漬け込み酒
今や世界的に流行の兆しを見せている漬け込み酒(インフュージョン)。漬け込み酒の材料はコンビニでも手に入るので、思い立ったらすぐにトライできるのもうれしい。
始めやすさ ★★★ 難易度 ★☆☆ コスト ★☆☆
基本を覚えたら自分好みで試してみたい
ジンやウオッカなどに、スパイスやお茶で風味付けをする漬け込み酒。果実酒よりも漬け時間が短く、季節も選ばないので簡単にできるのが魅力だ。そこで漬け込み酒の達人・竹田シンさんに、家でできる漬け込み酒の楽しみ方を教えてもらった。
ポイントはそれぞれのお酒と相性のいい素材を選ぶこと。今回紹介した玉露、山椒、ラベンダーはその一例。手軽に手に入るお茶は万能で、ジンは煎茶、ウイスキーは紅茶、テキーラはハイビスカスティーがおすすめとか。バーのようにたくさんの酒を揃えるのはハードルが高いが、「ひとつのジンも漬け込みで味を変えれば、数種類の違うお酒になります。家でのひとり飲みがバー気分になります」と竹田さん。「玉露はトニックウオーターとソーダを半々で、山椒はソーダ割り、ラベンダーはソーダのほか、オレンジジュースで割ってもいい」と、さらに飲み方を工夫すればバリエーションは無限大。何度も作って自分好みの漬け時間を探るのもおもしろそうだ。そうなれば家でのひとりバータイムは至福の時。ただし漬け込み酒は自宅消費する分には問題はないが、人にあげると酒税法違反になるので注意したい。
PRBAR 竹田シンさん
バーテンダー。自家製の漬け込み酒を使ったオリジナルカクテルが評判。様々な酒で季節の漬け込み酒を手がけている。http://www.prbar.jp/
漬け込み酒基本の3step
01 お酒と漬ける素材、容器を用意する
容器は密閉できるガラス瓶、出来上がりの3倍量くらい入るものを目安に。使用前に煮沸消毒しておく。今回はジンを使ったが、ベースはウオッカ、ウイスキー、テキーラなど、浸ける素材によって選ぶといい。
02 計量してお酒を注ぐ
手始めにジン1本で3つの漬け込み酒を作ってみよう。玉露など、浸ける素材を量って、瓶に入れる。上から酒を注いで寝かせる。分量は玉露6gにはジン400ml、山椒(粒)4g、ラベンダー3~4gには各ジン300mlを使った。
03 濾して、冷凍庫に保存する
ラベンダーは3日、山椒は1週間、玉露は水出しする時のように、絶対に振らずに48時間ほど置いて濾す。それぞれ保存瓶に入れ、冷凍庫で保存。ソーダなどで割って飲む。
Let’s challenge!おすすめレシピ
スモーキーな香りが印象的
紅茶(アールグレイ)×ウイスキー
ウイスキーと相性がいいのはスモーキーな香りだ。日本のウイスキーにはほうじ茶も合う。ウイスキー700ml、茶葉13g。
ドライフルーツ酒も美味
ドライいちじく×カルバドス
漬け込んだドライいちじくはチーズなどと一緒におつまみにしても。カルバドス700ml、ドライいちじく(黒イチジク)400g。
スパイスが合うのはラム
クローブ・シナモン×ラム酒
クセのあるラムにはそれに負けない香りやクセの強いスパイス系がおすすめ。ラム700ml、クローブ5g、シナモンスティック1〜2本。
取材・文/岡本ジュン