虫刺され薬でニキビが治るというウワサは本当?
意外にも肌が乾燥しやすい秋というのは、皮脂の過剰分泌で大人ニキビができやすい時期。もちろん、毎日のちゃんとしたスキンケアを心がけていれば、そのリスクを抑えることはできるけど、実りの秋ともなると食欲を抑えることができず、皮脂の分泌しやすい食べ物ばかり摂りがちで、なおさら。
実は、スキンケアはしっかりしているつもりの私でも、つい油断すると不規則な生活のせいもあって大人ニキビができてしまいます。
そんな時は、“一刻も早いケア”が大切。私の場合、大人ニキビは、毛穴のまわりが軽く炎症を起こした状態のごく初期症状に、ニキビ専用の美容液などでケアすれば、それ以上悪化せずに鎮まってしまう場合がほとんど。なので、常に専用の美容液を用意していたのですが、ある日の就寝前の洗顔で大人ニキビを発見。ところが、そんな時に限って、美容液の中身が空っぽになのに気づくというお粗末さ。
このまま何も塗らずに寝るとニキビが悪化してしまうと、藁にもすがる思いでネット検索したところ、虫刺され薬で有名な「ムヒS」が、ニキビにいいという多数の口コミを見つけました。どうやら「ムヒS」には、ニキビ治療薬と同様の炎症を抑える成分「グリチルリチン酸」や殺菌力のある「イソプロピルメチルフェノール」が配合されているというのがその根拠らしい。
ただ、たまたま家にあった「ムヒS」の説明書や製造販売元の池田模範堂のサイトを調べても、ニキビに対する効能については記述がありません。
意を決して試してみることに!
怪しいウワサだと思いつつも切羽詰まった私は、片手に持った「ムヒS」を試してみることに。
用法どおり1日数回、適量を患部に塗布してみたところ、確かにある程度の改善を感じることができました。ただ、これまでに多くの専用美容液や治療薬を試した経験からすると、ニキビに対してはそれほど優れた印象はありません。もちろん、専用のものであっても、肌質によって合う合わないなどの個人差があるのも確かで、自分に合ったものを見つけることが大切。
ちなみに、この後にも自己責任を覚悟の上で「液体ムヒS2a」や「新ウナコーワクール」を試したところ、ニキビの状態によって刺激が強すぎてしみることがありました。
その時は、すぐに水で洗い流して処置しましたが、虫刺され薬の製品によっては、ステロイド成分が配合されているものもあったりするので、無闇に使用することはおすすめできません!やはり、専用の美容液や治療薬を使用するか、もしくは症状のひどい場合は、自己判断せず必ず皮膚科医などに相談しましょう!
文・撮影/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)
※記事内のデータ等については取材時のものです。