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今やろう!「猫の脱走防止対策」&手軽にできるDIY例

2021.03.07

今更じゃなく今やろう!猫の脱走防止対策&手軽にできるDIY実例

窓から外を見ているアメショ

みなさんのお家では、猫の脱走防止対策はしていますか?

「完璧に家中もれなく脱走対策しているから大丈夫!」と自信をもって答えられる方は、もしかしたら案外少ないのではないかなと思います。

今回は、「やっているつもりだけど他のお家ではどうしているのか気になる」という猫飼いさんにこそ読んでもらいたい、猫の脱走防止対策特集です。

春は猫の脱走が増える!?

タンポポ畑に座っている茶トラネコ

春は、家猫の脱走が増えるといいます。春は猫の発情シーズンだからです。

発情期を迎えたメス猫の声は大きく、フェロモンのニオイが風に乗って家の中まで届くことがあります。

実は、避妊去勢済みの家猫でも、外猫の発情期の声やフェロモンに反応して発情のような行動をとることがあります。興奮した猫は思いもよらない方法で脱走することがあるので注意が必要です。

また、春はメスを巡ってオス猫同士のケンカが増える季節でもあるため、その声に驚いて意図せずに飛び出してしまうこともあり得るでしょう。

季節問わず、例えば雷や突然の地震などでパニックになる恐れもあります。実際に迷子猫さんを探されているツイッターなどを見ると、「驚いて飛び出してしまって…」という脱走理由は珍しいものではありません。

普段は大人しくてあまり外に興味がないという猫でも、なにかの拍子に脱走してしまう可能性はゼロではないのです。

猫が脱走しやすいシチュエーションと脱走防止のポイント

ここからは、猫が脱走しやすいシチュエーションごとに、脱走防止対策のポイントをご紹介していきます。

①玄関から人が出入りする時に脱走!

玄関ドアの前にいる三毛猫

猫の脱走シチュエーション1位といっても過言ではないのが玄関のドアでしょう。

彼らは、飼い主さんが帰宅して玄関を開けた瞬間や、宅配便の対応をしている時など、ほんの少し開いたドアの隙間からいとも簡単にスルッと出て行くことができてしまうのです。

他にも、例えばエアコンの清掃や大型家具の搬入など、見知らぬ人間が家の中にいることで猫が興奮し、業者さんがドアを開けた途端に飛び出してしまったなんていう話も少なくありません。

玄関の猫の脱走防止対策

玄関は、家の中でも特に開け閉めが多い場所。猫の脱走対策をするならまずここからはじめましょう!

玄関ドアから猫が外に出ないようにするためには、玄関に続く廊下に脱走防止フェンスやパーテーションを設置する方法が一番確実です。

玄関の脱走防止パーテーション

出典:猫 脱走防止パーティション|Yahoo!ショッピング

猫の脱走防止グッズは、ホームセンターやペットショップ、アイリスオーヤマなどのインテリアショップや、通販などで手に入ります。「猫脱走防止柵」や「脱走防止フェンス」と検索すると、7,000円程度のものから数万円する頑丈なものまで色々出てくるので、見てみてください。

 

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100均のワイヤーネットやすのこを組み合わせてDIYしたり、賃貸でも使える突っ張り式ユニットの「ラブリコ」や「ディアウォール」を活用して手作りする方法もあります。脱走防止柵のDIYアイデアについては記事の後半でご紹介しているので参考にしてみてくださいね!

 

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ポイントとしては、犬用やベビー用に多い柵の隙間が大きく開いているタイプや、人間の腰高ぐらいまでしか高さが無いタイプは避けましょう。

猫をあなどるなかれ、彼らは思っている以上に小さな隙間も通れるし、高い柵もジャンプで乗り越えることができるのです!

小柄な子であれば10cm以下の隙間でも通れることもあるし、2m近くジャンプ力がある子もいます。

②掃き出し窓を開けた時に脱走!

庭に座っている猫

次に多いといわれているのが、掃き出し窓の開け閉めの際の脱走です。庭に面した1階のリビングなどについている掃き出し窓は、日頃から猫の生活範囲にあるので飛び出しやすいルートだと言えます。

また、掃き出し窓は雨戸がついていることも多いため、雨戸の開け閉めの瞬間は要注意です。雨戸をガタガタと操作していると猫が通っても気がつきにくいことがあるので気をつけたいところですね。

掃き出し窓の猫の脱走防止対策

脱走防止柵のぼれんニャン

出典:「のぼれんニャン」くらしのeショップ|PayPayモール

掃き出し窓の脱走防止にも、フェンスが有効です。窓の片側全体を上から下まで覆えるサイズで、フェンスを閉めたままの状態で窓や網戸、雨戸の開け閉めができるようなタイプが理想です。

猫の脱走は防ぎたいといっても換気は必要なので、猫は通れないけど空気は通すことができる素材や形状を選ぶのが良いでしょう。

③網戸を自分で開けてor突き破って脱走!

室内の窓から外を見る猫

「網戸が閉まっていれば猫は脱走できないだろう」と思うかもしれませんが、彼らの中には器用に網戸を開けられる子もいます。

爪を使って網戸をよじ登るのが好きなタイプもいるので、登って遊んでいるうちに網戸に穴が開いてしまうことも十分あります。

迷子の理由として、「びっくりして網戸を突き破って脱走してしまって…」というシチュエーションもあるので、網戸が閉まっているからといって安全ではないのです。

網戸の猫の脱走防止対策

まずは、窓を網戸だけの状態にしている部屋には猫を放置しないクセをつけましょう。

網戸ストッパー

出典:サッシ引戸補助錠|楽天市場

猫が網戸を開けるのを防止するには、市販のストッパーが役に立ちます。引き戸の鍵のように引っかかって開かないようにするものや、突っ張る力で窓や網戸を動かせないようにするものなどがあります。

賃貸でも使えるし、手軽で便利なのでおすすめです。100均でもよく防犯グッズや赤ちゃんの侵入防止対策などのコーナーに売っているので、探してみてくださいね。

窓のストッパー1

ちなみに、我が家では100均で購入した突っ張り式のストッパーを使用しています(左の吸盤タイプはキッチンの引き戸に使っています)。猫が通れない幅だけ窓を開け、ストッパーで窓の方を止めてしまう方法です。このストッパーを付けていると人間でも相当な力を入れないと動かないので、重宝しています。

窓のストッパー2

また、網戸ストッパーだけでは穴をあけられてしまった場合に対応できないので、猫が出入りできる場所にある窓には掃き出し窓と同じように脱走防止フェンスを設置しておくのがおすすめです。

④ベランダや庭で遊んでいたと思ったら脱走!

草むらの中の黒猫

家のベランダやお庭で遊ぶ習慣がある猫の場合、目を離した隙の脱走劇に気をつけましょう。

普段は大人しく遊んでいても、他所の猫が紛れ込んできたり、鳥が飛んできたときにテンションが上がって飛び出して行ってしまう可能性もあります。

「いつも大人しい」という子は確かにいますし、ベランダに出てものんびりゴロゴロしているだけという子も多いかもしれません。でも、それは猫に何もトラブルが起きなかった場合だけだと思っておいた方がいいでしょう。

何かの拍子で庭から1歩出たらそのまま迷子になってしまうこともあり得るのです。

ベランダや庭の猫の脱走防止対策

最近は、ベランダに猫を出してあげるために、ワイヤーネットでベランダ全体を囲って自作の猫用テラスをDIYしている方なんかも見かけます。

 

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kibichan15900(@kibichan15900)がシェアした投稿

愛猫をベランダや庭に出して遊ばせるならきちんとハーネスをつけるか、やはり脱走防止柵を設置することです。

もちろん一番安全なのは、ベランダや庭に出すクセをつけないようにすることですが、すでに楽しさを覚えているネコチャンの場合はそれも難しいですよね。

そういうネコチャンの場合は、たとえ庭やベランダであっても「外に出している」という意識を持って脱走防止対策をしておきましょう。

猫はなぜ脱走してしまうのか?

振り向いているキジトラ猫

猫は、基本的に自分のテリトリー内で生活することが好きな動物。安心できる縄張りの中で毎日をルーティーンに過ごすことを好むので、「完全室内飼い」は猫本来の特徴からいうとかわいそうなことはなく、むしろ心地よい生活なのだといいます。(※)

外に出ると交通事故や寒さ、他猫との争い、飢餓などの危険も多く、外で生きる野良猫の平均寿命は長くても5年程度だといわれています。それほど、彼らにとって外は過酷な環境なのです。

そのため、近ごろでは猫を完全室内飼いにしている方がほとんどでしょう。

※例えば今までずっと外暮らしだった猫など、過ごしてきた環境によっては外に出られないことがストレスになってしまう場合もあります!

道に佇む脱走猫

それなのに、なぜ猫は脱走してしまうことがあるのでしょうか?

猫の脱走理由としてよく挙げられるのが以下です。

突発的な事故

自然災害や大きな物音などに驚いて飛び出した、など

 

好奇心

外にいる鳥や虫が気になった、木々が揺れているのが気になった、など

 

発情期

自身が発情期を迎えてパートナーを探しにいった、外猫の発情期の声に反応して出ていった、など

 

環境の変化・ストレス

引越しや新入り猫の登場などの環境の変化にストレスを感じて出ていった、など

 

移動中のミス

病院に連れて行く途中で手から離れてしまった、キャリーケースのフタが開いていた、など

 

戸締りのミス

窓や扉の閉め忘れ、など

 

ちなみに、窓や扉の閉め忘れの場合は、猫の方には「外に出ていく」という感覚が無い場合もあります。本猫は室内のドアと同じ感覚でくぐったら外に出てしまい、驚いてそのまま脱走させてしまうケースもあるので、閉め忘れミスには重々気をつけたいですね。

脱走しやすいタイプの猫

実は猫の中には「脱走しやすいタイプ」の子がいます。

    • 避妊・去勢手術をしていない猫

 

    • もともと外で暮らしていた地域猫や野良猫

 

    • パニック体質の猫

 

    • 好奇心旺盛な猫

なかでも、避妊去勢手術をしていない子や、もともと外暮らしだった子は要注意です!

もちろん性格の違いはあるかと思いますが、比較的普段から外への興味関心が高いので、ちょっとしたきっかけで躊躇なく脱走してしまう恐れがあります。

DIYでできる猫の脱走防止対策

市販品もありますが、自宅のインテリアやサイズにしっかり合った脱走防止グッズが欲しいという方にはDIYがおすすめです。

こちらでは、SNSで見つけた猫の脱走防止DIYアイデアを集めたので参考にしてみてください。

 

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木製のトレリスと突っ張りユニット(恐らく「ラブリコ」)でDIYされた脱走防止ゲート。こちらのネコチャンは上の隙間まで登れるようになってしまったそうで、天井まで覆う形にバージョンアップしたということです。

 

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こちらは突っ張り棒とワイヤーネットを使って勝手口に脱走防止柵を設置しています。簡易的なものということですが、これがあれば猫は一瞬止まるし、時間稼ぎになりますよね。

 

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玄関前の廊下に手作りの脱走防止用扉を設置したDIY例。突っ張り式で柱を建てられるユニット(恐らく「ディアウォール」)を利用して、開閉式の木製扉を付けている本格派です。

 

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こちらもディアウォールを活用したDIYですが、扉部分にポリカーボネート板を使っています。これなら猫が隙間から出ることもないので安心ですね。

 

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材料費880円という、100均ネットを使った脱走防止のDIYアイデア。パーテーションのような蛇腹式にすることで開閉できるようになっている工夫もナイスですね。

 

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ワイヤーネットは窓からの脱走防止対策にも重宝します。窓辺でくつろぐのが好きなネコチャンは多いので、柵をつけておけば窓を開けても安心してのんびりさせてあげられますね。

万が一、愛猫が脱走してしまったら…

草原に佇む猫

脱走防止対策をしていても、不測の事態で愛猫が脱走してしまった…

そんな時は、まず落ち着いて、以下のような方法を試してみてください。

まず、もし猫の脱走の瞬間に立ち会っていたなら、慌てて後ろから追いかけたりするのは逆効果です。あくまで平静を装って、いつものトーンで名前を呼んであげましょう。脱走したけど隠れている場所が分かるのであれば、無理に引っ張り出さず、何食わぬ顔で大好きなおやつやごはんなどで釣るのが一番です。

もし、飼い主さんの不在時に脱走してしまったり、駆けて行ってしまって居場所がわからなくなってしまった場合には、とにかく早く捜索をはじめることをおすすめします!

土管に隠れる脱走猫

室内で飼われていて脱走した猫は、まずは警戒してあまり動き回ることはせず、家の周りにいることが非常に多いためです。

脱走した猫が隠れやすい場所

    • 車の下

 

    • 物置や室外機の隙間

 

    • 植え込みや茂みの中

 

    • 排水溝など溝の中

 

    • 自販機や建物の影 など

脱走直後であれば自力で帰ってくる可能性も高いので、窓やドアを少し開けて、おやつやごはんを置いておきましょう。家の周りに猫が使っていたトイレの砂を撒いたり、匂いで「お家だよ」と分かるようにしておくのも有効です。

よく言われるのが、数日間は半径50m以内を徹底的に探し、その後少しづつ範囲を広げるという方法です。脱走後、無事に帰宅できた猫は大体半径100m以内で見つかることが多いといいます。

脱走した猫を探しに行くときに持っていくと良いもの

    • おやつ

 

    • フード

 

    • 洗濯ネット

 

    • バスタオル

 

    • おもちゃ

 

    • 懐中電灯 など

半日以上探しても見つからない場合は、住んでいる地域の警察と動物愛護センター、そして近隣の動物病院へ連絡することも忘れないでください。保護や目撃情報が聞ける可能性があるからです。

それでも見つからない場合には、猫の特徴・写真・飼い主さんの連絡先を掲載したビラを作ってポスティングする、SNSを使って拡散してもらう、猫の保護団体の方などに協力を仰ぐ、などできる限りの行動をしましょう。

今更と言わずに、今からやろう!

ドアから顔をのぞかせている仔猫

猫が本気で逃げ出したら、我々の身一つでは到底捕まえられません。そのことを肝に銘じ、完全室内飼いのお家ではしっかり脱走防止対策をすることをおすすめします。

かくいう筆者も、実は子供の頃実家で飼っていた猫が脱走した経験があります。お恥ずかしいことに当時我が家は脱走や避妊に関してまだ無頓着で、発情期にパートナーを探して外へ出て行ってしまったのです。

しかし彼女は無事パートナーを見つけて満足したようで、数日後に妊娠した状態で我が家に帰ってきました。これについては、本当に運が良いとしか言えません。

可愛い仔猫を生んで、その後は一度も脱走せず、親子共々室内飼い猫として亡くなるまで一緒にいてくれました(もちろん、落ち着いてから避妊手術もしました)。

そんなわけで、SNSなどで脱走してしまった猫の情報を見るたびに、他人事ではなく苦しくなります。

「うちの子は絶対大丈夫」は、人間もとより猫にだって通用しません。

ベテラン猫飼いさんたちには今更なお話ではありますが、猫のためにも自分のためにも、改めて脱走防止対策を見直してみてくださいね。

文/黒岩ヨシコ

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