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スタイリスト付きのAIオンラインショッピング「DROBE」が目指す、売れる服を売れる数だけ作るビジネス

2022.04.18

価値観が多様化し、時代を代表する唯一無二のファッションアイコンも不在な現在。様々な商品やサービスにおいて、ターゲット戦略がマスから個へとシフトしている。そんな時代のなかで、ファッションに対して自信がなく、買い物で失敗してしまっている人に「スタイリストがつくネットショッピング」を提供するDROBEが大きく成長している。

DROBEは「ファッションから、日々を楽しもう」がコンセプトのパーソナルスタイリングサービスで、2019年6月にクローズドβ版、同年9月に一般向けにオープンβ版を開始。2020年3月の正式リリースから、2021年12月には月商1億円を達成。2022年2月には会員数10万人を突破し、より顧客がスタイリストを身近に感じられるサイトにリニューアルした。

プロのスタイリストと独自のAIによるスタイリングで商品を提案

DROBEは、従来ならば対面で行われてきたパーソナルスタイリングサービスを、オンラインのみで完結。スタイリング料月額3190円で、スタイリストが選んだ洋服・靴・小物など計5点のトータルコーディネートが入った「セレクトBOX」が配送され、ユーザーはそのなかから試着して気に入った商品だけ購入する。送料は購入しなかった商品の返送料も含めて無料。

利用に際しては、LINEでDROBEの公式アカウントとつながり、そこからまず約70問のアンケートに答えていく。設問に男女の性別を問う項目はあるが、現在は女性向けのみのサービスだ。アイテム数15万点程度の取り扱いからAIとスタイリストが協働し、5点を選択。送られてくる際には、スタイリストによるアドバイスが書かれたカルテも付属する。

フェミニンな服を好む33歳独身女性のためのコーディネート。この人は自分の骨格タイプはウェーブ、パーソナルカラーはサマーという情報も登録している。

39歳自営業で4歳の子供がいる女性のためのコーディネート。マニッシュなスタイルが好きで、日々のコーディネートを簡単に選びたいという希望あり。

38歳会社員で3歳の子供がいる女性で、いつもは着ないスタイルに挑戦したいというリクエストに応じて作られたコーディネート。

カルテは写真付きでわかりやすく、着こなしのアドバイスもしっかり書かれている。

取り扱いブランドはユナイテッドアローズ、ノーリーズなど200以上。ユーザーの9割以上が働く女性だ。

加えて1点から購入できるストア機能もあるが、ユーザーが選べるのはAIレコメンドによって表示される商品からのみで、検索機能は提供されていない。あくまで、ユーザーよりもスタイリスト側からの提案によるレコメンデーションECとなっている。

ユーザーに向けて選ばれた商品のみが並ぶストア画面。

AIを用いた商品開発で余剰生産を解決するサービスを目指す

この春から新たに取り組むのが、オリジナル商品の開発だ。DROBEでは顧客ごとに持っているAIスコアを「Vネック」「長袖」などの商品のディテール情報とかけあわせ、各ユーザーごとの商品スコアを算出。

商品スコアが高いほど顧客に希望されている商品で、継続ユーザーの過去の購入データから3か月後にどのような商品が求められているかを一定程度予想できている。これはDROBEのサービス利用者の継続率が高いことが大きい。

このデータを活用し、21年秋冬より商品開発を開始し、プロパー消化率90%以上を見込む実績を得た。この春はさらにパートナー企業との取り組みも始まり、ノーリーズ、ヒロタ、ダニュウと協業。それぞれ服やシューズのDROBE別注商品を製作中で、2022年5月以降の販売を目指している。

AIを活用した商品製作では、まず色・サイズ・価格・デザイン要素を組み合わせ、ひとつの型に対して数十通り以上の企画を商品企画を作成。そこにAIシミュレーションを実行し、配送を予定しているユーザーとのマッチ度をSKU単位でスコアを算出。

そこからスコアが高い企画をサンプル化し、着心地や首のあき具合などのサイズ感を、人の手によって修正。AIスコアから購入率・配送率・事前選定掲載率の予想を行い、売り上げ予測数を試算生産枚数の決定にも活用している。

「従来の商品生産と異なり、サンプル前の段階でAIで生産を絞り込み、生産をスリム化しています。一見普通の服でも、1万以上のサンプルを勝ち抜いた普通の1着であるのがポイント。デザインディテールがわかりやすいものではなくても、素材やネックデザインなど何百もの組み合わせをかけ合わせて作られているというのが我々の商品企画のやり方です。
この試みを推し進めることで、目指すのは売れるものを売れる分だけ作る世界。アパレルにもサステナブルが求められる時代において、世界に対しても一石を投じていければ」(DROBE 代表 山敷守氏)

環境問題のうえでも余剰生産をいかに減らすかは大きな課題だが、その解決となるサービスを目指している。

取材・文/北本祐子

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