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道の駅や商業施設の駐車場で、許可なく宿泊目的の車中泊をしたら罪に問われる?

2022.03.10

道の駅や商業施設では、休憩や仮眠程度にとどまらず、宿泊を前提とした長時間の滞在を意味する「車中泊」をする人がしばしば見受けられます。しかし、道の駅や商業施設の車中泊は、多くの施設で禁止されています。

ルールを無視して車中泊を繰り返していると、施設管理者から損害賠償請求などを受けるおそれがあるので要注意です。

今回は、道の駅や商業施設での車中泊に関して、取扱いの実態や法律上の問題点をまとめました。

※本記事では、「車中泊」を「宿泊を前提とした長時間の滞在」と定義しますが、短時間の休憩や仮眠についても、施設によっては認められない場合がありますのでご注意ください。

1. 施設管理者が許可していれば車中泊OK

道の駅や商業施設など、施設に設けられた駐車場で車中泊をしてよいかどうかは、「施設管理者の許可があるかどうか」によって結論が分かれます。

施設管理者の許可がある場合には、駐車場で車中泊をしても問題ありません。反対に、施設管理者の許可がない場合は違法となります。

施設管理者は、所有権・賃借権などの権利に基づいて(または権利者からの委託を受けて)、駐車場を管理・運営しています。

駐車場の利用を誰に対して許可するか、どのような利用ルールを定めるかは、権利者・施設管理者側で決定できます。

したがって、施設の駐車場で車中泊をするためには、施設管理者の許可を受ける必要があるのです。

なお、施設管理者側の許可は、利用者全員に対して一律に与えられる場合もあれば、個別に与えられる場合もあります。

ただし、車中泊をする人の多くは、施設側に対して個別の許可を得ようとはしないでしょう。そのため、施設が利用者に対して、「一般的に」車中泊を許可しているかどうかが主な論点となります。

2. 道の駅での車中泊は可能?

「道の駅」は、道路利用者の休憩や、交通・地域事情の情報発信などを目的に設置された道路沿いの施設です。

ドライバーが道の駅の駐車場で仮眠や休憩をすることは認められますが、宿泊を目的とした長時間の「車中泊」まで認められるのでしょうか?

2-1. 道の駅での宿泊目的の車中泊は原則禁止

国土交通省は、駐車場などの公共空間における宿泊を目的として、道の駅を利用することは遠慮するようにアナウンスしています。「宿泊」とは何かについては解釈の幅がありますが、あまりにも長時間にわたって道の駅の駐車場に滞在した場合、許容されている「休憩」や「仮眠」の範囲を超える「宿泊」と判断される可能性があるので注意が必要です。

ただし、道の駅は24時間無料で利用できる休憩施設であるため、施設内で仮眠することは認められています。

参考:「質問 「道の駅」駐車場での車中泊は可能ですか?」|国土交通省

2-2. 個別に車中泊を認めている道の駅もある

キャンピングカーなどによる本格的な車中泊を、個別に認めている道の駅も存在します。

たとえば「道の駅たのはた思惟の風」では、有料のキャンピングカー専用駐車場を設けており、正月を除いて年中無休で利用できます。

参考:キャンピングカー専用駐車場|道の駅たのはた思惟の風

道の駅で車中泊をしたい場合は、車中泊が認められているかどうかを、事前にホームページ等で確認しましょう。

3. 商業施設駐車場での車中泊は禁止が一般的

スーパーやショッピングモールなどの商業施設には、比較的大規模な駐車場が併設されていることがあります。特に、地方の商業施設の駐車場には無料で利用できるところも多いため、車中泊の場所として利用されがちです。

しかし、商業施設の駐車場は、あくまでもその商業施設の利用者のために提供されています。駐車場で車中泊をする人は、商業施設の「利用者」ではなく、単に場所を間借りしているに過ぎません。

そのため、商業施設の駐車場で車中泊をすることは、禁止されているケースが一般的です。なお、有料の駐車場であれば車中泊OKかというと、必ずしもそうではありません。

「お金を払っているのだから車中泊してもいいじゃないか」

と思うかもしれませんが、車中泊は防犯等の観点から問題が多く、商業施設側がトラブルのリスクを避けるために禁止しているケースが多いのです。

車中泊に関するルールは、商業施設駐車場の利用規約などに記載されていることが多いため、事前に内容を確認しておきましょう。

4. 施設管理者に無断で車中泊した場合のペナルティは?

車中泊が禁止されている施設の駐車場において、施設管理者(権利者)に無断で車中泊をした場合、その態様によっては、施設管理者(権利者)から損害賠償請求を受ける可能性があります。

損害賠償請求を受けるリスクが高いのは、車通りの多い道路に面していて、かつ駐車可能台数が少ない駐車場で車中泊をした場合です。

この場合、車中泊による駐車場の不正利用を原因として、車を停められなかった潜在顧客が利用を取りやめ、結果的に店舗・施設の収益が悪化する可能性があります。

収益の減少分については、損害賠償請求の対象になり得るので注意が必要です。

これに対して、駐車可能台数に対して来客が少ない店舗・施設では、車中泊によって生じた損害は少額に留まり、損害賠償請求までは至らないケースが多いと考えられます。

ただしいずれにしても、店舗・施設が定めたルールを無視した車中泊には、倫理的な問題があることは言うまでもありません。

店舗・施設とのトラブルを避けるため、どうしても車中泊をしたい場合には、車中泊が認められている場所を選ぶことをお勧めいたします。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
https://twitter.com/abeyuralaw

【編集部注記 2022年3月25日11:35】
本記事では「車中泊」を「宿泊を前提とした長時間の滞在」と定義していますが、そこには仮眠や休憩の目的で車内で夜を明かしたり、長時間仮眠したりする事を含めておりません。車上生活行為、イスやテーブルを広げたキャンプ行為など、あくまでもそこでの宿泊を前提とした滞在について述べています。


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