夜中の運動会、する猫としない猫の違いって?
猫を飼っている世帯にとっては、お馴染みの光景の一つに「夜中の運動会」が挙げられますよね。
その名の通り、夜になると突然に飼い猫がダダダダダッ! とダッシュしたり、高い場所に登っては降りてハッスルしまくるといった光景です。
筆者はこの運動会が始まると、「お、今夜も元気だなぁ〜」と嬉しくなります。
ただ、就寝中にこれに遭遇し、かつ仰向けに寝ている場合にお腹の上をダッシュされると痛いので、それとなく横向きに寝るように努めてはいます。
なんにせよこの運動会自体は15分もすれば収まるものなので、あまり迷惑に思うことはありません。翌朝早く起きなければならない方にとっては辛いところでしょうが(汗)。
……ところで、どういうわけか夜中の運動会の皆勤賞もいれば、中には飼い主と朝までぐっすり寝る猫もいます。
この両者の違いって、何なのでしょうか?
今回はその理由に迫りたいと思います。
年齢によって運動会の参加率は下がる?
まず、夜中の運動会の参加。これについての個体ごとの頻度が違う理由として一番よく知られており、なおかつ納得しやすいものが年齢の差異です。
若い元気な個体は、夜中にもハッスルしまくって大暴れするのが当たり前みたいなところがあります。恐らく体力が有り余って、たまたまトイレハイになっちゃった手前、余計に元気いっぱい暴れてしまうのでしょう。
若い個体を多頭飼育していると、連鎖的に大暴れする様子を見ることも多いものですし。
一方で7、8歳以降のシニアに分類されるようになる猫たちの場合は、比較的夜中も落ち着いていることが多いですよね。
彼らにしてみれば「夜中の運動会なんてもう飽きたにゃ」といったところでしょうか。
さらに10歳を越える頃には、ほとんど運動会とは無縁になることが多いようです(もちろん個体差はあります!)。
夜中の運動会は基本的に、若い猫にとっての日常と考えておくのがいいのかもしれませんね。
飼い主が就寝前に全力で猫と遊んでいると、運動会は開催されない?
ただ、世間には「うちの猫はまだ1歳なのに、夜中もぐっすり寝てる」という方も大勢います。この理由として考えられるのが、“飼い主さんが毎日しっかりと猫ちゃんと遊んでいる”です。
たとえば就寝前にも、飼い猫と一緒になってしっかり遊ぶ時間を確保する飼い主さんであれば、飼い猫を存分に運動させ、満足させ、そして疲れさせることができます。
遊びはストレス発散の一番の近道にもなり、こうすることで猫も全力を出し切って大満足。そのまま朝までごっとり……ということになりやすいことは言うまでもありません。
実際、筆者の知人にも若い猫を飼っている方がいますが、その方はしっかり就寝前に飼い猫と遊んでいるため、ベッドに就くとすぐに飼い猫も足の間で寝るそうです。
そしてそのまま朝まで騒ぐこともないということなので、やっぱり大いに遊んであげてさえいれば、夜中の運動会の頻度は下がると考えてもいいのかもしれません。
「翌朝早いから、なるべく夜中の運動会はご遠慮願いたい」という方にとっては、これは重要な対処法と考えることができるでしょう。運動会による不眠は、飼い主さんの努力である程度防げるということですね。
おわりに
もちろん、猫は個体によって性格も習性も様々です。それこそ、若いのに一切構ってなくても、運動会もせず、ずっとおだやかにのんびり暮らすという猫もいます。
ただ、やっぱり若い個体となると体力も充実していますので、夜中の尿意などが引き金となって、ハイテンションの大暴れに至る傾向は高いものです。
夜中の運動会はたしかに安眠を妨害するものですが、それはそれ。この習性を、やんちゃでわんぱくで元気に育っている証拠だと考えて、優しく受け入れることも大事ですね。
文/松本ミゾレ