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耳が聞こえない猫と暮らすということ。

2019.07.28

耳が聞こえない猫と暮らすということ。

純白の粉雪の様な毛並みに爽やかなブルーの瞳。_ginruさんと暮らす、2歳の女の子ラムちゃんです。

なんとも上品な美猫ちゃんですが、ラムちゃんは生まれつき耳が聞こえません。家族の足音にも気付かず、一緒に暮らす他の猫とのコミュニケーションもちょっと苦手。

ですが、ママさん始め、家族みんなで優しく見守っています。

今回は、耳の聞こえない猫との暮らしについてご紹介します。

ラムちゃんが_ginruさんの家族になったのは約2年前。幼い頃から猫好きだったママさんは兄弟の保護猫を探していたといいます。

「里親サイトで白猫とサバ白の兄弟を見つけ、メールをしたところ、その子達は既にトライアルへ。すると『白猫の兄弟で良ければお見合い出来ますよ』と声を掛けて頂いたんです。会ってみると本当にそっくりな5匹の白い子猫たち。私はずっと側から離れなかった2匹を選びました。それが、兄と妹の兄妹猫ジンとラムです」


兄のジンくん(左)にベッタリなラムちゃん

こうして始まった念願の猫との生活。しかし、ジンくんとラムちゃんを迎え入れて1週間経った頃、あることが気になったといいます。

「ジンくんと違い、ラムちゃんは呼んでもなかなか振り向きませんでした。餌の給仕の音や大きな音にも無反応。そして、猫とは思えない雄叫びのような鳴き方も…。もしかしたら耳が聴こえないのかもしれない。そう思ってネットで調べたら、青い目の白猫はかなりの確率で耳が聴こえない子がいると知ったんです」

たしかに、青い目の白猫はメラノサイトという遺伝子により、難聴になる猫が多いと言われています。遺伝子に関わる問題のため、投薬や手術などの治療法は確立されておらず、ママさんも「3軒の獣医さんに聞きましたが治療は勧められたことはありません」と仰っていたほど。

また、難聴猫の情報は病院でもあまり貰えず、インスタで知り合った同じ難聴猫の飼い主さんとの情報交換が非常に役立ったとママさんは言います。

–ラムちゃんとの暮らしで気をつけていることは?

「気を付けている事はそんなにないんですが、後ろから近づいた時や寝ている時に触るととても驚くので、なるべく驚かせない様にしています。あとは、ご飯の呼びかけにも気付かない事があるので触って知らせています」

–子猫の頃と現在で難聴に変化は?

「子猫の時も今も音に対する反応にあまり変化は感じません。けれど、たまにですが『本当は聞こえてるの?』と思うくらい、タイミングよく音に反応する事があります。猫の勘なのか?正直、ラムちゃんにしか分かりませんが」

ただ、難聴のラムちゃんは大きな音もへっちゃらだそうで、みんなが怖がる掃除機やルンバも、彼女にとっては楽しいおもちゃ♪しかし、耳が聞こえないため、躾が難しいと語るママさん。

大鳴きした時は「抱っこでチューの刑」に処しているとか。

そんなママさんのお宅にはラムちゃん兄妹の他、末っ子のコルンちゃんもいます。


2歳のコルンちゃん。ご飯が大好き♪


みんな美猫♪

普段から仲良し3人組ですが、耳が聞こえないラムちゃんにはこんな心配事もあるそうで。

「ラムちゃんは猫同士のコミュニケーションが上手く取れてない様に感じます。ジンやコルンが遊ぼうと鳴いて誘ってもラムちゃんは気分が向かないと唸って怒ります。このコミュニケーションの問題は子猫の時には気にならなかったのですが、大人になってから顕著になってきました」

「もしかしたらラムちゃんは猫界のルールから外れた、少し奇妙な行動をしているのかもしれません。また、体重も2.4kgしかなく、体力的にもジンとコルンに敵わないことも。今、我が家の猫たちはわんぱくな時期なので、あと数年したらもう少し落ち着いてくれるんじゃないかと期待をしています」

ハンデを抱える猫との暮らしは本当に大変だと思います。飼い主の心を埋め尽くす不安や心配の数々…しかし、猫はどんな障害を抱えていても毎日一生懸命に生きて、元気で前向きな姿を見せてくれます。

改めて、ラムちゃんの魅力について伺ったところ、こんな話をしてくださいました。

「夜中に雄叫びをあげたり、猫とのコミュニケーションが取れなかったりと手の掛かるラムちゃんですが本当に可愛い存在です。特にラムちゃんは守ってあげたいという気持ちがプラスされている感じなのかも。この可愛いさは障害を持ったペットを飼っている方の中には賛同してくださる方もいるんじゃないでしょうか」

「もはや障害はチャームポイントになりうるんじゃないかと思うくらい可愛くて仕方ありません」

健康で何不自由ないペットと暮らしている方にはなかなか伝わりづらいかもしれません。でも、自分がその立場になったとき、どう対処し、どう振る舞うか?頭の片隅に少しでもその疑問を忍ばせて頂ければ幸いです。

最後にラムちゃんのママさんから頂いたメッセージをご紹介します。

『ラムちゃんの世界は怖い音もしない代わりに、カサカサ楽しい音もしない静かな世界なのでしょう。もしも音が聞こえるようになったら、この世界はうるさくてビックリしちゃうことでしょう。ねっ。ラムちゃん』

ラムちゃんのインスタグラム
https://www.instagram.com/_ginrum/

取材・文/太田ポーシャ

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