口だけの人は周囲をイライラさせたり、困惑させたりします。
職場や友人グループなどに口だけで行動が伴わない人がいると、悩まされるでしょう。口だけの人に振り回されないようにするために、見分け方や対処法を紹介します。
口だけの人の特徴
程度の差はありますが、口だけの人は似たような特徴を持っています。周囲に思い当たる人がいるなら、その人と口だけの人との特徴を比べてみて、当てはまる部分があるかチェックしてみましょう。
言葉と行動が一致しない
口だけの人は言葉と行動が一致しないので、周囲を振り回してしまいます。何らかの頼みごとをしたとき、快く引き受けてくれるのは口だけの人にありがちな特徴です。
お願いしたときは「任せておいてください。後悔させませんよ!」というように、頼もしい発言をします。
しかし、時間がたってから「あの件、どうなった?」と尋ねると、頼まれたこと自体を忘れていたり、何も行動を起こしていなかったりするのです。返事が非常に良い分期待してしまうのですが、行動が伴わないので失望が大きくなります。
ほかにも、大きな目標を発表して周囲をあっと言わせるものの、何も行動せずに時間が過ぎていくことも珍しくありません。
物事を深く考えない
口だけの人は、じっくりと物事を考えることが苦手な特徴があります。何かを頼まれると快諾したり、人前で大きなことを言ってしまったりする理由は、物事を深く考えていない傾向があるからです。
物事を深く考えずに『思い付き』で行動すると、先の見通しが立たないので順序立てて仕事や計画をこなしていくことができません。
その場だけ賞賛されたり良い思いができたりすれば、後で非難されても気にならないという特徴を持つ人もいます。
自分が褒められたい気持ちが強いだけでなく、頼みごとを断って相手をがっかりさせたくないという気持ちが働いている場合もあるでしょう。
地道な作業が苦手
口だけの人は地道な作業に魅力を感じない傾向があります。誰でもできるような作業をコツコツと積み重ねるより、『手っ取り早く大きな評価を得たい』と考えがちです。
派手な発言をして注目されたり賞賛されたりしたいと思っているので、目立たない作業は人に押し付けたり積極的に取り組まなかったりします。
地味な作業を積み重ねた先に大きな成功があるものですが、口だけの人は物事を深く考えないので、地道に取り組むことの重要性を理解できません。頭では分かっていても、やる気が出ないパターンもあるでしょう。
ハッタリが必要な場面では役に立つことがあるので、人を集めたりアピールしたりする場面には向いています。
口だけの人の見分け方
「口だけの人に振り回されたくない」と考える人は多いはずです。見分け方が分かっていれば、必要以上に近づかずに済む場合もあります。どのように見分ければよいのか、見ていきましょう。
周囲から信用されていない
口だけの人は、自分を優れた人物であるかのように見せかけることが得意です。口が達者で壮大な理想を語りますが、いつまでたっても実行に移そうとしないので、最初は賞賛していた人たちもだんだんと冷めた目で見るようになります。
『周囲からどう評価されているか』に注目してみると、自分が被害に遭う前に信用できる人物かどうか見抜けるでしょう。
嫌われているわけではなくても、『いい加減な人物』と評価されている場合が多く、付き合いが長い人たちからの信用度は低い傾向にあります。
言い訳が多い
自分が失敗したときに『やたらと言い訳をする人』は、口だけの人である可能性が高いといえます。
自分の過ちだと素直に認めてこそ成長や進歩がありますが、口だけの人は周囲の人に責任転嫁したり環境のせいにしたりと、言い逃れをします。当初からその場限りの考えで答えているため、いざというときに責任を取る覚悟がないのです。
進捗を尋ねても「今、やろうと思っていました」というように答え、仕事の進み具合を気にしていない無責任な様子を見せる場合もあります。
反対に、自分の発言に責任を持てる人は、失敗しても言い訳をせずに改善点を見つけて、必要だと感じたことを淡々とこなせる特徴があります。
やるべきことを後回しにする
口だけの人の行動を観察すると、暇そうにしているのにやるべき仕事に手を付けていないことが多くあります。すぐに取り掛かれば終わるものでも先延ばしにするので、『いつまでたっても仕事が終わらない』状態になりがちです。
「期限が早いものからやろう」「時間がかかりそうなものを先に終わらせよう」など、計画的に考えず、思い付きで進めたり高い評価を受けられそうなものから手を付けたりします。
頼まれると、ほかの仕事をどんどん引き受けてしまうので、目の前にやらなければならないことが山積み状態になっていることも少なくありません。
口だけの人への対処法
口だけの人と、どのように接すればイライラせずに済むのでしょう。対処法を知っていれば、うまく立ち回れる場合があります。口だけの人への対処法をチェックしましょう。
その都度、進捗を確認する
口だけの人に何かを依頼しなければならないときは、『作業の段階ごと』に進捗を確認するのがおすすめです。
例えば、1日で仕事を終わらせてほしいときは、依頼した直後にやるべきことに手を付けているかをチェックします。さらに1時間後に進捗状況を報告してもらうというように、早い段階でどこまで進んでいるかを確認した方が安全です。
1時間あたりの作業状況から判断し、「11時までに、ここまで入力を済ませてください。終わらなさそうだと思った段階で、相談してください。」というように指示を出せば、やるべきことが全く終わっていない状態は避けられるはずです。
場合によっては、サポートに入れる人員を確保しておくと失敗が少ないでしょう。
重要なお願いをしない
ずっと近くにいて進捗状況を見守れないこともあるでしょう。付きっ切りでいては自分の仕事に集中できず、負担が増えてしまいます。
細かく進捗状況を確認できないときは、重要なお願いをするのはやめた方が無難です。その人だけに任せると、『全く作業が進んでいなかったとき』に後悔することになります。
期限が迫っているものや難易度が高いものは任せないようにすれば、遅れが出てもカバーしやすいはずです。仕事だけでなく、友人関係で遊びに出かけるときも同じです。例えば、友人グループでキャンプに出かけるとしましょう。
口だけの人に重要な道具の手配を任せると、やってくれなかったときに台無しになってしまいます。後片付けや水汲みなどの現地でできる簡単な仕事を任せるというように、頼みごとの内容を変えましょう。
できるだけ関わらない
口だけの人にイライラしたり苦痛を感じたりするなら、できるだけ関わらないことが大事です。仕事でもプライベートでも、まともに取り合わないようにしましょう。
面と向かって無視すると表立って敵対してしまうので、必要なとき以外は距離を取ります。1対1になってしまうことは避け、間に入ってもらう人を見つけるとうまくいくケースもあります。
『相手に期待せず、気楽に接すること』もうまく付き合うポイントです。相手を変えることはあきらめ、口先でどんなに良いことを言っても、行動が伴わない人もいるという事実を受け入れましょう。
一緒に同じ仕事に取り組まなければならないときは、責任転嫁を防ぐために言質を取っておくことをおすすめします。メールやメモ書きなどの文書として、相手の発言を目に見える形で残す方法も効果的です。
褒めてやる気にさせる
口だけの人に何かをやってもらいたいときは、褒めたりおだてたりすると意外にうまく物事が進むことがあります。どんなに小さな仕事でも、うまくできたときは成果を認め、褒めてみましょう。
口だけの人は周囲から褒められたり認められたりしたい気持ちが強いあまり、ついつい大きな理想を語ってしまうことが多いので、大袈裟に褒めるとやる気になることが少なくありません。
人によってはほんの少しの賞賛にも飢えていて、少々おだてられただけでも喜んで地道な作業に取り組むケースもあります。
ほかの人は褒められなくても仕事をこなしているので不公平にも感じられますが、褒め言葉にコストがかかるわけではないので、やってみる価値はあるでしょう。
構成/編集部