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猫が食べると危険な花って?猫にとって毒になる花・安全な花まとめ

2020.09.04

猫が食べると危険な花って?猫にとって毒になる花・安全な花まとめ

猫にとって危険な花があることを知っていますか?

活けてある花を触ったり、葉をかじるなどのささいなイタズラが愛猫の命にかかわる症状を引き起こしてしまうこともあります。

今回は、花や植物好きな飼い主さんなら必ずチェックしておいてもらいたい「猫にとって危険な花・安全な花」特集です。

猫にとって危険な植物は700種以上!

白猫と花瓶に入った花

猫にとって害があるとされる植物は意外なほど多く、その数は700種以上にもなるといいます。人間や犬にとっては無害な花や植物でも、なぜ猫には害になるのでしょう?

理由は、猫が肉食動物であるからです。

Keep in mind that cats are true carnivores; they only really need meat-sourced food. (訳:猫は肉食動物であることに注意してください。彼らが本当に必要とするのは、肉を使った食品だけです。)

出典:Why Do Cats Eat Plants, and Should I Be Worried?

植物を食べる人間や犬とはそもそも肝機能が異なるため、植物の中にある有害な成分を中和させることができず、蓄積されて中毒症状を引き起こしてしまいやすいといいます。

置くだけならそんなに気にしなくても…と思われるかもしれませんが、例えば愛猫の鼻にほんの少し花粉が触れて、それを舐めてしまえば体内に入ってしまうのです。

「後から思い返してみればあの花を飾っていた時期は愛猫が体調を崩していた」なんて話もあるので、危険な花は猫の手の届くところに置かないにこしたことはありません!

突然ですが、急性腎不全でさつきちゃんとめいちゃんが虹の橋を渡りました。原因は、ご近所さんからいただいたユリの葉をかじったこと。

出典:猫にとってユリは猛毒!葉をかじった猫の姉妹が中毒死…「猫にとって700種類以上の植物が毒」専門家が警鐘

次章で詳しく解説していますが、特にユリ科の植物は猫にとって中毒性が高く、突然死に繋がりかねない危険な花です。猫がユリを活けている花瓶の水を飲んだり、花粉を吸うだけでも重篤な中毒症状を起こしてしまうこともあるので、猫がいる部屋には決して飾らないようにしましょう。

猫にとって危険な花とは?

ユリをはじめ、猫にとって特に危険度が高い花をまとめました。こちらに名前が記載されていない花でも、同じ科に属するものであれば中毒症状が現れる危険性があります。

また、花そのものを食べるわけじゃなくても、例えば花を生けた花瓶の水・植物のエキス・花粉などが猫の毛に付着し、グルーミングの際に舐めてしまうことで中毒症状を起こしてしまった事例もあります。もし飼い主さんがこれらの花を扱うことがあるなら、取り扱いには十分注意してくださいね。

※同じ花でも猫によって症状が異なる場合もあります
※危険な花や、危険かどうか不明な花を愛猫が食べてしまった場合は、すぐに獣医師に相談しましょう

①ユリ科の花

 ユリ

ユリ・チューリップ・ヒヤシンス・スズランなど

前述しましたが、猫を飼っているならまず部屋に飾らない方が良いのがユリ科の花です。花・葉・茎・球根すべてに毒性があり、猫がユリを口にしてしまった場合有効な治療法はないといわれます。人間にとっては身近な花ですが、猫にとっては非常に危険度が高いのでユリの花を触った後に猫に触ることもないように気をつけましょう。

症状は、下痢、嘔吐、脱水症状、全身麻痺、視力障害、急性腎不全、など。

②ナス科の花

 ペチュニア

ホオズキ・チョウセンアサガオ・ペチュニア・トウガラシ・トマト・ナスなど

ナス科の花も猫にとって危険度が高いといわれます。花だけでなく葉や実に注意が必要な植物も多いので、キッチンやベランダ菜園をされている場合などは栽培中の苗に猫が触れてしまわないように気を配ってあげてくださいね。

症状は、嘔吐、ふらつき、散瞳(瞳孔が過度に大きくなる)、発熱など。

③ツツジ科の花

 ツツジ

ドウダンツツジ・アザレア・シャクナゲ・サツキなど

ツツジ科の植物も、花だけでなくすべての部位に注意する必要があります。アザレアなどは室内の鉢物として人気ですが、家に置く場合は猫が入らない部屋にしましょう。ツツジにはグラヤノトキシンという有毒成分が含まれていて、猫が摂取すると神経系や循環器系に障害を起こす可能性があります。

症状は、嘔吐、下痢、不整脈、運動失調、痙攣、昏睡など。

④キンポウゲ科の花

 アネモネ

キンポウゲ・アネモネ・クリスマスローズ・デルフィニウム・オダマキ・ラナンキュラスなど

見た目が華やかな花で人気があるキンポウゲ科の植物ですが、猫にとっては危険です。アネモネやラナンキュラスなどは切り花の定番なので、部屋に飾ったことのある方も多いかもしれませんね。ちなみに、根の毒が有名なトリカブトもキンポウゲ科の植物です。

症状は、皮膚のかぶれ、嘔吐、胃腸炎、血便、心臓麻痺など。

⑤その他・猫にとって危険性が高い身近な花

 アジサイ

アジサイ・カーネーション・菊・スイセン・キキョウ・シクラメン・モモ・ウメ・パンジー・ポインセチアなど…

比較的飾る機会が多いこれらの花も猫にとっては危険があります。特にモモ・ウメなどのスモモ属(サクラ属)の種や未成熟な果実は毒性が強く、誤って猫が口にしてしまうと呼吸困難を引き起こす危険も。

母の日の定番カーネーションも、猫が触れると皮膚に炎症が起きてしまうことがあり、食べると下痢や嘔吐の原因になるといわれます。

アジサイやシクラメンの鉢物などは花屋さんでもよく見かけますが、猫が食べると痙攣などの中毒症状を起こすことがあります。これらの花にも猫が近寄らないように、十分気をつけてあげましょう。

猫にとって安全な花はある?

こうしてみると、我々の周りにあるほとんどの花は猫にとって危険なような気がします。猫にとって安全で、部屋に飾っても大丈夫という花はあるのでしょうか。

もちろん、大量に食べさせることはおすすめできませんが、万が一愛猫が食べてしまっても危険性が低いといわれる安全な花がこちらです。

※安全といわれる花でも、猫によってはアレルギー症状などを起こす場合があります
※花に殺虫剤や化学薬品などがついていると中毒症状を起こす場合があります
※部屋に飾るときには愛猫の様子を観察しながら、大量摂取することの無いように気を配るようにしましょう

①ガーベラ

ガーベラ

年間通して店頭に並び、安価で手に入りやすいガーベラ。猫が食べても安全な花の一つです。カラフルな見た目も可愛らしいので、猫飼いさんが切り花を花瓶に活けるのならガーベラがおすすめです。

②デンファレ

デンファレ

鮮やかで暑さに強いデンファレは代表的な夏の花。一般的にラン科の花は猫にとっては安全といわれています。ただし、「ラン」が名前についていても(スズランのように)ラン科の花とは限らないので注意しましょう。

③胡蝶蘭

胡蝶蘭

同じくラン科の胡蝶蘭も、猫が食べても安全な花です。胡蝶蘭といえば、華やかな見た目から開店祝いや引っ越し祝いに人気の鉢物。猫を飼っている方に花のプレゼントを贈るなら、胡蝶蘭はいかがでしょうか?

④バラ

バラをかぐキジトラ猫

花束には欠かせないバラも、猫にとって安全な花です。ただし、それは切り花の状態の話。バラの実や種にはアミグダリンという中毒症状を引き起こす成分が含まれているので、バラの苗は猫に近づけないようにする方が無難です。

なぜ猫は花を食べるのか?

黒猫とかごに入った花

花や観葉植物があれば必ずかじりに来る猫もいれば、全く興味のない猫もいます。好奇心で匂いを嗅ぐだけならまだ分かりますが、味気のないはずの花を食べてしまう原因はあるのでしょうか。

実は、猫がご飯以外のものを食べてしまう原因は様々で、「これ」と断定することはできません。もともとなんでも好奇心で口にしてしまうような性格の子もいれば、ストレスがきっかけで変なものを食べるのがクセになってしまうという子もいるといいます。

愛猫のお気に入りスペースに花を飾ってしまったり、愛猫の前で新しく買った観葉植物にばかり手をかけたりしていませんか?多くの猫は生活環境の変化や飼い主さんの態度の変化にとても敏感なのです。

他にも、与えられているフードが気に入らず、単にお腹が減って食べていることなどもあるのだそう。

どうしても花を食べる癖が治らないという場合は、やはり猫の手の届かない場所に置いておくのが一番の対策でしょう!

まとめ・猫と花の良い関係

猫と花

猫にとって特に危険な花と、安全な花をご紹介しました。

「猫を飼うなら、植物を育てたり花を飾るのは諦めないと…」という意見をよく耳にします。

実際、筆者の実家の猫も「植物ハンター」で、母によって新しい花や植物が部屋に飾られるたびにいそいそとハントしに行くような子でした。確かにそういう猫と暮らす場合、インテリアとして花や植物を楽しむのは難しい面もあります。

でも、猫が来ないようにバリケードを張る、小さいガラス温室のようなスペースを作る、手の届かない場所にハンギングする、など猫と花を共存させる方法もなくはないのです。

今回「危険」として挙げたユリのように、花粉だけでも致命傷になるようなものは別ですが…

個人的には、猫がいるからと諦めるのではなく、猫の手に触れさせないように工夫しつつ花や植物のある暮らしを楽しんでみていただきたいものです♪

監修:獣医師 古江加奈子

パーク動物医療センター副院長。福岡県獣医師会、福岡市獣医師会、日本獣医がん学会に所属。言葉の話せない動物を治療するうえで、動物たちに聞く代わりに飼い主から沢山のことを聞き、飼い主とのコミュニケーションを最重視するドクター。

文/黒岩ヨシコ

参照:
中毒症状を起こす危険なもの – 静岡県静岡市葵区の動物病院 昭府獣医科
犬や猫が食べてはいけないもの | 健康と予防 | ペット | その他情報提供|公益社団法人 栃木県獣医師会
獣医さんに聞く!猫の誤飲・誤食はこんなにも危険!治療費事例付き

 

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