メタバースと呼ばれるバーチャルの世界と、そこで提供されるサービスが今、大きな注目を集めている。過去にも存在していたゲームが中心の仮想世界との違いは、仕事や買い物をはじめ、日常に関わる分野で導入が加速していることだ。それらの動向取材を中心に、ここではメタバースを深掘り。圧倒的シェアを誇るVRヘッドセット『Quest 2』の仕事での活用法も検証しているので、そちらを参考にしながら、メタバースの世界への第一歩を踏み出そう!
ジャーナリスト 西田宗千佳さん
ネットワーク、IT、先端技術分野を中心に活躍するフリージャーナリスト。著書に『漂流するソニーのDNA プレイステーションで世界と戦った男たち』(講談社)など多数。
そもそもメタバースって何?VRやARとの違い
メタバースは、メタ(meta=超越)とユニバース(univerce=宇宙)を組み合わせた造語。厳密な定義はなく、あえていえば「ネットの中に新しい生活圏ができること」。対話やショッピング、コンサート、会議といった「生活の一部」が相互につながり、ネットに生活空間が拡大することで「理想的なメタバース」になる。VRやARなどの技術は、インターネットにおける「Webブラウザー」や「メールソフト」のようなもの。いずれも進化を続けている。
最近、始まったものではない!?メタバース関連トピックス年表
メタバースという言葉がニュースで使われるようになったのは、2008年頃の『Second Life』ブームから。類似概念は1960年代から存在し、MMORPGや『あつまれ どうぶつの森』などのコミュニケーション系ゲームは、その流れで生まれたものだ。そんな現象が積み重なり、大きな変化が見え始めているのが今なのだ。例えるなら「1995年のインターネット」のようなもの。今後さらに技術が進化し、多くの人が使うものになる可能性も見えてきた。
メタバースを始める上で知っておきたい対応デバイスとコンテンツ環境
VRヘッドセットをはじめとする対応機器から、インターネットでいうポータルサイトのようなプラットフォームにアクセスして、ユーザー登録とともにアバターを作成。そこから「ワールド」と呼ばれる各コンテンツへ移動するのが、メタバースのサービスへの主なアクセス方法だ。対応するプラットフォームが共通の「ワールド」なら、同じアバターを使用できる。チャットアプリの中にはプラットフォーム的な役割を果たし〝「ワールド」の窓口〟になっているものや、Webブラウザー感覚で対応機器から直接「ワールド」へ入れるものもある。
アバターの作り方からミーティングの方法 、無料で使えるサービス、必要な機材まで徹底解説!
VRヘッドセットの中で約61%のシェアを誇る(Steam社調べ)Meta『Quest』シリーズ。最新機種『Quest 2』は同社「Horizon Workrooms」とともにビジネスでの採用が進んでいる。
最近ではバーチャル空間の土地が約5億円で売買されたことが大きな話題に。アバターやアイテムを作って販売し、収益を得るクリエイターも出始めている。
仕事や生活に活用するためのノウハウと最新の業界動向が丸わかり!!
メタバースという言葉が日常的に取り上げられるようになったのは、Facebookからメタバースの〝Meta〟に社名変更し、関連事業に本腰を入れ始めた同社のCEO・マーク・ザッカーバーグ氏の影響が大きい。今後の動向に注目だ。
メタバース事業への参入はファッションアプリ「ZEPETO」のような海外企業ばかりではない。すでに日本国内の一部百貨店が、バーチャル店舗を運営中だ。
メタバース市場は今後急速に拡大する見込み
メタバース関連のVR用ゲーム機などはすでに存在しており、2020年の時点での市場規模は5000億ドル(約56兆円)。2024年は約1.6倍に急成長する模様。まさに〝メタバース〟という言葉が目新しさを感じさせ、その結果、市場に〝活気が生まれている〟というわけだ。
出典:米国ブルームバーグのメタバース市場予測(2021年12月1日公開)
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取材・文/西田宗千佳、編集部