ジープ『コンパス』
エンジンルーム
フロントに横置きされたエンジンは4気筒2.4Lのガソリン仕様。2000回転からトルクが太く、6400回転まで使える。燃費も20km/Lを記録。
運転席と各種装備
インパネのデザインと機能を一新した。中央の画面は第5世代のUconnect5を搭載した10.1インチを採用。メーターの画面は液晶。
シートスペース
前席は着座位置を低めにしないと乗降時にドア上縁に頭をぶつけそうになる。後席はやや高めだが身長170cmクラスまでOK。
ラゲージスペース
奥行きは『フォレスター』より約100mm短く、左右幅も960〜1160mmと狭い。開口部は路面から780mmで『フォレスター』より70mm高い。
【 ココがポイント!】路面状況に応じて使えるヒルディセントコントロール
オフロードでの高い走破性はジープブランドの証し。センターパネルにはHOLDモードとヒルディセントコントロールスイッチが4WD・LOWと4WD・LOCKとともに装備されている。
【 ココがポイント!】車両がどんな環境にあるのかスイッチひとつで確認できる!
周囲の状況をタッチスクリーンで映し出すことができるほか、車体のすぐ前の様子なども確認できる。運転者の注意力低下や無反応を検知して警告する機能も備わっている。
安全装備や4WDの自動制御の充実ぶりが目立つ『フォレスター』に軍配
スバル『フォレスター』
[運転性能]改良された足回り、1.8Lターボのレスポンス、0→100km/h加速が8秒台という速さ、4WDの走破性などレベルは高い。18点
[居住性]面積の広いウインドウとルーフで室内は明るい。ボクサーエンジンは5000回転でもノイジーではなかった。18点
[装備の充実度]上級モデルなので快適装備が充実している。安全装備に関しては「アイサイト」だけでなく、全体的にハイレベル。19点
[デザイン]直線を生かしたボディーラインはクリーンでシャープな印象。室内もインパネは簡素だが美しく、扱いやすい。19点
[爽快感]キビキビ感のある走りは街中でも体感できる。ボディーも大きさを感じさせない一体感がある。安全装備も心強い。18点
[評価点数]92点
ジープ『コンパス』
[運転性能]開発コンセプトは街中よりも高原や山間部でのアウトドア志向。9速ATはパドルシフトもなく、おとなしい運転が似合う。17点
[居住性]『フォレスター』とは対照的に包まれ感のある室内。全高は1640mmと低めだが、後席には170cmクラスの人もギリでOK。18点
[装備の充実度]大幅改良によって内外装はかなりアップデートされている。安全装備に関してもレベルが高いところを実現している。18点
[デザイン]ジープらしさを残したフロントグリルからリアにかけてのデザインはコンパクトにまとまっている。内装も実用性が高い。19点
[爽快感]短めのボディーはサイズ感がわかりやすく、扱いやすい。9速ATはスムーズだがパドルシフトがない点が不満だ。17点
[評価点数]89点
【OTHER CHOICE】ラインアップ充実の輸入車勢と車種数が乏しい国産メーカー
今回紹介した2台は全長が4.4〜4.6mのカテゴリーで、欧州ではC・Dセグメント、アメリカではコンパクトカーに属するSUVだ。最近の統計によると、このクラスのSUVは日本国内で販売台数が伸びている。
特に輸入車の場合、全体の3割がCセグメント、2割がDセグメントを占めている。国内メーカーも新型車の開発に力を注いでいるが、車種の数ではこのクラスの国産SUVは10車種以下にとどまっているのが実情だ。
一方、輸入車はかなり積極的にSUVを投入しており、2021年末の時点で12車種がラインアップされている。パワーユニットもガソリンやディーゼル、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、ピュアEVまで幅広い。
国産車も日産が『アリア』を、マツダも新型SUVを投入する計画が発表されており、今後C・DセグメントのSUVは国産車と輸入車の激しいバトルが見られそうだ。
取材・文/石川真禧照
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2022年1月31日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。