PROFILE
30年を超える漫画家生活に疲れ、福島県で自給自足の生活を目指し始める。代表作は小池一夫氏が原作の『ダット君』(双葉社)のほか、『あいしてる』、『万歳ハイウェイ』(ともに講談社)などバイク系の作品も手がけてきた。
福島県の土地を購入するきっかけをはじめ、ログハウスを建築する様子などは、自身を描く作品『まんが新白河原人 ウーパ!』(講談社)に詳しく描かれている。
守村大さん×野外DIY
知識ほぼゼロで始めたログハウスの建築をはじめ、家具や趣味の道具もほぼひとりでつくっているという漫画家・守村大(もりむら・しん)さん。愛用の道具とともにDIYの魅力について聞いた。
「失敗しても全然大丈夫!やればやるほど、うまくつくれるからね」
今から16年前の2006年。それまで住んでいた埼玉県所沢市を離れ、福島県にある東京ドーム約1つ分の広大な里山をほとんど思いつきで手に入れました。当時は、長年にわたって週刊漫画誌の連載を抱える生活に、正直、疲れていたんですよね。
敷地内で最初にDIYしたログハウスは、知識ゼロの状態からつくり始めました。いざチャレンジしてみると、丸太同士がクロスする部分の組み方さえ理解できれば、あとはそれにならって積み上げていくだけ。丸太の組み方は、ほかにも応用できて、ログハウスだけでなく、テーブルやベンチもつくれるようになったんです。
自分の敷地や森で切り出した木材を使ってログハウスを建てるのは、ヘトヘトになる肉体労働。健康的に体を動かす分、所沢にいる頃よりも元気になりました。
丸太を積み上げるのにはユンボ(掘削用建設機械)が必要で、手間もかかります。でも、材料代は圧倒的に安く済むし、つくればつくるほどうまくなる。ログハウスは材料費含めて50万円くらいで収まったと思います。一般的に家を建てると、ドア1枚でいくらすると思いますか? 20万円のドアもあるんですよ。ログハウスをDIYするのは、まるで原寸大のプラモデルを組むような感覚で、とても楽しいですね。
ログハウスのほかに、サウナルームやカヌーもつくりました。「カヌーなんて、つくれるの?」とよく聞かれますが、ホームセンターの材料でまかなえるし、ハードルは決して高くありません。
今まで挑戦してきたDIYは「失敗しても次の糧になる」と思いながら、やってきました。ライフサイクルを今の暮らしに変更してから、かれこれ15年はたちますが、いろんなものをつくりすぎたため、今はつくりたいものがなくて、少し困っています(笑)。
そんなわけで、DIYに二の足を踏む人は、まずは〝やってみる〟ことをおすすめしたいです。私は47歳の時にDIY生活を始めましたから、年齢的に遅すぎるということはありません。思い立ってしまえば意外と簡単に挑戦できますし、きっと楽しめますよ!
守村さんの相棒!
主に使うのが2本の大きなチェーンソー。伐採時に1本目が木に挟まった時が2本目の出番。反対側に切り込みを入れ、1本目を〝救出〟する。小枝などを切るミニサイズも必携品。
持ち手を自作したノミ
枝落としなどに様々なナタを使用
ノミやナタの数々は手入れが行き届いていて切れ味は抜群。用途によって使い分けるノミの柄は、叩きすぎて短くなった後、自身の敷地に生えている木を切って自ら作製する。
「住居に使う太い丸太は買うことがある」というものの、ストーブに使う薪や細めの丸太などは、自身の敷地内に生えている木を相棒のチェーンソーで切り出して資材にする。
何でも木を切ってつくります!
【 自慢の作品はコレ!】
守村さんのログハウスにはDIYしたベンチや鳥かごなどが並ぶ。いずれも仕上がりは驚くほどのクオリティー。特にカヌーはホームセンターの材料だけでつくったとは思えないほど曲面が美しい!
守村流DIYの極意
「切れない刃物は危険!」という哲学のもと、チェーンソーを使う前には必ず、丸やすりを使用。「目立て」という手入れを入念に行なう。
取材・文/今 雄飛
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