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猫と観葉植物が安全に暮らすために!対策と危険が少ない種類まとめ

2020.09.12

猫と観葉植物が安全に暮らすために!対策と危険が少ない種類まとめ

愛猫に観葉植物を食べられてしまったことがある方はどれくらいいるでしょう?

前回の記事では猫にとって危険な花をご紹介しましたが、今回はその観葉植物編!

猫にとって安全・危険な観葉植物や、猫と観葉植物どちらも安全に暮らすためにできる対策など、まとめてご紹介します。

猫は植物を食べる生き物?

雑草を食べる猫

『猫が食べると危険な花って?』の記事でもお伝えしましたが、もとより猫は肉食動物なので、植物を食べる生き物ではありません。

人間の場合は肉だけでなく野菜からも必要な栄養素を摂取しますが、猫はそうではないのです。

CATS ARE CARNIVORES!  Not only that, but they are obligate carnivores (they MUST eat meat).  Cats have no nutritional requirement for carbohydrates.

(訳:猫は肉食動物です!それだけでなく、彼らは絶対的な肉食動物なのです(彼らは肉を食べなければなりません)。猫は炭水化物を必要としません。)

出典:Cats: Carnivore or Herbivore  Pasco Veterinary Medical Center

このように猫は「絶対的肉食動物」なんて呼ばれ方もしていて、草食動物や雑食動物とは体の作りからして違います。食べなくても生きていけるというだけでなく、人間や犬にとっては害のない植物でも、猫が食べると致命的な中毒を起こしてしまう可能性もあります。

そのことを知らずに、観葉植物へのイタズラを放置しておくのは実はものすごーく危険!それに、せっかくきれいに育った葉っぱをかじられてしまっては観葉植物にとってもかわいそうですよね。

家猫はなぜ猫草を食べるのか?

猫草を食べる猫

猫は植物を食べなくても生きていけるなら、なぜ「猫草」なんていう商品が売られているのか不思議に思いませんか?

猫草を好んで食べる猫がいる理由については、いくつか説があります。

①食べた草で胃を刺激し、溜まった毛玉を吐き出すため

②食物繊維を摂取して便秘解消するため

③ストレス解消や、嗜好品として

 

最も有力で、広く知られているのは①です。猫草のツンツンした部分が良い塩梅に胃の中を刺激し、毛づくろいで飲みこんでしまった自分の毛を吐き出すのに一役買っているのでは、という説です。

②は、毛玉を吐きやすくするのと同じように、便通をよくする意味で食べているのでは、という説。③は、人間でいうタバコなどの意味合いですね。ブチブチと噛みちぎったりシャクシャクとした食感を面白がっているだけなのでは、という説です。

ただ、猫草を食べなくても猫の健康には何も問題はないといわれています。毛玉についても専用のフードやサプリメントを活用することの方が多く、最近では猫草自体置いている家も少なくなったように感じます。

ちなみに、「猫草」という名前の植物はありません!猫草として売られているのは、エンバクや大麦、小麦の若葉などが多く、猫が食べても安全といわれるイネ科の植物です。

猫はなぜ観葉植物に興味を示すの?

植物を見上げる猫

では、猫が観葉植物に興味を示すのはなぜなのでしょうか?これも諸説あり、理由は一概に言えるものではありません。

何せ猫は気ままなので、「たまたまそんな気分だったニャ~」なんてこともあるでしょう。主な理由として、猫の習性に関わるものをいくつかご紹介します。

①葉や枝がゆれ動くのが気になる

猫は動くものが大好き。ちょっとした空気の動きでゆらゆらとゆれ動く葉先などは、猫にとっては猫じゃらしと変わりません。

植物の動きが気になって興味を引かれ、狩猟本能でかじってしまうというネコチャンも多いです。風でカサカサと鳴る葉音も、猫にとっては好奇心をくすぐる一因です。

②高いところに上りたい・爪を研ぎたい

高い所に上りたがるというのも、猫の本能です。大型の観葉植物や、ハンギングしている(吊るして飾っている)観葉植物を見たら、思わずジャンプして乗りたくなってしまうネコチャンもいることでしょう。

また、しっかりした幹のある大型観葉植物を置いていたら、自然の爪とぎとして使われてしまったという飼い主さんもいるようです。

③土を掘り起こしたい・鉢で寝たい

猫が土を掘るのも野性時代の名残です。トイレをするときに猫砂を掻くのは、排泄物に土をかけて隠していたことからきているといいます。そんなわけで、室内にある観葉植物の土を掘り起こしてしまうこともあるようです。

さらに、なかには丸い植木鉢にすっぽり収まって寝たがるネコチャンもいます。これは狭いくぼみに入ると落ち着くという猫の習性からきているそうで、彼らにとってはダンボールや猫鍋なんかと同じ感覚なんですね。

実は、観葉植物だけでなく土の中の化学肥料などにも中毒の危険が潜んでいます。鉢の土は飼い猫に触らせない方が賢明でしょう!

④食感や味が面白い・ストレス発散・単なるイタズラなど…

その他にも、猫草と同様に嗜好品として観葉植物の味や食感が気に入った猫、ストレス発散目的で観葉植物をブチブチとかじる猫、単にイタズラ目的でちょっかいを出してみた猫など、理由は様々。猫が観葉植物に興味を示す理由は、本猫のみぞ知るものなのです。

猫が食べても安全な観葉植物

猫がいる部屋に観葉植物を置くなら、もし口にしてしまっても安全といわれている種類がおすすめです。

ただ、前述したように、猫にとって植物はいくら食べても絶対に安全とは言い切れません。体調や個体差によってお腹を壊してしまったり、アレルギーを発症してしまう可能性もあります。安全といわれている観葉植物でも猫が興味を示しているときは気を配るようにして、進んで食べさせるようなことはやめましょう!

①   パキラ

小さいパキラ

幸運を招くといわれるパキラは、猫にとって安全性が高い代表的な観葉植物。見た目のおしゃれさに加え、丈夫で育てやすく初心者にも人気です。耐陰性があるため日光が少ない場所でも育てることができます。通常、日本で出回っているパキラに花や実がなることは滅多に無いですが、種には毒性があるので注意しましょう。

②サンスベリア

サンスベリアと猫

空気清浄効果が高いといわれるサンスベリアも、猫と相性の良い観葉植物です。多肉質の葉っぱはゆれることなくしっかりと地面から生えているため、猫の興味を引くこともあまりなさそう。

乾燥に強く、そこまで手をかけなくても日当たりの良い場所においておけば育ってくれる丈夫な植物です。

③テーブルヤシ

テーブルヤシの鉢

ミニサイズが可愛らしいテーブルヤシ。ヤシ科の観葉植物は猫にとって安全といわれています。なかでもインテリアショップなどでもよく目にするテーブルヤシはおしゃれでおすすめ。生育が緩やかで、寒さと強い直射日光に注意すれば育てやすい植物といえます。

④アジアンタム

アジアンタムの鉢

柔らかそうな葉っぱが特徴的なアジアンタムも、猫に安全な観葉植物。乾燥や直射日光に弱く、前述の3種類に比べると中級者向けといえる植物でしょう。ふわふわした枝葉が可愛らしいのですが、興味を引くので猫の遊び道具になってしまわないよう注意です。

⑤エバーフレッシュ(エバーグリーン)

エバーフレッシュの鉢

ネムノキの仲間であるエバーフレッシュはエバーグリーンとも呼ばれ、猫への毒性がないといわれる観葉植物です。室温や直射日光に注意する必要があり、こちらも育て方の難易度は中級者向けといったところ。夜になると葉を閉じて眠る姿が見られる面白い植物です。

猫にとって危険な観葉植物

続いて、一般的によく知られている観葉植物のなかで猫にとって危険な種類をご紹介します。これらの観葉植物を置く場合には、猫と同じ部屋で育てるのは避けるか、猫が触れることのないようにしっかり対策することをおすすめします。

※こちらに記載のない種類のなかにも猫にとって危険といわれる観葉植物はあるので注意しましょう
※猫の個体差によって中毒症状は異なります

①ポトス

ポトスの鉢

とても丈夫で育てやすく、生き生きとした葉っぱが魅力的なポトス。ハンギングや水耕栽培としても人気が高いですが、葉や茎などに毒性があり、猫が食べると口内炎や皮膚炎になるといわれます。

ポトスに含まれるシュウ酸カルシウムを摂取すると急性腎不全を引き起こしてしまう可能性もあるので、猫には絶対に近寄らせないようにしましょう。

②アイビー

アイビー

ヘデラとも呼ばれるアイビーは、葉の種類が多くインテリアとしても人気のツタ植物。おしゃれで可愛いアイビーですが、猫が食べると中毒を起こすといわれています。症状は嘔吐や下痢、皮膚の痛みなど。

ゆらゆら揺れる様子も猫の興味を引くので、もしアイビーを飾るならしっかり対策をしましょう。

③モンステラ

モンステラと猫

「モンステラは猫に安全」と記載しているメディアも見かけますが、ポトスと同じくサトイモ科なので、猫にとっては危険な観葉植物です。樹液にシュウ酸カルシウムが含まれているため、触れると人間でも皮膚がかぶれてしまうことがあります。

猫が食べると口内に炎症を起こしたり、嘔吐してしまう可能性もあるため十分注意しましょう。

④ベンジャミン

ベンジャミンの葉っぱ

光沢のある葉っぱと、華奢な樹形が美しいベンジャミン。幹を編み込んだり、葉を丸く剪定したりとインテリア性が高いため、リビングのアクセントとしても人気です。

ベンジャミンの乳白色の樹液には注意が必要で、猫が触れたり口にしてしまうと中毒を起こし、炎症や下痢、嘔吐などの原因になります。

⑤ドラセナ

ドラセナの大鉢

リゾート感のある見た目がおしゃれで人気のドラセナも、猫に近寄らせたくない植物の一つ。口にすると下痢や嘔吐、手足のしびれなどの中毒症状を起こし、死亡例もあるという危険な観葉植物です。

猫と観葉植物のための安全対策

最後に、猫から観葉植物を守るアイデアをご紹介します。

まず、危険度が高い観葉植物は猫が入る部屋には置かないのが鉄則ではありますが、インテリアとして観葉植物を飾ることも諦めたくないという方もいるかと思います(筆者がそうでした…)。

猫も観葉植物も大切に育てていきたいという方向けの安全対策なので、ぜひ参考にしてみてください。

①プランツテーブルや鉢カバーを利用する

 

 

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観葉植物の鉢や土に興味を示すネコチャンに有効なのがこちら。プランツテーブルは蓋のようになっているので、かぶせるだけで土を掘る・荒らすなどを防止することができます。

安くすませたい場合は麻袋の鉢カバーもおすすめ。鉢をすっぽり入れた状態で上を縛ってしまえば、土の部分が露出しないのでイタズラ対策になります。

②猫除け用のトゲトゲマットを敷く

こちらも鉢の中に興味があるネコチャン用の対策。100均などで販売されているトゲトゲしたマットを敷くと、嫌がって近寄らなくなることがあるようです。ただ、「気にせず踏み荒らす」なんて子もなかにはいるようなので、効果は猫次第といったところでしょう!

③壁掛けやハンギングタイプの鉢にする

ハンギングされた観葉植物

観葉植物を猫の手の届くところに置かない、というのも一つの対策です。とはいえ、運動神経が良いネコチャンならちょっと高いところに置いておいたぐらいでは簡単にイタズラできてしまうでしょう。周りに猫が飛び移れるような家具が無いことを確認し、壁や天井に吊るすことで触るのを防止できます。

④柵やガードを設置する

猫の脱走防止柵と同じ要領で、観葉植物の周りをガードする方法です。見た目が気になる場合は、100均ネットなどを使うより木製の柵やトレリスなどを使うとおしゃれにできますよ。

⑤ミニ温室を設置する

 

 

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ガラスやアクリル板でできたミニ温室を設置して、観葉植物をそのなかで育てる方法です。大きめの観葉植物の場合には場所の確保が必要ですが、見た目にもおしゃれで、猫に葉や茎を食べられてしまう心配もないのでおすすめです!

まとめ・猫と観葉植物の良い関係

パキラに興味がある猫

猫にとって安全・危険な観葉植物と、猫と観葉植物が安心して暮らすための対策をご紹介しました。

かく言う筆者の家にも、猫が来る前から10年以上一緒に暮らしている相棒的な観葉植物がいます。有難いことに我が家の猫はさほど植物に興味がないのですが、かじられたり倒されたりというのは猫のためにも植物のためにもさせたくないのが飼い主心。

猫がいるからと観葉植物を手離すのではなく、置き方や種類を工夫して仲良くできる方法を探してみてはいかがでしょうか?

監修:獣医師 古江加奈子

パーク動物医療センター副院長。福岡県獣医師会、福岡市獣医師会、日本獣医がん学会に所属。言葉の話せない動物を治療するうえで、動物たちに聞く代わりに飼い主から沢山のことを聞き、飼い主とのコミュニケーションを最重視するドクター。

文/黒岩ヨシコ

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