使い捨てカップを持参することで保証金が返却されるシステム
2022年6月から韓国で導入される使い捨てカップ保証金制度は、全国の店舗数が100以上のカフェやファストフード店などの事業者を対象にしており、消費者が使い捨てカップでドリンクを購入した場合、ドリンク料金にプラスして資源循環保証金300ウォン(約30円)を合わせて支払い、飲み終えた後カップを返却すれば保証金が返却される制度。
各カフェチェーンからは制度の施行に先駆けて、オリジナルのリユーザブルカップが発売されている。特に積極的に取り組んでいるのが、「DESSERT39」。
オリジナルのリユーザブルカップを希望すれば、ドリンクのみの値段でリユーザブルカップに入れて提供してくれる。
さらに次回来店時にリユーザブルカップを持参してドリンクを購入すると、5%から最大50%までドリンクの割引が受けられる特典もある。
無料で提供しているカップのほか、クマの形をしたリユーザブルボトルなど、デザイン性の高い商品を発売し、映えるカップとして若い女性の間で人気となっている。
2021年10月には、スターバックスコリアで「リユーザブルカップデー」のキャンペーンが実施され、ドリンク購入者に無料でリユーザブルカップを提供した。韓国国内のリユーザブルカップ普及に一役買った。
リユーザブルカップの購入でプラスチックごみ削減に貢献
使い捨てカップ保証金制度の導入を見据え、様々なリユーザブルカップが売られるようになった。リユーザブルカップは洗うことで何度も使用できるため、カフェ大国の韓国ではプラスチックごみを削減できるアイテムとして注目されている。
リユーザブルカップの多くがホットドリンクにも対応し、軽くて洗いやすいこともあり、オフィスで働く女性などに人気が出た。
1,000~2,000ウォン(約100~200円)ほどの値段で購入でき、タンブラーに比べて安価なため、環境へ配慮した消費を手軽に実施できる。ユーザーからは「洗いやすいので午前と午後に違う種類のドリンクが飲める」、「いくらきれいに洗ってあると言われても、コロナ時代にお店のマグカップは使いたくないので便利」、「環境保護に貢献しているという気持ちになり、嬉しい」などポジティブな声が挙がっている。
既に韓国国内のカフェチェーン店では、カップを持参すると200~500ウォン(約20~30円)の割引特典を受けることができる取り組みを行なっている。この割引特典を始めてから、カップの持参率が60%増加したという調査結果もある。
参考記事:https://tnc-trend.jp/korea40/
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構成/DIME編集部