秋の疲れた肌をスペシャルケアするパックとマスクの違い【美容のギモン】
夏の大量に降り注ぐ紫外線の下にさらされ、エアコンなどの使用により温度差の激しい過酷な環境を過ごした肌。そして現在、朝晩はすっかり涼しくなり乾燥しがちなこの時期は、肌にとっては、めまぐるしい環境の変化でトラブルを起こしやすい衰弱した状態。
そんな状態だからこそ、肌をリセットして充分な栄養を与えるなど集中的なケアをする必要がある。いつもの洗顔、化粧水、乳液などにプラスしてパックやマスクでのケアを取り入れるといいだろう。ただ、パックやマスクといっても、その種類も豊富で何を選んだらいいかわからないというのも本音ではないかと思う。
ところで、まずはパックとマスクの違いをご存知だろうか?実はこのふたつ、分類するのに厳格な決まりなどはない。ただ、その呼び方によってふたつの使い分けがイメージできるようになっているので、覚えておくと便利だ。
まずパックについては、文字どおり肌に対し「密封」もしくは「密着」するタイプのもの。皮膚に密着することによって、毛穴の余分な皮脂や汚れなどを取り除くことを目的としたものがほとんどで、昔ながらのクリームを顔に塗って、乾いた後に剥がすのもこのタイプには多い。
ちなみに、薬剤などを塗って皮膚表面の古い角質を剥がすのは「ピーリング」と呼ばれるもので、何となく似ているがまた違うもの。
一方、最近目にすることの多いマスクについては、顔や肌を「覆う」というイメージで、形状的にはシートやクリーム状で、主に肌の奥に美容成分を浸透させることを狙ったものが多い。
その用法も様々あり、シート状のものは一定時間をおいて剥がす(というより外す)のだが、クリーム状などは、洗い流すタイプとつけたまま寝るタイプがある。どの方法がいいかということではなく、メーカーがその効果をより高められるかを研究した結果なのだ。
さて、数ある製品の中から、自分に合ったもの見つけるのも大変だが、まずは実際に使ってみないとわからないこともある。メーカーによっては、サンプルを用意している場合があるので、試してみるのもいいかも知れない。
その際に注意したいのが、その製品の用法を守ること。パックやマスクの場合、決められた時間よりも長くつけていればいるほど効果が高まるような気がしてしまうのだが、それが逆効果になることもある。特にシートマスクの場合、せっかく肌が潤っても長時間するとシートが乾いて、逆に肌の水分を蒸発させてしまうことがあるのだ。
これからますます寒くなり、乾燥する季節。肌を守るためにも、いまからのケアが重要になってくるのではないだろうか。
文/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)
「CanCam」「Oggi」「Domani」など女性誌ばかりの編集に携わって20数年。同時に、「女性自身」や「CanCam」のダイエットムック計7冊の制作、「エステティックTBC」の雑誌広告クリエイティブディレクター&コピーライターを約6年務めるなど美容・ダイエットにどっぷり。今後は、その経験を活かし男性に向けたボーダレスな美容法、化粧品情報を発信。