タロイモの食感と鮮やかな色がSNSを通して再評価
台湾の中部から南部では昔から日常的に食べられていた芋頭(タロイモ)と牛乳を混ぜた「芋頭鮮奶(タロイモミルク)」が注目を浴び、多くのカフェやドリンクスタンドで相次いで販売されている。
タピオカドリンクと同様に少し太めのストローで吸い込み、タロイモのネットリとした食感を楽しむ。
人気のお店は、2019年に台北で若者に人気の永康街にオープンした「茶敬茶」で、「仙芋鮮奶(芋ミルク)」75元(約260円)。
「春美冰菓室」の「芋頭鮮奶」75元(約260円)は、タロイモマッシュがタロイモの自然の甘みをそのまま生かされていると評価が高い。
暑い台湾では、タロイモは主にかき氷の具材や、甘く煮た冷凍タロイモとしてよく食べられていたが、伝統的な食材、デザートというイメージが強かった。
しかし、タロイモのネットリ、トロリとした食感と、きれいな薄紫色が映えるとSNSで注目され、2017年頃からお菓子やサンドウィッチなどに使われるようになっていった。
2019年頃からは、「芋頭控(タロイモを見ると食べずにいられない)」という言葉が流行するなど、タロイモミルクは進化系ドリンクとしてブームになっている。
COVID-19で国内の野菜や果物を消費する動きが加速
台湾ではタピオカドリンクの人気が依然高いが、健康志向の高まりもあり、タピオカのカロリーを気にする人も増えている。
その点、タロイモは栄養価が高く、カロリーが低いため、ヘルシー志向の消費者に受け入れられているといえるだろう。
また台湾では、COVID-19の影響により、国産の野菜や果物の輸出が鈍化している。
そのため、国民の間で国産の野菜や果物を消費しようという意識が高まっており、ジューススタンドなどでも、国産の食材を積極的に使おうという動きがある。
参考記事:https://tnc-trend.jp/taiwan29/
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構成/DIME編集部