2021年に日本で大ブームを巻き起こし、流行語大賞にもノミネートされた『マリトッツォ』。ブリオッシュ風の丸いパンにこれでもかというほど生クリームをたっぷり詰めたボリューミーなスイーツです。
イタリア・ローマ発祥の素朴なパン菓子がなぜ令和の日本でヒットしたのかはさておき、マリトッツォブームを受けて近頃イタリアンスイーツの注目度が上昇しているのをご存じでしょうか?
これまでスポットが当たらなかったイタリアンスイーツたちが続々とメディアで紹介されており、マリトッツォに次ぐトレンドが生まれそうな予感も…!
というわけで今回は、ネクストブレイクの呼び声高い注目のイタリアンスイーツを5つご紹介します。
①カンノーリ(カンノーロ)
イタリア・シチリア島生まれのカンノーリは、小麦粉ベースの生地を薄く伸ばして筒状に揚げ、リコッタチーズクリームやチョコレート、ピスタチオなどを詰めたお菓子です。
SNS映えする可愛い見た目と、パイのようなサクサク生地×クリームという鉄板の組み合わせがじわじわと人気を集め、次に来るイタリアンスイーツの筆頭候補に。個人的にも近頃ネットやメディアで見かける率が1番高いのがカンノーリだと思います。
ちなみに、単体だとカンノーロ、複数あるとカンノーリと呼ばれ、映画「ゴッドファーザー」に登場するなど本国では超メジャーなスイーツなのだとか。
■カンノーリが食べられるおすすめ店
リートゥス(東京都中央区):https://www.instagram.com/litus2021
②ズコット
ズコットは、イタリア・トスカーナ地方発祥の伝統菓子です。聖職者の帽子を意味する「ズケット」が名前の由来といわれているケーキで、その名の通りドーム状の見た目が印象的。
スポンジ生地の中にリコッタチーズクリームやジェラート、ナッツやチョコチップなどが入っていて、本場では半冷凍状態でいただきます。
日本で売られているズコットは冷蔵が一般的で、フルーツやマロンなどがたっぷり詰まった萌え断スイーツとして話題になっています。
■ズコットが食べられるおすすめ店
果実園リーベル(東京都目黒区、他):http://kajitsuen.jp/
③ボンボローニ
語感が印象的なボンボローニは、トスカーナ地方の郷土菓子。初めて耳にする人も多いかもしれませんが、本国イタリアでは朝食やおやつの定番としてテーブルに並ぶスイーツです。
スイーツといいながら日本で言う「菓子パン」に近い位置づけであるところや、まん丸い形がマリトッツォを彷彿とさせるボンボローニ。イタリアでは中にレモンカスタードをたっぷり詰めるのが定番スタイルなのだとか。
イタリア版揚げドーナツと表現されることもあり、マラサダやミスドのエンゼルクリームファンならぜひチェックしてもらいたい一品です。
■ボンボローニが食べられるおすすめ店
VIVIANI(東京都杉並区):https://www.instagram.com/panificioviviani
④スフォリアテッラ(スフォッリャテッラ)
人気バラエティ番組「マツコの知らない世界」で紹介され、一気に知名度が上がったスフォリアテッラ。何層にも重ねたパイ生地の “バリバリ” した食感と、貝殻のようなデザインが特徴的なイタリア・ナポリの銘菓です。
本場ではリコッタチーズクリームやカスタードクリーム、シナモンなどを入れたものがポピュラーで、ナポリに行くとほとんどのバールやパン屋さんで扱っているといいます。
日本で発売されているスフォリアテッラの中にはチョコレートやさつまいもペーストなどオリジナルクリームが入っているものもあり、ラインナップを楽しむこともできます。
■スフォリアテッラが食べられるおすすめ店
フィオレンティーナ ペストリーブティック(東京都港区グランドハイアット東京1F):https://www.tokyo.grand.hyatt.co.jp/restaurants/fiorentina-pastry-tokyo/
⑤バーチ・ディ・ダーマ
バーチ・ディ・ダーマは、「貴婦人のキス」という意味を持つ北イタリア地方の伝統菓子。ぽってりした形状のクッキーが特徴的で、2枚のクッキーでチョコレートを挟んだ見た目がキスマークに似ていることからこのような名前がついたのだとか。さすがイタリア、おしゃれな発想ですよね!
アーモンドプードルを使用した焼き菓子「アマレッティ」の一種で、マカロンの原型ともいわれているのだそう。軽い食感がおやつにぴったりで、女性への贈り物にも喜ばれそうなイタリアンスイーツです。
■バーチ・ディ・ダーマが食べられるおすすめ店
ビチェリン(東京都渋谷区、他):https://bicerin.co.jp/
競合ひしめくイタリアンスイーツ
美食の国・イタリアからやってきたスイーツはどれも伝統的な本格派で、見た目にも美しく、SNSでバズる要素を兼ね備えた強豪ぞろいです。
マリトッツォにハマった人もハマらなかった人も、ネクストブレイクの可能性を秘めたイタリアンスイーツをいち早く味わってみてはいかがでしょうか?
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.