」。最新鋭の設備による再生可能エネルギーの活用でのCO2の排出実質ゼロなど、環境配慮型の工場と併設のブランド体験型施設をまとめて「フィールド」と位置づけ、清冽な天然水のブランド体験ができる場所と定義。普段店頭で見かける天然水が心地よい水源で作られているということやサステナビリティ向上ための環境対応や地域との連携した取り組みなども行っていきます。
青のトンネルを抜けた先にある最新鋭の静かなる工場エリア
長野県大町市の山中にある工場へは、バスまたは車で施設の駐車場が一般来場者向けの入口になっています。そこから森を抜け、突然現れるトンネルを抜け、たどり着くのは天然水の魅力を伝えるレセプションスペース「天然水ハウス」。レセプション内では水にまつわる展示があるほか、サントリーの天然水オリジナルのグッズも販売。こちらの工場オリジナルのものも並んでいます。
ここにきて気づくのが、飲料を生産する工場の敷地内にきているのですが、まったく作業音がしないこと。可能な限り騒音を出さない環境配慮型の工場であるのは間違いないですね。
駐車場から最初に出合うのは、北アルプスに源流を持つ乳川を望む小道。板張りのデッキから大自然の一端を眺められる。
青のトンネルを抜けることで日常から非日常への切り替えを演出しているそうです。
工場ツアー参加者のみが入れる絶景スポット「アルプステラス」は必見
こちらのフィールド内への入場は予約なしでもOKですが、さらに深部となる「ものづくり棟」へは事前予約制の工場見学ツアーの参加者のみが入場できます。
施設内では北アルプスの天然水ができるまでの工程の解説に加え、実際の製造現場を見学。DX化・ロボティクスの導入によってスタッフは時折1人がちらっと見える程度。見学コースとなっていないエリアでは、人の感覚でしか行えない味の感応検査などのスタッフが働いているそうです。
このツアー参加者には、特別なエリアに参加できるのに加え、ネーム入りのオリジナルボトルがもらえる特典も。
北アルプスの天然水のすっきりとした飲み心地の秘密をジオラマを使って解説してくれます。
働いている人を撮るのも至難の技レベルに、徹底的にロボティクス化された生産現場を覗けます。
ボトルに入れる文字は工場見学ツアー申込時に申請。文字数制限があるのでご注意を。
そして、工場見学ツアー参加者のみに開かれるのが、絶景を堪能できる「アルプステラス」。天然水のラベルに描かれている餓鬼岳を望む眺望は、こちらの工場を訪れたならばぜひ見てほしいスポットです。
こちらのツアーの予約は、当面の間は新型コロナウイルスの感染対策から、実施日の1週間前からの予約で人数制限のうえ行っています。
のんびりできる広場とカフェで地元の味を提供
フィールド内には広大な「みずのわ広場」とその脇には「みずのわカフェ」を設置。こちらは予約なしで利用できます。フードやドリンクはこのカフェのために開発されたオリジナルメニューで、天然水仕込みのクラフトソーダや地元の人気店「UNITE COFFEE」監修の水出しコーヒーなど、北アルプスの天然水の美味しさを生かしたドリンクを揃えています。
ただカフェの店内は販売スペースのみで、座席は屋根のないテラス席。基本的に広大な自然を楽しむスペースなので、広場でゆっくり楽しみたい人は敷物や日傘などのアイテムを持参することをおすすめします。
「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」は月曜日と火曜日が定休日で、それ以外は1月から3月と12月が冬季休業、工場休業日などの臨時休業もあるので、最新情報はホームページでの事前確認をお忘れなく。
天然水ハウスから遠くに見える白い屋根の建物が「みずのわカフェ」。
「北アルプスの天然水のかき氷」は夏季限定メニューとして7月以降に販売予定。
取材・文/北本祐子
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