PETomorrow ペットゥモロー

ログイン
小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録

妖怪すねこすり、その恐るべき所業【異形の猫】

2019.09.20

妖怪すねこすり、その恐るべき所業【異形の猫】

日本では古来より、数々の恐ろしい妖怪たちの記録が存在している。
彼らの多くは人間の恐怖心と、想像力が生んだ空想の賜物だ。
しかし、妖怪の全てが果たして、本当に空想上の存在と言い切れるのか。

中には本当にかつて目撃された化け物もいるのではないだろうか。

今回は、ある妖怪に着目して話をしていきたい。
妖怪の名は、すねこすり。

名前を書いただけで今現在、筆者の心臓はバクバクだ。
恐ろしくてかなわない。
果たしてあなたはこの妖怪の詳細なコラムを最後まで読んで、生きていられるか……。

恐怖!すねこすり



妖怪にはさまざまな習性がある。

あずき洗いという妖怪は、真夜中に川で小豆を洗うからあずき洗いと呼ばれる。古くなった白いぼろ雑巾が転生して生まれた龍のような妖怪は、白うねりと呼ばれる。

民家に忍び込んでは天井を舐める妖怪を、天井嘗(てんじょうなめ)と呼ぶ。

妖怪の中にはこうして、名前と習性を関連付けられたものは数多い。

すねこすりもまた、そういう類の妖怪だ。

彼は雨の降りしきる真夜中、山道を歩いている人の元に突然忍び寄る。

そしてその名の通り、そっと、人の脛に体をこすり付けるのである。

するとどうなるか。歩きにくくなってしまうのだ!

これをもしも繰り返されれば、もう永遠に家に戻れない……地獄のはじまりではないか。

その姿はまるで犬や猫にように描写されている。
特に筆者は子供の頃、水木しげるの妖怪図鑑ですねこすりの頁のイラストを見た途端に「あ、ねこちゃん!」と声を上げてしまった。

耳折れの猫とクリソツなのだ。
そう、まさにスコティッシュフォールドのように……。

恐怖の妖怪、すねこすりはここにいた!

夜道を心細く1人で歩く人間に対して、前触れなく胴体をこすり付ける妖怪、すねこすり。
何とも恐ろしいことこの上ない。

そんな恐怖の大妖怪すねこすりは、どこに出没していたのだろうか。
これについての記録はちゃんと残っていて、岡山県小田郡の辺りであったと考えられている。
この地域の山道に、すねこすりはしばしば現れたというわけだ。

また、人里のすぐそばに出没したという話もあり、このときも何人かの人間の足に体をこすりつけ、歩きにくくしてしまったというから始末に負えない。
そしてこの恐るべき妖怪は、まだ現代にも生き延びている可能性がある。

何故なら平成の時代に入っても、しばしば遭遇例が報告されてるからだ。
目撃者によれば、その姿は猫に似ているという。

そして猫と言えば、人慣れした個体なら人の足元にすり寄ってきて、胴体で脛をこする……。
あれ? じゃあすねこすりの正体ってやっぱり猫?

おわりに

実はすねこすりという妖怪の正体には、犬説と猫説がある。
元々は犬に酷似した妖怪とされていたが、水木しげるが描いたすねこすりが猫のような顔をしていたので、以降は「すねこすりは猫」という定説が固まりつつある。

最近の目撃情報のすねこすりが猫に似ているのも、その影響を受けているに違いない。

ちなみに我が家には猫に化けたすねこすりが3頭いる。

文/松本ミゾレ

イラスト/今井美保

東京生まれ。少女マンガ誌でデビュー後いくつかの連載を経て、妖怪マガジン「怪」(角川書店)の「第一回怪大賞・京極夏彦賞」を受賞、妖怪漫画の道へ。イラストや漫画をほそぼそと描きながら暮らしている。

興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!話題のコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」やAmazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2022年5月12日(木) 発売

DIME最新号の特別付録は「Qi対応ワイヤレス充電器」! 特集は「2022年下半期 逆襲の資産運用プラン」!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。