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やっぱり契約書は作りづらい?家族間における借金のルールづくり

2022.03.20

お金に困ってしまった家族に泣きつかれ、やむなくお金を貸すケースもあるかと思います。

家族の関係性を考えると、契約書や借用書などは作りづらいものの、いつかは返してほしい場合、どのように対処すべきなのでしょうか。

今回は、家族間で金銭の貸し借りをする場合の注意点をまとめました。

1. 家族間の借金でも、当然返す義務がある

当たり前のことですが、家族から借りたお金でも、金融機関などから借りたお金と同様に返す義務があります。

お金の貸し借りは法律上の「契約」であり、当事者の続柄や関係性などによって、契約の効果が変わるわけではありません。

したがって、家族からお金だからといって、一般的な借金よりも義務が軽くなるわけではなく、きちんと約束どおり返す必要があります。

2. 家族間の借金でも、書面を残しておくべき

金融機関が顧客にお金を貸す際には、必ず「金銭消費貸借契約書」を作成・締結します。

また、家族ではない他人同士でお金を貸し借りする際にも、契約書を締結するか、または借入人が貸付人に対して借用書を差し入れるケースが大半でしょう。

これに対して、家族間の借金の場合、親密な関係性に傷がつくことなどを心配して、契約書や借用書を作りたがらないケースが多いようです。

しかし、借金をいつか返してほしいと思うのであれば、「借入人にお金を貸した」という事実を書面に残しておくことをお勧めいたします。

お金を貸した時点では、貸付人と借入人の間には信頼関係があるのかもしれません。

しかし、お金を返す・返さないのトラブルに発展した場合、信頼関係は失われてしまう可能性が高いです。

仮に訴訟でお金を返す義務の存在が争われた場合、「借入人にお金を貸した」事実を証拠により立証する必要があります。

その際、契約書や借用書などの書面が存在すれば、「借入人にお金を貸した」事実の立証が容易になるのです。

込み入った内容の契約書は締結しづらくても、1ページ程度の簡単な借用書であれば、それほど抵抗感なく作成できるでしょう。

他人にお金を貸す際には、たとえ相手方が家族であったとしても、きちんと書面を作成して証拠化しておきましょう。

3. 契約書や借用書を作りたくない場合は、銀行振込+メッセージの送信を

どうしても契約書や借用書を作ることは避けたい、でもいつかはお金を返してほしい……という場合には、それ以外の方法で「お金を貸した」という事実を証明できるようにしておく必要があります。

「お金を貸した」事実の証拠を残す方法の一つとして考えられるのは、貸付金を銀行振込によって借入人口座に入金することです。

貸付金を現金手渡しで借入人に渡すと、渡した相手・金額・日時についての記録が残らず、「借入人にお金を貸した」事実の証明が難しくなります。

これに対して、銀行振込で貸付金を入金すれば、振り込んだ相手・金額・日時の記録が残り、「借入人にお金を貸した」事実の証明に役立つのです。

さらに、銀行振込と同じタイミングで、借入人に対して貸付けの概要についてメールなどを送っておくのがよいでしょう。

例えば、

「今日(〇年〇月〇日)、○○万円をあなたの口座宛に振り込みました。〇か月後までに返してください。確認できたら返信をお願いします。」

などとメッセージを送信して、借入人の返信を受け取れば、そのやり取りが「借入人にお金を貸した」事実を立証する証拠となります。

4. 債権回収のためには、担保を差し入れてもらうことも効果的

お金を返してもらえるかどうか不安な場合は、借入人から担保の提供を受けることも効果的です。

例えば時計や宝飾品など、換金価値のあるものを担保として「質権」や「譲渡担保権」を設定すれば、約束どおり返済が行われなかった際に処分して返済に充当できます。

また、担保物が債務者にとって大事なものであれば、処分を避けたいという心情が働き、返済が滞ることに対する抑止になるでしょう。

なお譲渡担保権の場合、必ずしも担保物の引渡しは必要ありませんが、質権の場合は、借入人から貸付人に対して質物を引き渡す必要があります。

またいずれにしても、担保権を設定した事実に関する証拠を、書面やメールなどによって残しておきましょう。

5. 家族からの借金をいつまでも返さないと、贈与税が課される可能性あり

借入人の立場からも、家族から借りたお金をいつまでも返さない場合、贈与税の課税を心配しなければなりません。

「借入」という建前でお金を受け取っていても、返済が事実上免除されていると税務署に判断されれば、実質的な贈与とみなされ、贈与税が課税されてしまうからです。

贈与税には毎年110万円の基礎控除がありますが、1年のうちで(他の贈与と合算して)基礎控除額を超える借入をしていて、その借入金を全く返していない場合には、贈与税が課される可能性があるので注意が必要です。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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