学生の頃と比べて体を動かす機会は圧倒的に減り、体が丸みを帯びてきていることに危機感を持ちつつも運動する時間はなし。
年齢を重ねるごと低下する心もとない基礎代謝が摂取カロリーを消費してくれることを祈るばかりでは、いつの間にか「中年太り」と呼ばれる体型へと進化するだろう。
男性の平均基礎代謝は30代〜50代でおおよそ1500kcalと言われている。
これに日常の動作(通勤や立ったり座ったり等)で消費される平均的な活動代謝を足すと平均2000kcalほどは自分の力で消費できる力があるということ。
だが、食べ物のカロリーをひとつひとつ見ていくと2000kcalなど1日の食事を顧みるとあっという間に超えてしまうことがわかる。
2000kcal以内で何が食べることができるのか
白米 茶碗1杯 170kcal。わかめの味噌汁 20kcal。納豆1パック 100kcal。食パン1枚 160kcal、バター10g 75kcal、サラダ+ドレッシング 70kcal、ハムエッグ 180kcal。
朝ごはんに摂りがちな食べ物を並べてみたが、このライトさであれば日中に全て消費してしまえそうな気になってくる。
しかし、昼ごはんはどうだろう。とんかつ定食(ロース) 1149kcal。焼き魚定食 700kcal。ミートソースのパスタ 750kcal。ラーメン(豚骨) 800kcal。
ランチ時にチョイスするであろう定食や、炭水化物メインの麺類で摂取カロリーはググッと上昇。若干雲行きの怪しさを感じずにはいられないが、夜に摂取しがちなものについて見ていこう。
生ビール中ジョッキ1杯 200kcal、ハイボール グラス1杯 105kcal、焼酎水割り1杯 120kcal、日本酒1合 210kcal。
……と、時間を夜へと移すと、摂取カロリーに「お酒」という項目も顔を出すが、このカロリーが意外と侮れない。
生ビール1杯で白米を茶碗1杯強食べる計算になる。そしてトドメはお酒に合うこってりしたものや揚げ物といった「おつまみ」に選びがちなおかずのカロリー。
鶏の唐揚げ1人前 290kcal、餃子1人前 200kcal、焼き鳥1本 80kcal…と挙げればきりがない高カロリーなおつまみの数々。
気をつけてない限りは、1日であっという間に2000kcal以上の食べ物を摂取してしまう可能性が大いにあるのだ。
短時間で活動代謝を稼ぎたい
仕事の時間、家族との時間、趣味の時間等を当たり前に過ごすだけで1日がすぎる日々では、体を動かす時間をねじ込むことは難しいだろう。
そこで、短時間で一気に消費カロリーを稼ぎたかった私が向かった場所は「市営プール」。
しかも、向かった公営施設のプールは温水のプールなので唇が紫になることもなく快適だ。
何度かメンズビューティーで特集をした「公共施設シリーズ」にまんまと乗っかった形ではあるが、これがなんともハマって1ヶ月で体重は2キロも落ちていた。
水泳は消費カロリーで見るとトップクラスの有酸素運動
クロール(25mを約30秒程度)で1時間泳いだ場合の消費カロリーは平均500kcal。
この泳法は、水をかく際の二の腕の使い方、肩を回すストレッチ運動、体のひねりや、バタ足で得られる足の引き締めなど、やってみるととにかく全身を使うことに気付かされる。
これに加え、深い呼吸で息継ぎをすれば代謝も上がる。そして、水泳は陸上での運動に比べて足腰に負担が少ないことで知られ、いきなりランニングを始めて膝を痛めた経験のある方には特におすすめのトレーニングのひとつと言える。
また、平泳ぎ 1時間300kcal、水中ウォーキング1時間280kcalと、ちょっと重めのおやつを悔いなく食べられる消費カロリーだ。
また、バタフライは1時間880kcalとかなり高い消費カロリーを誇るが、ジムや市営プールなどの狭いレーンを分け合って泳ぐタイプの場所では泳ぐ方も泳がれる方もいささか気を使うため、人の少ないシチュエーションで豪快に泳ぐのがおすすめだ。
休憩中、泳ぐ人々を見ていたところ、同じレーンで泳ぐ中、他の人とすれ違う時はクロール、すれ違い終わったらバタフライ、という器用な泳ぎ方をしている人もいた。
泳ぎ慣れている器用な方はトライしてみるといいだろう。
文/RYO KANAZAWA