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SDGsを身近に感じる「廃材アート」が注目される理由

2022.05.04

《真実の湖Ⅱ》

 ここ数年、本来なら捨てられる運命のもので作品を作り出すアーティストたちが注目を浴びている。こうした〝廃材アート〟が、現代美術の1ジャンルとして市民権を獲得しつつあるのには、どんな背景があるのだろう?

「美術史を紐解くと〝もともとあった何かを使って作品を生み出す〟という手法は、100年以上前から用いられています。20世紀初頭にフランスの美術家、マルセル・デュシャンが発表した《泉》という作品が代表的です。男性用小便器を用いた表現は、現代アートの概念の元となったといわれています」

 そう話すのは、アートテラー・とに〜さん。吉本興業で芸人として活動する傍ら、趣味で始めたアートブログが話題となり美術界に足を踏み入れた。今では独自の切り口で美術の世界を楽しく、わかりやすく紹介するほか、美術館での講演やアートツアーの企画運営など多方面で活躍。そんな彼は、ここにきて廃材を活用したアーティストが高く評価される理由について、こう分析する。

「SDGsが社会テーマとなっている昨今、ゴミや廃材といったものに、大きなメッセージ性が生まれていることが要因でしょう。アーティストたちが、表現を通して社会問題に警鐘を鳴らそうとする時に、そういった素材に目を留めるのは必然のことともいえます」

 また、無用なものに新しい価値を生み出す行為が、日本人特有の〝もったいない精神〟に響き、広く共感されやすい理由だとも。

「アートは現代を映す鏡」と語るとに〜さん。アーティストたちがこの先テーマとする社会問題とは!? 現代アーティストたちの今後から、目が離せない。

電子ゴミ→アート

ガーナのスラム街を救う美術家

《I’m coming evangelist》

《I’m coming evangelist》
小豆島でビーチクリーニングを行なった際に収集したシーグラスやマイクロプラスチックを使用。島に住む妖精をイメージしている。

《真実の湖Ⅱ》《真実の湖Ⅱ》
右端に『スーパーファミコン』のコントローラーを確認できる。日本製品がガーナで廃棄されていることに衝撃を覚えるー。

《Ms.Princess》《Ms.Princess》
ガーナで出会った少女をモチーフにした立体作品。電子ゴミとオイルペイントで仕上げた。高さは150cm。

〈とに〜’s EYE〉今年10月に、上野の森美術館で彼の展覧会が開催予定。美術館で行なわれるのは、美術界が彼の実力を認めたということなのです。

長坂真護さん長坂真護さん
1984年生まれ。サステイナブル・キャピタリズムを合言葉にガーナに先進国が投棄した電子機器のゴミを再利用してアートを制作。その売り上げで現地の人々にガスマスクを提供、学校や美術館を設立するなどして、還元している。

長坂真護さん

電子機器を燃やしながら生きるスラム街の人々に、1000個以上のガスマスクを提供した。

ダンボール→アート

〝新たな再生〟がコンセプト

《自己愛》《自己愛》
社会的役割からの解放をコンセプトに、孤独を愛するオランウータンを象徴的に捉えた。

《音象》《音象》
足の裏で音を聴き取るという象の習性をテーマに、その音の広がりを表現した作品。

〈とに〜’s EYE〉〝ダンボールだけ〟を使うという点に、アーティストとしての一貫性を感じます。動物のリアリティーは圧巻。

玉田多紀さん玉田多紀さん
1983年生まれ。多摩美術大学在学中、油画科を専攻する中で、画面に絵の具以外の素材を貼り付ける作風を模索。強度と柔軟性に富んだダンボールの可能性にひらめきを得る。

玉田多紀さん

ダンボールのみを足し引きしながら成形する。

金属廃材→アート

不用品を用いて愛らしい動物を制作

《いのちの木》《いのちの木》
大阪メトロの廃車車両の部品を用いたパブリックアート。大阪・梅田の地下街に設置。

《元》《元》
自転車部品などで表現したチンパンジー。

《ステイシー》《ステイシー》
扇風機やコタツの廃材を使用。

〈とに〜’s EYE〉新作を見せてもらうたび、使っている素材すべてに対して、「どこで拾ったか」「誰からもらったか」を把握している点に驚きます。

富田菜摘さん富田菜摘さん
1986年生まれ。高校3年の時に、当時興味があったウミイグアナを、大自然と対極にある都市の廃材で作製したのがスタート。以後、金属廃材や古紙を使用して作品を発表し続ける。

富田菜摘さん

「廃材が持つ物語性が魅力」だという富田さん。

取材・文/坂本祥子

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