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ドコモが「dポイントクラブ」を改定、特典はどう変わる?

2022.03.13

■連載/綿谷さちこのクレカの強化書

ドコモが202263日より、ポイントプログラムの「dポイントクラブ」の内容を改定することを発表した。これまでの内容とどう変わるのか、気になるお得度についても説明しよう。

さまざまな『dポイントカード』(筆者所有)。

これまでの「dポイントクラブ」と改定後の内容

「dポイントクラブ」とは、共通ポイントのdポイントが“貯まる・使える”ポイントプログラムのこと。ドコモユーザー以外の人も無料で入会でき、約8700万人(202112月時点)の会員数を誇る。

前身はドコモポイントで、ドコモのサービス利用者はもちろん、『dポイントカード』の利用登録をすることで自動的に「dポイントクラブ」の会員に。『dカード』や『d払い』の利用者も同様で、201512月の開始から現在までの約6年間で、累計約1兆ポイントのdポイントが利用された。dポイントが“貯まる・使える”スポットも387万か所に広がり、より貯めやすく、使いやすくなっている。

スタートから約6年間のdポイントの歩み。

とはいえ、実際にdポイントを使っていても、「dポイントクラブ」でどのような取り組みが行なわれているのか、知っている人は少ないのではないだろうか。

現在のdポイントクラブのステージはプラチナを加えた5段階。ドコモ回線の継続利用期間(以降、ドコモ歴)と6か月累計のdポイント獲得数でステージが判定され、ステージに合わせてクーポンが提供される。

現在のdポイントクラブのステージとその特典。

筆者はドトールコーヒーやエクセシオール カフェなどを利用する時に、『dポイント』アプリの「dポイントクラブクーポン」から「サイズアップ無料」のクーポンを表示して、お得にコーヒーブレイクを楽しんでいる。クーポンにはイオンシネマの300OFFやローソンのからあげクンなどの20OFFなどもある。ジャンルもグルメだけでなく、家電量販店、ファッション、旅行などと幅広い。

筆者の場合、ドコモ歴13年なのでステージは「4th」。毎週火曜日にイオンシネマが1100円で利用できる「ドコモチューズデー」を始め、全国1500店舗以上の映画館、遊園地、スポーツクラブ、スパなどの入場券やチケットが特別価格になるスペシャルクーポンも利用できる。だが正直、あまり使ったことがない。プラチナクーポンにはJALの空港ラウンジが利用できる特典があり、かなりの確率で当たったようだ。

これらのスペシャルクーポンやプラチナクーポンは、「dポイントクラブ」の改定に伴って531日に終了する。ドコモ歴10年以上の「4th」や「プラチナ」ステージの人は、ぜひ今のうちにクーポンを利用して得しておきたい。

左は誰もが利用できるクーポンで、右はプラチナとスペシャルクーポンページ。

これまではドコモ歴と6か月累計のdポイント獲得数でステージが判定されたが、改定後のランクの判定は3か月累計のdポイント獲得数のみになる。その判定期間は31日からすでに始まっている。

改定後の「dポイントクラブ」の5段階のランク。

 

6月3日から改定されるので、31日からランク判定期間に入っている。

改定後に「dポイントクラブ」の特典はどう変わる?

筆者のようにドコモ歴が長いだけで「dポイントクラブ」の上のステージにあぐらをかいていた人が、改定後はdポイントをより多く獲得しないことには、上のランクが目指せなくなる。しかも3か月ごとに判定されるので、常にdポイントを獲得し続けないといけない。

とはいえ、これまでスペシャルクーポンをさして使っていなかったのだから、「上のランクを目指さなくても良くない?」なんて気持ちもわいてくる。ただ、改定後の特典はクーポンではなく、dポイントのポイントアップ特典になる。最上ランクだとなんとdポイントが通常の2.5倍に!これは見逃せない!

改定後の特典はポイント倍率アップ。

よりdポイント加盟店を利用して、dポイントを獲得してくれた人に、より多くのdポイントを進呈するというのは当たり前のこと。ただそれなりの配慮はされていて、2つ星と3つ星のランクは、従来の判定と比べてdポイント獲得数が引き下げられている。

従来の判定から算出すると3か月間で900ポイントが必要なところ、600ポイント以上なら3つ星となってポイント2倍に。2つ星も本来なら300ポイントが必要だが、100ポイント以上なら2つ星でポイント1.5倍になる。またdポイント獲得数にはドコモの毎月の利用料金も含まれるので、毎月4000円(税抜)以上の利用料金を支払っている人なら、3か月で120ポイントとなり、ドコモを利用しているだけで自動的に2つ星以上になれる

利用プランによって2つ星や3つ星が狙いやすくなっている。

しかもこれまでは判定基準に入っていなかった、ドコモの利用料金やドコモ電気の料金を『dカード GOLD』でクレカ決済することで得られる10%ポイント還元特典も対象となる。筆者の場合、ドコモのプランは「5Gギガライト」で毎月3GBを利用しているので、もろもろの割引を差し引いて通信費の利用料金は毎月2480円。『dカード GOLD』の決済で毎月200ポイントが貯まっているので、3か月でなんとか600ポイント以上になり、3つ星ランクを確保できそうだ。dポイントの獲得倍率が2倍になるので、これからはもっと積極的にdポイントを使っていこうという気持ちになる。

改定後のdポイント獲得数の対象サービス。新しく『dカード GOLD』の特典が加わった。

ドコモの長期優遇特典もリニューアルされる

10年以上のユーザーが約70%を占めるドコモでは、利用する料金プランに応じて、長期優遇特典を用意している。筆者も長期利用ユーザーなので、「ずっとドコモ特典」で誕生月に2000ポイントをもらっていた。この特典も「dポイントクラブ」の改定によって、「長期利用ありがとう特典」にリニューアル。ランクとドコモ歴によって、誕生月に『d払い』の還元率が最大+20%にアップする。

ポイント獲得上限は、「5Gギガホ プレミア」「5Gギガホ」「ギガホ プレミア」「ギガホ」プランは5000ポイント。「5Gギガライト」「ギガホライト」なら3000ポイントで、筆者の場合は誕生月に『d払い』を利用すると+15%になり、最大3000ポイントまで獲得できることになりそうだ。

長期優遇特典の変化。得するためには誕生月に『d払い』の利用が必要。

もらえる(可能性のある)ポイントとしては3000ポイントに増えたものの、あくまで『d払い』での決済に伴ってもらえるもの。正直、この部分は、エントリーをするだけで2000ポイントをもらえていた現在の方がお得だと感じる。なお、「ずっとドコモ特典」の利用は誕生日が531日の人までで、61日以降の誕生日の人は改定後の「長期利用ありがとう特典」の対象となる。

「dポイントクラブ」をこのように改定したのは、ユーザーから「ランクアップのモチベーションがわかない」「プラチナステージの恩恵が少ない」などの意見があったことが理由だそう。

今回の改定で、dポイントがドコモ史上最高に貯まりやすくなり、dポイント加盟店で毎月1万円買い物した場合、2つ星の人なら年間1800ポイント、5つ星の人なら年間3000ポイントが貯まるようになる。

ポイント倍率アップ特典の利用イメージ。

発表会に登壇した、NTTドコモのマーケティングメディア部長である伊藤邦宏氏は、「今回のリニューアルで貯まりやすくなったdポイントのお得を、お客様の生活のあらゆるシーンで体感頂けるよう努めていきたい。今後はさらにdポイントの活用の場を広げていく予定です。お客様はもちろん、多くのパートナー様にも選ばれる共有ポイントを目指す」と締めくくった。

確かにdポイントの倍率はアップする。ただ、得するためには、dポイント加盟店をより多く利用する必要がある。筆者はこれまで様々な共通ポイントを利用してきたが、そろそろメインとなるポイントを確定する時期なのかもしれないと感じた。

「dポイントクラブ」の改定内容。クーポンは今後も提供される。

dポイントクラブ
https://dpoint.jp/

取材・文/綿谷禎子

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