VW『ゴルフ ヴァリアント』
エンジンルーム
エンジンは4気筒1.5Lと3気筒1.0Lのいずれもガソリンターボ。1.5Lは0→100km/hの加速が7秒台の俊足だ。
運転席と各種装備
計器類はデジタル化されており、操作には慣れが必要。メーターのデザインはドライビングモードを変えても同じ。
シートスペース
やや低めの着座位置でスポーティーな運転感覚。後席はやや低めの着座位置だが、膝まわりに余裕があり、狭さは感じない。
ラゲージスペース
ゲートを開けた時の開口部は『ゴルフ』のほうが大きい。開口部の高さは路面から約630mm。床面のボードは2段階の高さで調節できる。
【 ココがポイント!】操作系スイッチを集約したインターフェイス
『ゴルフ』のシフトレバーは短い。エンジン始動・停止からシフトモードの選択、サイドブレーキの操作まですべてこの前席中央に集約している。パドルシフトはあくまで回生用。
【 ココがポイント!】クラストップレベルの積載量を誇るラゲージルーム
後席の背もたれは4対2対4の3分割前倒式を採用。中央はアームレストを兼ねたラゲージルームスルー。ラゲージルームは先代より22L拡大、最大1642Lとクラストップレベルの積載量。
走り重視で選ぶなら『メガーヌ』、居住性、快適性で選ぶなら『ゴルフ』
ルノー『メガーヌ スポーツツアラー』
[運転性能]1.3Lガソリンターボはスポーツモードにするとトルクフル。ハンドリングもモードごとにメリハリがある。18点
[居住性]前席は圧迫感もなく視界も良好。後席はスペック上はホイールベース、全長ともに長いが実際は広くない。17点
[装備の充実度]安全性に関してはLEDヘッドライトに始まり主要な装備は標準装備。エアコンもダイヤル式で操作しやすい。19点
[デザイン]サイドウインドウはウエッジシェイプで、クーペのスタイリングを強調。ボディーカラーは6色ですべてメタリック。18点
[爽快感]1.3Lターボエンジンは音も抑えめで、軽快。パドルシフトはないがスポーツ走行も可能。全体にスポーティーな印象だ。18点
[評価点数]90点
VW『ゴルフ ヴァリアント』
[運転性能]走行モードはメリハリがある。アクセルオフでコーナリング走行する時は慣れが必要。ブレーキもややクセがある。17点
[居住性]前後席ともに膝、肩、頭上に狭さを感じない。特に後席は身長180cmクラスもOK。ガラスの面積は大きくて明るい。19点
[装備の充実度]今回から新しい安全装備は採用されているが、LEDライトを含めて多くがパッケージオプション設定なのが残念。18点
[デザイン]おなじみの顔に大きなウインドウの実用性と角度をつけたテールゲートのバランスは良い。ボディーカラーは7色。18点
[爽快感]コーナリングマシンではないが後輪の剛性感は高く、ハンドリングを楽しみたくなる。見た目以上にスポーティー。18点
[評価点数]90点
【OTHER CHOICE】海外勢と比べて圧倒的に車種展開が少ない日本勢
今回、国内メーカーが発売しているステーションワゴンが何台あるのか調べてみたところ『カローラツーリング』『カローラフィルダー』『ホンダシャトル』『マツダ6ワゴン』『レヴォーグ』『インプレッサ』『リューギ(ミツオカ製)』だけだった。日産、三菱、スズキ、ダイハツ、レクサスにはステーションワゴンはない。造らない理由は「需要がない」からだという。本当にそうなのだろうか。
一方、輸入車を調べてみると、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、ジャガー、ボルボはステーションワゴンを日本で販売している。今回、取り上げたVW、ルノー、プジョーを合わせると8ブランドが扱っている。
販売台数も一定数が見込まれている。ステーションワゴンのベースになるのは4ドアや5ドアのセダン。これがしっかりできないとワゴンは造れない。日本のメーカーは売れないからといってセダン造りにも消極的だ。今一度クルマ造りの基本を見直してほしい。
取材・文/石川真禧照 撮影/望月浩彦
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2022年2月28日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。