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テーマパークや映画館、飲食店で年齢詐称がバレたらどんな処罰を受ける?

2022.05.08

テーマパーク・映画館・飲食店などの店舗・施設では、利用客の年齢によって異なる対応を行うケースがあります。

年齢制限等が設けられる理由はさまざまですが、もし利用客側が年齢を詐称した場合、どのような法律上の問題が生じるのでしょうか。

今回は、利用客による年齢詐称について、よくある事例における問題点をまとめました。

1. 年齢詐称をして、料金の支払いを免れた場合の問題点

店舗・施設では、いわゆる「子ども料金」を設定しているケースがよくあります。たとえば、

「3歳以下は無料」
「4歳以上12歳以下は半額」

といった内容です。

また、「シニア料金」などと称して、一定年齢以上(たとえば60歳以上)の方に対する割引を提供している店舗・施設も存在します。

子ども料金やシニア料金などの優遇料金の適用を受けるために、利用客が自分の年齢を詐称した場合、「詐欺罪」に問われる可能性があります。

本来支払うべき料金の全部または一部を免れることは、詐欺利得罪(詐欺罪の一種)の構成要件である「財産上不法の利益を得たこと」に該当するからです(刑法246条2項)。

詐欺罪の法定刑は、「10年以下の懲役」です。たとえ被害金が少額であっても、常習性があるなど悪質なケースでは、逮捕・起訴に至る可能性があります。

2. 年齢詐称をして、年齢制限をかいくぐった場合の問題点

利用料金の差別化とは異なる理由で、店舗・施設が入場やサービス提供に関して年齢制限を設けている場合もあります。

この場合、年齢詐称によってどのような法的問題が生じるかは、年齢制限の目的や回避の手段などによりさまざまです。いくつか例を見てみましょう。

2-1. 年齢による入場制限を回避した場合

店舗・施設が年齢による入場制限を設ける理由としては、自主規制による場合と、法令上の規制による場合の2パターンがあります。

たとえば映画館では、暴力的な描写や性的な描写が含まれる映画の鑑賞について、一定の年齢制限を設けています(「R15+指定」「R18+指定」など)。

映画館での年齢制限は、映画倫理委員会の自主規制によるものです。

これに対して、たとえば風俗営業や性風俗関連特殊営業を行う店舗・施設では、18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせることが禁止されています。

風俗営業・性風俗関連特殊営業に関する年齢制限は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風営法)による法令上のものです。

自主規制による場合でも、法令上の制限による場合でも、年齢制限をかいくぐって入場したことについて、利用客側が法的責任を問われることは基本的にありません。

ただし、年齢要件を満たさない客は、店舗・施設にとって「招かざる客」です。

したがって、年齢要件を満たしていないことが発覚した時点で退店を求められる可能性があります。その場合は、直ちに退店しなければならないので注意しましょう。

2-2. 酒類提供の年齢制限を回避した場合

20歳未満の方は、酒類を飲用することが禁止されています(二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律1条1項)。

また、酒類を販売・提供する営業者(店舗)は、20歳未満の方が飲むことを知って酒類を販売・提供することが禁止されており、違反した営業者には「50万円以下の罰金」が科されます(同法1条3項、3条1項)。

そのため、居酒屋などの店舗では、酒類を注文する利用客に対する年齢確認が行われます。

酒類提供に関する年齢確認に対して、自分の年齢を偽ったとしても、20歳未満である本人については、特に罰則が科されることはありません。

その一方で、本人が未成年者(現在は18歳未満)である場合、親権者または親権者に代わる監督者が、飲酒を知りながら制止しなかったときは「科料(1,000円以上1万円未満)」に処されます(同法3条2項)。

店舗や周りの大人に迷惑をかける可能性があるので、酒類を注文する際の年齢詐称は避けましょう。

2-3. 身分証を偽造・変造した場合

店舗・施設から年齢確認を受ける際には、身分証明書の提示を求められることがあります。

公務所(役所)または公務員が作成すべき身分証明書※を偽造・変造した場合、「公文書偽造罪」が成立します(刑法155条1項、2項)。公文書偽造罪の法定刑は「1年以上10年以下の懲役」です。
※運転免許証、マイナンバーカードなど

また、私的団体などが発行する身分証明書※を偽造・変造した場合には、「有印私文書偽造罪」が成立します(刑法159条1項、2項)。有印私文書偽造罪の法定刑は「3か月以上5年以下の懲役」です。
※社員証など

3. 未成年者が成年と偽った場合の問題点

未成年者が商品やサービスを購入する場合、原則として法定代理人(親など)の同意を取得する必要があります(民法5条1項)。

しかし、親の同意を得るのが面倒、あるいは親の反対が予想されるなどの理由で、未成年者が成年であると偽って商品・サービスを購入するケースがしばしば見られます。

法定代理人の同意がない未成年者の法律行為は、取り消すことができるのが原則です(民法5条2項)。

ただし、未成年者である本人が、「成年である」と積極的に偽って商品・サービスを購入した場合には、購入契約の取消しが認められなくなる可能性があるので注意しましょう(民法21条)。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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