仕事においては、できる限り充実した時間を過ごしたいと思う人が多いのではないでしょうか。しかし、ひとたび仕事辞めたい病になると、会社へ行くことが嫌になり、さまざまな困難が生じます。仕事辞めたい病になる理由や、克服法などをチェックしましょう。
仕事辞めたい病はどんな状態?
程度の差はあるかもしれませんが、多かれ少なかれ「仕事を辞めたい」と思ったことがある人は多いはずです。仕事辞めたい病とは、どんな状態にある人を指すのか見ていきましょう。
常に仕事を辞めたい気持ちが頭から離れない
「仕事辞めたい病」は、仕事を辞めたくて仕方がない気持ちが継続している状態です。仕事が順調なときもそうでないときも、辞めたい気持ちが頭から離れずモチベーションが回復しません。
多少仕事が嫌になっても、気晴らしをすると「また頑張ろう」と思えるのが通常ですが、何をしても仕事への意欲が回復せず、辞めたい気持ちから逃れられなくなってしまうのです。
それまでできていた仕事に集中できずミスが増えたり、何をしていても「いつ辞めよう」という考えが浮かんだりします。『仕事を辞めることにとりつかれている』と、言い換えてもいいでしょう。
仕事辞めたい病になりやすい人の特徴
仕事辞めたい病になりやすい人には、共通する特徴があるようです。どんなタイプが多いのか、見ていきましょう。
仕事を頑張りすぎてしまう
仕事辞めたい病になる人は怠け者とは限らず、どちらかというと仕事を頑張りすぎる傾向があります。『高い目標や理想を持っていて、かなえようと努力している人』が少なくありません。
しかし、あまりにも理想が高すぎると、ほどほどの結果では満足できず、常に満たされない状態になります。頑張っても理想をかなえられないことに嫌気がさしてしまうでしょう。
仕事を頑張りすぎる人は気晴らしをしている最中にも、ふと仕事のことが頭をよぎってしまい気が休まらないので、ある日突然限界が来て「もう辞めるしかない」という気持ちに支配されてしまうのです。
コミュニケーションが苦手
コミュニケーションをとることが苦手な人も、仕事辞めたい病になりやすい傾向があります。仕事内容によって多少の違いはありますが、仕事をする際は職場の人と協力し合って業務を完結させることが一般的です。
チームで仕事をする場合、報告・連絡・相談は欠かせません。多くの人と接する職種の場合、コミュニケーションが不足すると、仕事の悩みは多くなります。人間関係の悩みは、大きな問題に発展しがちです。
コミュニケーションをとることが得意な人は、職場に気が合わない人がいたとしても関係が悪くならないように立ち回れますし、仕事上の悩みを相談できる人を確保しやすいので、仕事辞めたい病にはなりにくいようです。
責任感が強すぎる
仕事辞めたい病になる人は、責任感が強すぎる特徴もあります。何事に対しても責任を持って取り組むことは、社会人として必要なことです。
しかし、責任感があまりにも強すぎると、うまくいかなかったときに『自分のせい』だと考えてしまい、思いつめる原因になります。
行き詰まっても「自分1人のせいではない」「どうにかなるだろう」という楽観的な思考を持てる人の方が、気楽に仕事をできる傾向にあります。「1人で何とかしなければ」と思い込みすぎると精神的な負担が大きくなり、逃げ場がないと感じてしまうのです。
なぜ仕事辞めたい病になってしまうのか
仕事辞めたい病になる理由がわかれば、対策もしやすくなります。なぜ、仕事を辞めたい気持ちが頭から離れなくなってしまうのか、見ていきましょう。
仕事が忙しすぎる
仕事が忙しすぎるとリフレッシュの時間を作れず、仕事辞めたい病になりやすいようです。仕事熱心で頑張り屋な人ほどたくさんの案件を抱え込み、休みをとらない傾向にあります。
頑張りすぎてしまう人や責任感が強い人は、働き続けていないと不安で「休んでいられない」と思いがちなのです。
でも、休むことでパフォーマンスが上がるなら、休むことも仕事のうち。忙しいからと休まずにいると、リフレッシュできないだけでなく、プライベートまでをも犠牲にすることになります。
職場の人間関係が険悪
職場の人間関係の悪さは、仕事辞めたい病になる大きな理由の一つです。人間関係が険悪だと、スムーズに仕事を進められませんし、居心地が悪いので会社に行きたくないと感じてしまいます。
どんな職場にも1人くらいは相性が悪い人がいるものですが、仕事を進める上では苦手な相手とも必要なコミュニケーションをとらなければなりません。ギスギスした空気の中では、その場にいるのが嫌になりがちです。
プレッシャーが大きい
入社したばかりの頃はプレッシャーを感じず、気楽に働けたという人は多いはずです。もし、40~50代になり『責任のある立場』になってから仕事辞めたい病になったのであれば、プレッシャーが原因かもしれません。
責任のある立場になると、マネジメントの仕事が増えたりこれまでよりも多くのノルマをこなしたりしなければならず、心身に大きな負担がかかります。仕事が好きで頑張りすぎてしまったり、経営陣と部下との板挟みでストレスが大きかったりする人にありがちな要因です。
また、人の生命や財産にかかわる職種の人は、職務上のプレッシャーが大きく精神的な負担がかかりすぎる傾向にあります。一瞬も気が抜けないような仕事が連続すると気持ちが切り替えづらくなり、思いつめやすくなるのです。
将来性に不安がある
現在の職種や勤めている会社の将来性に対する不安も、仕事辞めたい病になる理由の一つです。
仕事内容や職場の人間関係に何も問題がなかったとしても、将来性に不安を感じた途端に頭の中が辞めたい気持ちでいっぱいになってしまう人もいます。
勤務年数を重ねているのに給料が全く上がらなかったり、業績不振の噂を耳にしたりなど『将来への不安を感じる出来事』があると、「ほかの仕事に変えた方がいいのでは」という気持ちが強くなるのです。
「業界的に不振が続いている」「その会社の上層部の不祥事などで一時的に伸び悩んでいる」など、さまざまな状況が考えられます。