ヒゲを伸ばしたいが、あまり生えてこなかったり、まばらにヒゲが生えて穴が開いてしまう人も多いだろう。今回は、そんな悩みを解決すべく、人気俳優の妻夫木聡氏のヒゲを参考に、ヘアサロンONOの田口拓朗さんに、ヒゲの生え方を綺麗に魅せる方法を教えてもらった。
ヒゲを最大限に伸ばしてみて、どれくらいの範囲に生えるのかを知る
ヒゲを生やしたい人ほど、わりと理想的なヒゲの生え方をしていない人が多いと感じます。
例えば、よくあるのがヒゲを生やしたいのに、そもそも薄い人、もみあげをつなげたいのに、なんか生え方がまばらで穴があいたようになってしまう人、一部だけが濃くて他が薄い人、等々、何かのようになかなか理想と現実は難しいですね。
ただ、そんな方でもヒゲを楽しむことはできます。
確かに、ないものを生やすことはできませんが、生やし方にデザイン性を持たせたり、自分のヒゲを見極めることによって印象はぐんと上がります。今回の妻夫木さんも、おそらくではありますが、どちらかというとヒゲが濃い印象は普段からあまりありません。それに、いろいろな画像を見てもそんなにヒゲの濃い画像はありません。ですが、均等に生えているかといえば、それもまたまばらだったりしています。
こういった場合、結構穴が開いて見えてしまいます。そんな方は、ヒゲの長さと生やす場所がポイントです。
ヒゲが薄い方がヒゲを強調したい場合、まずは自分が生える範囲を最大限伸ばします。それで自分がどこまでヒゲ面積があるのかを把握します。ほとんど生えない人というのも実際結構いたりするのですが、たいていの場合は鼻下とアゴヒゲは伸びます。
今回の妻夫木さんの場合、基本はあるのですが、アゴが薄い密度がまばらなタイプです。そんな方は(状態にもよりますが)ヒゲの長さは伸ばしすぎないほうが良いです。2ミリくらいでとどめておいたほうが程よく渋さが出ます。
濃くなくてもアゴともみあげがつなげられる人はラッキーです。そこもカバーできることによってよりヒゲを強調でき、ワイルドな大人の味が出てきます。妻夫木さんはお顔が優しいので、これらのポイントでヒゲを伸ばしてあげることによって大人エレベーターの階数を上げることができます。
ただしこんな風に薄めテイストでも、無精ヒゲに見えないお決まりのポイント、口回り、鼻下、アゴ下はしっかりと手入れしてあげてください。そのさりげない手間が、なんかかっこいいヒゲ、という印象を与えてくれます。他にも、薄い人でも長さを伸ばしきることによりヒゲの存在感を出すことができる場合もあります。
まずは自分の最大値を見極めてそこからデザインしていくとよいですよ。
スタイリスト&スパニスト 田口拓朗
1934年より続く老舗ヘアサロンONOにて、スタイリストとスパニストを務める。男性のヒゲにも詳しく、西洋の歴史的背景から見るヒゲの整え方などをレクチャー。
【ヘアサロンONO HP】
http://www.hair-ono.com/
イラスト/midori nakajima