現在発売中のDIME5月号「Mystery of SNS」というコーナーにて、「“手書き”お母さんの秘伝カレーレシピ」というガチャガチャの話題を掲載した。カプセルに入っているのは、ごく普通の“お母さん”が作る、お家カレーの秘伝レシピが書かれたメモ書き。驚くべきは、すべて手書きで書かれていることだ。
「“手書き”お母さんの秘伝カレーレシピ」は1回200円で利用できる。
これだけの情報だと「本当に手書き?」と疑う人もいるかもしれない。だが実際に筆者が4回このガチャをやってみた結果、正真正銘本当に手書きであることが判明。なぜならレシピのひとつである「内田家の千切りキャベツカレー」が2つかぶったのだが、それぞれ同じ人が書いているものの、改行などの細かい部分が異なっていた。印刷でこんな細かいことができるとは考えにくく、できたとしても莫大な費用がかかるはずだ。
「内田家の千切りキャベツカレー」はよくみると改行の位置なども異なっていた。
とはいえ1枚1枚本当に手書きで作っているとすれば、恐ろしく手間がかかるはず。そもそも「内田家の千切りキャベツカレー」をはじめとするカレーのレシピを提供している“お母さん”は本当に存在するのだろうか?考え始めると謎だらけである。
そこで筆者は発売元「ウルトラニュープランニング」を通じ、この商品を共同で開発した「マサ最高」の通称・マサ1号さんとの接触に成功。さまざまな謎について話を聞いてみることにした。
――なぜ「“手書き”お母さんの秘伝カレーレシピ」をガチャガチャにしようと思ったのでしょうか?
マサ1号さん「まず日本人がみんな大好きなメニューとして、家庭のカレーに着目しました。レシピを手書きにしたのは、やはり“バズらせたい”という狙いが大きいです。印刷だとお母さんの優しさや暖かみが伝わらないし、面白くないですから」
――レシピを拝見したところ、どれも読みやすい字で感心しました。どんな人が書いているのでしょうか?
マサ1号さん「レシピのご本人に“お手本”を書いてもらい、似ている筆跡の人をこちらで選考して書いてもらっています。書いている人の正体は、企業秘密です」
――私は今回4回ガチャを引いたのですが、「内田家の千切りキャベツカレー」が2個と、「加藤家の素揚げじゃがいもカレー」、「山田家のコンビーフカレー」が出ました。このレシピは本当に一般の“お母さん”のレシピなんですか?
マサ1号さん「もちろんそうです。ほかには『木村家のなんでもみじん切りカレー』と『村上家のねばねばカレー』のレシピがありますが、これらは多くの候補の中から試食を重ね、本当に美味しいカレーとして選ばれたものです。やはり“美味しい”というのは重要なので…」
――でも手書きだとバズっても、あまり量産できませんよね。
マサ1号さん「大量生産はできませんので、頭を下げて書いて頂いています。第二弾、第三弾があるのならまた新たに頭を下げなきゃダメですね(笑)」
確かに手書きレシピは究極のアナログ作業だが、紙に書くだけでできる。とはいえそれが商品として成立するのは、ガチャガチャという特殊な提供方法による部分も大きいだろう。何がでるのかは運次第で、やる人は「何が出るんだろう?」とワクワクする。その感情のために数百円を払っているといっていい。
「“手書き”お母さんの秘伝カレーレシピ」は「本当に手書きなの?」「秘伝カレーレシピってどんなカレー?」「こんなのガチャガチャとしてあり?」という疑問やツッコミに答えを出し、「こんな面白いガチャガチャやってみた!」という達成感やネタを提供してくれる。これが1回200円で楽しめるのはアリなのではないか?
「内田家の千切りキャベツカレー」はすりおろしニンニクとバターが隠し味!
ちなみに今回、2つだぶった「内田家の千切りキャベツカレー」をレシピ通りにつくってみたら、ちゃんと美味しかった。キャベツを入れるとカレーががかさ増しされ、少ない料理でも満足感があるのだ。どこかの家のカレーレシピが、ガチャガチャという縁によって我が家の食卓に並ぶ。これだから、日本のガチャガチャは面白い。
さらにマサ1号さんによると、新たな“手書き”シリーズとして3月13日より「お母さんからのやさしい手紙」がリリースされているとのこと。カレーレシピの次はやさしい手紙。こちらも気になる人はぜひガチャガチャにチャレンジを!
DIME最新号は「心がととのうソロ活塾」!
取材・文/高山 惠