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こだわり社長の熱い思いが詰まった、たまプラーザの個室サウナ「ROKU SAUNA」潜入レポート

2022.03.16

2022年4月2日(土)、たまプラーザ駅徒歩2分という好立地に、新しい個室サウナ「ROKU SAUNA」がオープンする。

運営会社は株式会社エンブルー。企業ホームページを見ると「再生可能エネルギーと事業承継で未来を拓く」をキャチコピーに掲げ、その2つを事業の柱にしていることがわかる。

「サウナブーム」と言われて以来とくに、異業種からのサウナ事業への参入は珍しいことではないが、多くが飲食だったり、不動産だったりして、BtoCのサービス運営に慣れているとか、テナント誘致を得意としているとか、何かしら本業からサウナ運営に活かせる部分があるように感じる。

もしや株式会社エンブルーも、「再生可能エネルギー」をサウナに何かしら利用しているのではとも思ったが、たまプラーザの駅前ビルのテナントというロケーションでは、太陽光発電をしているわけではなさそうだ。

どう考えても「再生可能エネルギー」と「事業承継」と「サウナ」の共通点が見あたらず、はてと頭をひねりながら、一方で新しい個室サウナどんな感じなんだ?とウキウキしながら、現地を訪れてみた。

完全非対面・非接触を実現したプライベート空間

「ROKU SAUNA」というネーミングは、五感を感じ、満たされたその先にある六つ目の感覚、すなわち“ととのい”を味わってほしい、という想いから来ている。

セルフロウリュが可能なフィンランド式のサウナストーブを備えた定員最大3名の個室サウナで、その名にちなみ室数は6つ。

そして最大の特徴は「完全非対面・非接触」を実現していることだ。

事前に公式サイトから予約をすると、予約完了案内メールに「部屋番号」と「鍵番号」が書かれている。これが重要。

「ROKU SAUNA」に到着したら、受付カウンターで手続きなどをすることなく、そのままサウナ室のほうへ向かう。

入り口の下駄箱で靴を脱ぎ、備え付けの棚から、バッグを取り、サウナハットやドリンク、綿棒、ヘアブラシなど必要なものをチョイス。

また人気オイル専門店「ASH」のアロマオイルの中から、スタッフが選んだ6種類も設置。この中好きな香を選んでサウナ室に持ち込み、セルフロウリュに使うことができる。

メールに記載されていた自分のサウナ室の前に到着したら、同じくメールに記載されている「鍵番号」を入力して、鍵を開けると入室が可能に。このシステムを導入することで、完全非対面・非接触を実現している。

照明、音楽のみならずサウナストーブの温度までカスタマイズ可能

入室すると、さすが最大3名まで入れるだけあって、まずは休憩室や長さ2mあるサウナ室の広さにうれしくなる。

「ROKU SAUNA」の2つめの大きな特徴は、限りなく自分好みにカスタマイズができることだ。

照明を自分好みの明るさに変更ができるうえ、Bluetooth接続により、自分のスマートフォンなどから好きな音楽を流すことができる。

照明や音楽に関しては珍しくないと思うかもしれないが、休憩室のみならず、サウナ室までカスタマイズ可能なのだ。

照明はそれぞれ別途明るさを変えることができ、音楽は休憩室とサウナ室、両方にBOSEのスピーカーが設置されているので、同じ音楽を出ても入っても楽しむことができる。

サウナ室内でも好きな音楽が流せるというのは初めての経験で、せせらぎの音などのいわゆるヒーリングミュージックが好きではない筆者は、チルアウトミュージックをかけてみたところ、暗くしたサウナ室で聞くチルアウトは、没入感満点だった。

採用しているストーブはフィンランド製のMISAストーブ。程よくロウリュしやすく、広めの室内もアッという間にアツアツの蒸気に満ちる。

そこでもうひとつのカスタマイズを発見。なんと、サウナストーブの温度設定までがカスタマイズ可能なのだ。サウナ室の上部にあるツマミを回すだけで、低めから高めまで、体調や気分に合わせて自由自在。これ、すごくないですか…。もちろんMAXにしてみた。おそらく95℃くらいの設定だろうか? 

外からもサウナ室の温度が確認できる温度計付き。

サウナから出ると、水風呂はないがチラー(冷却水循環装置)を通した15℃の水を頭上から浴びることができるオーバーヘッドシャワーと、ハンドシャワーの2種類が備わり、汗を流し、火照った身体を一気に冷やすことができる。

休憩室の中央に置かれているのは、サウナ―から大人気の定番ととのい椅子、コールマンの「インフィニティチェア」だ。頭上の空調も自由に調節できるので、好きな温度、強さで休憩だ。ちなみに筆者は椅子が好きではないので、バスタオルを敷いて床に寝転がっていた。これも広く清潔な休憩室だからこそ、できるワガママ体勢である。

そして休憩室には、もうひとつ特徴的な設備が。なんと小型冷凍庫が設置されていて、中にはアイスキャンデーが置かれている。ドリンクを冷やしておいたり、持参したパックなどを冷やしておいても気持ちがよさそうだ。

アイスキャンデーをサウナ室で食べるという、背徳感満点の体験をしたのも初。暖房のきいた部屋のコタツで食べるアイスクリームはおいしいよね、と思っている方は多いと思うが、その感覚の上位互換とでも言おうか。熱された粘膜がヒエヒエのアイスクリームできゅっと冷やされ、でも身体はアツアツで、ちょっとこれなんだっけ、と脳がバグるような面白い感覚が味わえた。ただし、垂れないように注意が必要だ。

サウナ後は、部屋に備え付けのドライヤーやスキンケア製品を使って身だしなみを整えられるが、女性の場合は、時間ギリギリまでサウナを楽しんで、部屋の外にあるパウダールームを使うこともできる。こちらは2名並んで座れるので、とくに複数で訪れた場合はおすすめだ。

ドライヤーは近ごろサウナで選ばれていることが多い、高級ドライヤー「KINUJO」。大風量にも関わらず、コンパクトで軽量なので、取り回しやすいのが特徴。各部屋にも同じものが設置されている。

そして備え付けのスキンケアは、皮膚のすこやかさを重視した、人気急上昇中のライフスタイルブランド「OSAJI」のもの。話題のブランドの使い心地をここで試せるとは。細かいところまでの「おもてなし感」もパーフェクトである。

いよいよ本題、サウナ事業を始めた理由を社長に聞いてみた

徹底した非対面・非接触、そしてカスタマイズ可能っぷりに感服したところで、冒頭の疑問を解決すべく、株式会社エンブルーの代表取締役社長である三浦洋之さんにお話を伺った。

株式会社エンブルー 代表取締役社長 三浦洋之さん

―サウナ事業を始めた経緯を教えてください。

三浦洋之社長(以下、敬称略)「弊社のビジョンとして、とにかく日本を元気にする事業を行いたいという原点があります。現時点では、再生可能エネルギーと事業継承というふたつの事業を柱にしています。これらは何かというと、現在、ウクライナ情勢などで日本国民が改めて自覚するようになったと思うのですが、日本のエネルギーはほとんど外国からの燃料の輸入に依存しています。特に電気は、産業にも生活にも必要ですが、今は電源って大きく分けて3つしかありません。原子力発電と、CO2をめちゃくちゃ出す火力発電、そして再生エネルギーの3つです。これからの選択肢でいうと、再生エネルギーに進むしかないのですが、これは1、2年でできることではなくて、2050年とかの話です。

同様に、事業承継についても、日本がどんどん高齢化していて、社長の平均年齢も60才を超えているというデータもある。このまま後継者不足で事業承継できない会社が増えていくと、650万人が失業するという試算データもあり、せっかく黒字の会社が後継者がいないからという理由で廃業するのを、阻止できないかという想いでやっています。ただ、これもめちゃくちゃ長い期間で取り組む話なんですね。

両方ともやる意義を感じていますし、これからも続けていくのですが、今回の新型コロナウイルスのまん延があって、短期的にみんなの暮らしが大きく変わりました。そこで、サウナ―というのも日本経済の担い手である現役世代の方も非常に多いので、こういう方たちに憩いの場を提供できたらと思いました。

これに関しては、比較的すぐに対応できるテーマだったので、短期的に日本を元気にできるのではないかということで、取り組んだ次第です」

――なるほど。(そう言われれば、確かに「日本を元気にする」という点では、本来の事業とも共通点があるともいえるけど、ずいぶん広い話だぞ…???)

三浦「というのが、いちおう会社のビジョンと合わせてみた建前の話でして」

――ですよね。(待ってましたー!)

三浦「本当の理由は、自宅にサウナを設置したら最高だったので、皆さんにもこの感覚を味わっていただきたくなったからです」

――自宅サウナ!

三浦社長の自宅サウナ。豪華!(写真:三浦社長提供)

三浦「こちらは、低層マンションの1階なのですが、風呂に大きな窓があって、サウナ室から水を貯めた風呂に直行できるようになっています。タープを立てて、周りから見えないように外気浴も堪能できます」

――最高すぎますね。これはいつごろ設置したのですか?

三浦「コロナ禍に入ってからですね。温浴施設が営業できなかったときに、たまたま自分はサウナが置けそうな物件に住んでいて、運よくプライベートサウナを建てられたので楽しむことができました。その流れで、このプライベートサウナの素晴らしさを、独り占めせずに味わってもらう場所をつくりたいなと。

いろいろな個室サウナにお邪魔して、自分がもうちょっとこうだったらいいな、というところを改良した次第です」

バスルームの浴槽に水を張れば、サウナとダイレクトで行き来可能(写真:三浦社長提供)

――徹底した非接触・非対面もその一貫ですか。

三浦「そうですね。サウナって対面でやる業務ってあまり必要ないかなというのと、まん防が解除されても予断を許さないので、だったら最初から完全非接触で完結する形を目指そうと思いました。

法律とか政府の方針だけでなく、コロナ禍で、人と接触する場所に極力行くなと家族から言われている人も多いんです。そんな場合でも、気分転換にサウナに行っても家族の理解が得られるレベルの非接触にこだわりました」

――照明や音楽、サウナ室のカスタマイズも徹底していて驚きました。

三浦「サウナ室までのカスタマイズも、こだわったポイントです。ストーブの温度調節は特注です。本来は温度調節の部分ってお客様が触る部分ではないので、最大に上げても事故につながらないよう、上げられるリミットをつけたりして、安全面にも配慮しています」

MISAストーブを選んだのも、自宅サウナでその使い心地に満足したからだとか。(写真:三浦社長提供)

――1号店にたまプラーザを選んだ理由は?

三浦「単純に、友人関係で住んでいる人が多かったり、自分も学校が湘南のほうで土地勘がありました。また、知っている駅の中でも、この20年で急速に発展していて、都心で働く高学歴、高収入の方が多いため、家の近くでサウナに入りたいという潜在的な需要が見込めるのではないかと思っています」

――今後の出店計画は?

三浦「このROKU SAUNAのコンセプトが受け入れられることがある程度見えたら、やっぱり都心とかではなく、理由客が見込めそうな住宅エリアに広げていきたいですね」

――都心を選ばない理由は?

三浦「同じことをやろうとすると狭くせざるを得なくなるんですよね。かといって広さに合わせて料金を高くすると、持続可能性が下がると考えています。

うち、けっこう安いと思うんですよ。1名利用の料金が、80分利用が3,960円、100分利用が4,510円です。これくらいの料金だと、60分利用の個室サウナ施設が多いのではないでしょうか。

この時間の長さもこだわりで、男性である自分でさえも、50分、60分だと『あと1セットいけるか…』と焦らなくてはいけない。それって、サウナのコンセプトと本末転倒だと思うんですよね。

時間の長さのわりにお手頃な価格で抑えることで、アイスだったりインフィニティチェアだったり、スキンケアだったり、いろいろ楽しめるものを用意しているので、ゆっくりととのって、ゆっくり支度してリラックスした気分のまま帰っていただきたいです」

事業と繋がりが?と思いきや、三浦社長の自宅サウナ設置が「ROKU SAUNA」開業のきっかけだったとは。本来の事業の話をしていたときのビジネスマンの顔から一変、サウナ―経営者のサウナ愛だだもれトークになり、この至れりつくせりのプライベートサウナが完成した理由がようやく腑に落ちたのだった。

近くに住む人がうらやましくなる、快適な個室サウナ「ROKU SAUNA」。家が近くないサウナ―の方も、一度は三浦社長の細部までに至るこだわりを、実際に体験してみることをおススメしたい。

ROKU SAUNA
住所:神奈川県横浜市青葉区新石川2-2-2 FUJIKYUビル 1F
アクセス:たまプラーザ駅より徒歩2分
営業時間:7:20~24:40(最終入室 23:00)
定休日:年中無休
料金:
1名利用・3,960円(80分)、4,510円(100分)
2名利用・7,150円(80分)、7,920円(100分)
3名利用・10,450円(80分)、11,000円(100分)
公式サイト:https://rokusauna.com/

取材・文/安念美和子(nenko) モデル/@saunayaka

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