下宿先で親身になって面倒を見てくれる“優しいおばあちゃん”、物静かで真面目そうなルームメイトの正体が、実は凶悪な犯罪者だったら……?
2022年3月1日より独占配信中のNetflixシリーズ『史上最悪のルームメイト』は、アメリカで製作されたドキュメンタリー。
あらすじ
病に苦しむ貧しい人々を助けるふりをしながら搾取していた慈善家ドロシア・プエンテ、女子大生失踪事件の容疑者となった物静かなルームメイトの好青年K・C・ジョイ、カリスマ的な人気を誇る爽やかアスリートでありながら詐欺と暴力にまみれた凶悪犯ヨセフ・カーター、ウソをついて家賃を払わずアパートに不法占拠する常習犯ジャミソン・バックマンなど、“絶対一緒に住みたくない”悪夢のようなルームメイトたちを紹介する。
全5話。
見どころ
まるでホラーやスリラー映画のような話だが、残念ながら実話である。
“いかにも悪そう&怖そうな人”は、実はそれほど脅威ではないのかもしれない。
どのエピソードもそれぞれ怖さがあるのだが、個人的に一番ゾッとしたのは第1話の『おばあちゃんと呼んで』。
ボランティアに熱心で、地域住民からも信頼され慕われていた、いかにも優しそうで家庭的な見た目の女性だ。
子猫をよく可愛がり、「人助けが好きなのよ~」と優しく微笑んでいた“みんなのおばあちゃん”が、実は孤独な社会的弱者を食いものにする貧困ビジネスに手を染めていたとは……。
善意を疑うことに罪悪感を抱く人は少なくないが、ドロシア・プエンテのような人物も存在しているのが現実の世界。
過度な性善説は、自分自身にとっても社会全体にとっても危険だということを教えてくれる番組だ。
Netflixシリーズ『史上最悪のルームメイト』
独占配信中
文/吉野潤子