スイーツの好みや選び方などからも県民性や地域性が見える!?
関東は濃い味、関西は薄味と地域によって料理の味付けが違うといわれている。では、甘いお菓子についてはどうなのだろうか。
モンテールは、2007 年より毎年行っている「スーパー・コンビニエンスストアの洋生菓子」に関する経年変化をまとめた調査に加え、今年度は「47 都道府県別のスイーツ事情」についても調査と分析を実施。
その結果をまとめた「スーパー・コンビニ スイーツ白書 2022」を3 月12 日の「スイーツの日」に合わせて発表したので、主なポイントをまとめて紹介しよう。
スーパーは「価格と味」が、コンビニは「おいしさと手軽さ」が高評価
「スーパー」のスイーツの魅力は、1 位「価格」(78.7%)、2 位「味・おいしさ」(63.8%)で、スーパーのスイーツの「低価格でおいしい」ところが評価されているようだ。また、スーパーならではの魅力といえる「品揃えの良さ」(22.5%)も5 人に1 人が評価している[図4]。
「コンビニ」のスイーツの魅力は、1 位「味・おいしさ」(68.9%)、2 位「手軽に買える」(50.4%)で、「おいしいスイーツが手軽に買える」ことが高評価であった。
4 位は「新商品が頻繁に出る」(26.5%)で、新商品のサイクルの早さに魅力を感じている人も多いことがわかる[図5]。
スーパー・コンビニでスイーツに使う金額は平均208 円で過去最高値に
スーパー・コンビニで購入するスイーツに使う平均金額は、208 円で昨年の202 円から6 円上昇し、本項目の調査を開始した2009 年以来、最高値となった。
また、男性は204 円、女性は211 円で、初めて女性が使う平均金額が男性を上回る結果に(2012 年は男女とも190 円)。女性は2018 年(189 円)から年々スーパー・コンビニのスイーツに使う金額が増加してる[図9]。
性年代別に見ると、スーパー・コンビニのスイーツに使う平均金額が一番高いのは女性20 代(244 円)、次いで女性30 代(234 円)であった。
一方、3 位には男性60 代(227 円)がランクインしており、スーパー・コンビニのスイーツが幅広い層に支持されていることがうかがえる結果に[図10]。
よく買うスイーツランキング1 位「シュークリーム」(70.2%)、2 位「プリン」(49.1%)、3 位「エクレア」(39.8%)
スーパー・コンビニでよく購入するスイーツは、1 位「シュークリーム」(70.2%)が15 年連続の首位を獲得した。2 位「プリン」(49.1%)も15 年連続で2 位となり、不動の人気を誇る2 大スイーツであるといえそうだ。
男女別のランキングでもトップ2 は同様で、全体3 位「エクレア」(全体39.8%、男性42.5%、女性37.3%)は、男性のランキングで3 位、女性のランキングでは4位という結果に。代わりに女性人気の3 位となったのは「ロールケーキ」(女性39.0%)であった [図11、12]。
性年代別に見ると、「シュークリーム」が圧倒的な人気を見せる中、女性10 代のみ「プリン」(64.1%)が1 位を獲得している。また、「シュークリーム」は特に男性30 代(80.9%)・40 代(81.0%)から多くの支持を得ていることが分かった[図13]。
「なめらかな」食感が人気!男性は「ふわふわ」、女性は「とろーり」食感に注目
魅力を感じるスイーツの食感では、「なめらかな」(39.5%)が2015 年以来7 年連続の1 位となった。
男性は2 位「ふわふわ」(30.7%)が昨年(23.9%)から6.8 ポイント増加し、8 位からランクアップ。3 位には「ふんわり」(29.2%)がランクインしており、「ふわふわ・ふんわり」食感が男性に注目されているようだ。
女性は2 位「とろーり」(37.0%)が昨年(33.6%)から3.4 ポイント増加し、9 位からランクアップ。昨年1・2 位の「ふわふわ・ふんわり」と代わって「なめらかな・とろーり」食感が女性に人気となった。[図14、15]。
ほとんどの人がスイーツを「自宅」(97.0%)で食べている。「職場」(11.5%)は昨年に続き減少傾向
スーパー・コンビニのスイーツを食べる場所について、97.0%と全員に近い人が「自宅」と回答しました。2 位の「職場」(11.5%)は昨年に引き続き減少傾向で過去最低となり、コロナ禍の影響がうかがえる。
2009 年以降、スーパー・コンビニのスイーツは、自宅で食べる人がほとんどであることが分かった[図16]。
「スーパー・コンビニのスイーツ好き」が最も多いのは「愛媛県」(99.5%)
スーパー・コンビニのスイーツが好きかという問いには、回答者全体でも95.1%の人が「好き」と回答。その中でも、スーパー・コンビニのスイーツが好き*な人の割合が最も多い都道府県の1 位は「愛媛県」(99.5%)であった。
*「とても好き」「好き」の合計
2 位は「広島県」(98.5%)、続いて「和歌山県」「香川県」「大分県」(97.5%)が同率で3 位となり、トップ5 には西日本の県が並ぶ結果に[図18]。
また「とても好き」と回答した人の割合でもみると、「神奈川県」「沖縄県」が36.5%で1 位となり、両県では3 人に1 人以上がスイーツをこよなく愛しているということが分かる [図19]。
エリア別に見ると、1 位は「中国・四国」(96.4%)、2 位は「九州・沖縄」(95.8%)となり、都道府県別の結果と同様、比較的暖かい地域でスイーツ好きの割合が高いことがうかがえる結果に[図20]。
濃厚な「チーズ」好きが特に多い「沖縄県」。フルーティーな味わいを好む「京都府」フレーバーに見る地域性
項目別に都道府県の1~3 位をみると、「贅沢感がある」ことを最も重視するのは「高知県」(43.0%)で、スイーツに特別感やご褒美感を求める人が多いことがうかがえる。
「定番のものである」は「福井県」(29.5%)がトップとなり、定番商品の安定したおいしさを求める人が多いようだ。
「見栄えがよい」ことを最も重視するのは「奈良県」(21.5%)、2 位は「京都府」(21.0%)と隣県が並んだ。
「京都府」は「季節感がある」でも23.0%で1 位となっており、「奈良県」「京都府」はスイーツに美しさや季節感など、味のみならず、五感で楽しむことも重視している様子がうかがえる結果に。
「糖質もしくはカロリーが低い」ことは「東京都」(15.0%)で最も重視されており、健康志向の高さがうかがえる。2 位には「スイーツ好き」が最も多い「愛媛県」(14.0%)がランクイン。
「地域限定のもの」を重視する人は「宮崎県」(10.7%)、「沖縄県」(10.5%)で多く、地元愛の高さが感じられる結果となった[図41]。
調査概要
スーパー・コンビニエンスストアの洋生菓子(スイーツ)に関する調査
実施時期:2007 年から2021 年まで毎年実施
調査手法:インターネット調査
調査対象:16~64 歳の男女約1,000 人
47 都道府県別のスイーツ事情に関する調査
実施時期: 2022 年1 月17 日(月)~19 日(水)
調査手法:インターネット調査
調査対象:47 都道府県より約200 人ずつ、合計9,391 人 3 カ月に1 回以上スーパー・コンビニスイーツを購入する人
※ スコアの構成比(%)は小数第2 位以下を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100%にならない場合がある。
※ 各年の結果については、居住エリアおよび性年代の人口構成比に合わせてウエイトバック集計をしている。リポート内で表示しているサンプル数はウエイトバック後のもの。
※本文中で、説明がないものは2021 年のデータ。
関連情報:https://www.monteur.co.jp/
構成/Ara