美容師 沖本真さん×輪行旅
Profile
東京・恵比寿の美容室「クリフ ヘアーアンドワークス」の共同代表。電車から飛行機まで、乗り物や国を問わず輪行旅を楽しむ。
公共交通機関と自転車を組み合わせることで、移動範囲が驚くほど広がる「輪行旅」。多忙な毎日の中、自転車と一緒なら日帰りでも冒険気分が体感できる。
ひとりでも楽しめる要素満載。〝冒険〟気分も味わえる
電車や飛行機などの公共交通機関に自転車を持ち込み、到着した先で自転車を楽しむ「輪行」。「自走ではないため、移動時間が短縮できる」「景色の良い場所を好きな区間だけ走れる」など、気の向くまま、自由に旅できるところがサイクリストの間でも人気。美容師の沖本真さんもその魅力に取りつかれたひとりだ。
「海外を含め学生時代からいろいろなところを旅しましたが、自転車旅を覚えてから旅の選択肢がぐんと増えました。自転車のスピードで現地を走ることに旅情を感じますし、一人旅のあらゆる要素が詰まっていて出かけるたびに新たな発見があるんです」
訪れた場所は海外を含めて30か所以上。自転車を携えての移動手段も電車や飛行機など、様々だ。
「台湾に行った時には、飛行機で台北まで移動、その後、電車と自転車を使って一周しました。乗ったり、走ったりするので飽きないですし、一人旅なら、自分のペースで動けるのも魅力ですね」
こうした旅の経験は自身が経営するヘアサロンのお客さんとの会話にも生かされているという。
「自分が楽しいことをしていないとお客さんにも楽しさを提供できないと思うんです。旅でいい刺激を得て、お客さんに還元する。すると人と人のつながりがより強くなって、また仕事が楽しくなる。いいサイクルが出来上がるんです。最近はコロナもあって遠出はできませんが、実は近場でもしっかり楽しめます。クルマで走るのもいいですけど、自転車でその場所の空気を感じて走ると、しっかりと〝冒険〟した気持ちになれるんです。そんなひとり時間をこれからも大切にしていきたいですね」
愛車は折りたたみ自転車の『バーディ』。前後のサスペンションと太めのタイヤでオン/オフロード問わず快適に走れる。
荷物はなるべくコンパクトに!
大容量のサドルバッグとバックパックがあれば、1泊分の着替え、レインウエア、コーヒー用のバーナーなども十分に持ち運び可能。輪行旅は意外と簡単に始められる!
至福のコーヒータイム!
輪行旅の楽しみのひとつが、目的地でのコーヒーブレーク。現地のカフェもいいが、自身の手による挽きたて、淹れたてのコーヒーは多忙な日々を忘れさせるひととき。
自転車とともに海外へも!
ネパール、台湾など海外に飛行機で輪行した経験も多数。ネパールではヒマラヤ近く、標高5000mのところまで到達するなど、日常を離れた冒険も楽しむ。
【ソロ充POINT】
最近は「新幹線に乗って福島に行き、地元のスーパーに寄ってキャンプをした」とか。複数の移動手段や、過ごし方の工夫で、充実の一人旅が楽しめるのはまさに輪行ならでは。
取材・文/今 雄飛