東洋医学のドクターに取材した際「顔の輪郭が歪んでいる人は、食事のとき、右か左か、どちらか片方の歯をメインにして噛んでいることが多いようです」と聞いた。また、噛みグセだけでなく、寝る時の体勢や頬杖など、普段の生活習慣によって、知らぬ間に顔は歪んでしまうという。
合わせ鏡に映った顔は、初めて目にする反転した顔
そもそも、人間の顔は左右対称ではない。微妙にアンバランスだ。しかし、普通に正面から鏡を見ただけでは、顔の歪みに気づかないことが多い。
そこで、自分の顔を合わせ鏡で見ることをオススメする。合わせ鏡の手順は以下のとおり。
STEP1 壁掛け型の鏡(洗面所やバスルーム等)に正面から向き合う。
STEP2 左右どちらかの手に全顔が映る手鏡を持つ。
STEP3 壁掛け型の鏡に映った顔を、手鏡に映り込むよう角度を調整する
手鏡に映った顔は、持ち手によって黒目が左右どちらかに寄っているはずだが(視線は手鏡に向いているが、顔は正面の影掛け鏡を向いているため)、輪郭が正面になっていればOK。
合わせ鏡に映った顔は、いわば反転した顔。よく眺めてみるとすごい違和感があると思う。口角が片方だけ上がっていたり、左右の目の大きさが違っていたり、輪郭が半側だけ細かったり等々、アンバランスさが目立つのだ。
これは、普通に鏡を見ていては気づかないことばかり。片方の口角が上がっているということは、そちら側の歯でばかり咀嚼しているということ。
口角が下がっている側でガムを噛み、バランスを取り戻そう!
今後は意識して反対側の歯で食物を咀嚼しよう! と言いたいところだが、歯科医の話によると、食事での咀嚼グセは簡単には治らないという。そこで活用したいのがガム。ガムだと、どちら側で噛むべきか自分でコントロールしやすいのだ。
さらに、表情筋の8割は口のまわりに集中している。ガムを噛むと、口まわりの筋肉が鍛えられる=顔全体の表情筋を鍛えられる、ということ。口の歪みが解消する上、顔のリフトアップも期待できるだろう。
片側を下にして寝続けると、片方の目が小さくなるかも!?
さらに、片方の目が小さかったり、顔の輪郭の片側が細かったりする場合、そちら側を下にした体勢で寝ていることが多いようだ。就寝時、片側だけ圧迫されることが何年も続くと、骨格が変形し、目の大きさも変化してしまう。仰向けで寝るか、逆側を下にした体勢で寝るように意識して解消するといい。
さらに頬杖。これはPC作業時に無意識に行っているビジネスマンが非常に多いという。右手でマウスを操作している間、左手で頬杖をついている人は意識的に避けるよう注意したい。
男前な顔は、限りなく左右対称に近いもの。そこを目指すには、まず自分の歪みを自覚することから。合わせ鏡を歪みチェッカーとして活用してみてはいかが?
取材・文/美容ジャーナリスト 藤田麻弥
雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研パブリッシング)がある。