ソフトバンクが100億円以上を資金提供して話題になった「The Sandbox」。土地の売買やゲーム制作で〝稼げるメタバース〟として期待されている。そんな「The Sandbox」で〝アセット〟を制作&販売しているクリエイターに取材。売れ筋などについて聞いてみた。
ブロック感覚で始めやすい!稼げる可能性は誰にでもある
「Play to earn」型メタバースとして注目を集める「The Sandbox」。公認のボクセルアーティストとして活動するtak_akkiyさんは、これまでに5種類のアセットを制作して出品。各30個程度の数量で販売し、そのうち4種類は完売しているという。
「現在は『Apple Girl』(下写真)のみを販売しています。100体のうち、すでに60体が売れました。販売価格は52.50SAND。販売開始時は1SANDが約70円だったので、円換算だと約3600円。価格変動込みで約50万円の収益を得ています」
販売されているアセットは、どのような種類が人気なのだろうか。
「ゲームの内容や雰囲気に即しているような、ファンタジー要素の強いアセットを作るクリエイターが多いように感じます。ただ、運営側でも種類のバランスは意識しています。クリエイターファンドのチームごとに違うジャンルのアセットを制作するように指示を出しているようです。購入されるアセットはレア度が高く、比較的高価なものが買われている傾向にあります。後に、そのクリエイターが有名になり、制作物の価値が上がることを見越した投資の意味合いが大きいように感じます」
アセットの制作は一見難しそうだが、tak_akkiyさんは過去にボクセルアートの経験がなかったそうだ。
「ブロックを重ねるだけなので、3D制作ソフトよりも圧倒的に敷居が低いです。創作意欲があれば、誰でも活躍できる可能性はありますね」
ゲームプラットフォーム「The Sandbox」
16万6464個の土地(LAND)で構成されたメタバース内で、プレーヤーはゲームのプレー、土地の売買、アセットおよびゲームの作成と売買ができる。
制作&販売できるのは〝アセット〟というアバター&アイテム
アセットはコンテンツの総称。エンティティー(人や動物など)、装備品、ウエアラブル(服装)、アート(建物など)の4つに分類される。
〝ジェム〟と〝カタリスト〟がアセットの価値を決める
カタリストとジェムの付与によってレア度と属性が加わり、アセットの価値も高まる予定だ(※入手方法などの詳細は今後発表される)。
一から作るだけでなくテンプレートも利用可能
アセットは公式のフリー編集ソフト『VoxEdit』で制作する。ボクセルを組み合わせて一から作れるほか、同ソフトに用意されたテンプレートを活用できるのもポイントだ。
アセットの動き方もカスタムできる!
『VoxEdit』内の「Animator」モードでは、制作したアセットに動きを付けられる。編集画面のタイムラインでパーツごとに動きを設定するだけで完成だ。
アセットのほかにも〝自作ゲーム〟や〝LAND〟でも収益を得られる!
公式ゲーム制作ツール『Game Maker』で作成したゲームの入場料を徴収するなど、収益方法は多様だ。LANDは価格が高騰中で、運用次第でかなりの収益が見込める。取引は暗号資産「SAND」で行なわれる。
The Sandboxクリエイター tak_akkiyさん
2019年からボクセルアーティストとして活動。現在は「The Sandbox」公式クリエイターファンドのメンバーだ。
※「The Sandbox」のクリエイターファンドは満員のため2022年1月末現在ではクリエイターの新規登録は受け付けていない。
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取材・文/桑元康平