猫だって、あごニキビはつらいよ…猫のあごケアの方法とは?
猫は非常に綺麗好きな動物です。
グルーミングで常に身体を清潔に保つ努力を欠かしません。そのため、体臭もほとんどありませんし、室内飼育さえ徹底していれば、寄生虫とも無縁になります。
ただ、そんな綺麗好きな猫でも、自力ではケアが行き届かない箇所もいくつかありますよね。
たとえばあごの下は、どうしても自分の力だけでは綺麗に保つことができません。舌が届きませんからね……。
そのため、食べ残しのカスや老廃物が蓄積し、あごの下に黒い粒状のニキビが発生することは、決して珍しくありません。
あごニキビは猫にとってもかなり気になるもののようで、痒さを伴うのか、後ろ足で熱心に掻こうとする個体もいます。特に、筋肉量の多い猫の場合、後ろ足の力が強過ぎて、出血するまで描いてしまうこともしばしば。こうなると消毒ののち治療を施さなくてはいけなくなり、猫にとっては大きな負担です。
こんなことにならないためには、そもそも猫のあごニキビが発生しない状態をキープするのが一番!今回は、猫のあごケアの方法について、ご紹介したいと思います。
猫のあごはデリケート!あごニキビの温床になっている…
猫の食事シーンをよく観察していると分かることですが、彼らは結構な割合で食事中に、あごの下に食事のカスを付着させてしまっています。カリカリの欠片や、ウェットフードの飛沫など、割とこういったものが毎度の食事の度にあごの下に付着し、それが残ったままの状態で食事を終える個体っているんですよね……。
こういったものが残されたままだと、雑菌の繁殖を手伝うこととなり、あごの衛生状態は当然悪くなります。また、あごだけに限らず、猫の身体からは少なからず皮脂も出ていますので、これもずっと放置していると雑菌の元です。
この状態をそのままにしていると、あごの下に、毛に混じってポツポツと黒い粒状のあごニキビが発生するわけですね。一見すると清潔そうに見える猫でも、たとえば野良猫、地域猫になると大半はあごニキビが付着しています。
飼い猫の場合も、飼い主が注意深く確認すると、うっすらあごニキビが確認できる場合も、珍しくありません。
実際、我が家の猫の中にも、あごニキビをいつの間にかたくわえてしまっている個体がいることも……この場合は、発見次第あごニキビを取り除かなくてはならなくなります。
なんせ放置していると、痒さのあまりにあごを掻きまくって傷つけてしまいますからね(汗)。
あごニキビは毎日のケアで防げる!清潔なあごの下を保ち、猫に快適に過ごしてもらおう!
猫にとっては「あるある」な症状のあごニキビですが、当然そんなものが発生しないに越したことはありません。そしてあごニキビは実に簡単なケアで取り除けるものです。
たとえば毎日のようにあごをチェックして、ペットや赤ちゃん用の無害なウェットティッシュで綺麗に拭いてあげると、それだけでもかなりあごニキビは発生しにくくなります。また、万が一あごニキビを飼い猫のあごに発見した場合は、ぬるま湯に浸したタオルなどをしばらくあごに当て、じんわりとあごの下をほぐしてニキビを落としやすくしてから、拭いてあげるといいでしょう。
これだけで面白いようにあごニキビはぽろぽろと落ちてくれます。
ぬるま湯であごニキビを浮かせて落とすイメージですね。決して強く擦る必要はありません。
そして万が一、あごニキビが悪化している状況に気付いてしまった場合には、こちらもやはりぬるま湯を浸らせたタオルで蒸らしてから患部を綺麗にし、それから動物病院などで処方してもらえる、ペット用の塗り薬を塗布してあげましょう。
出血が見られるほど悪化し、毛が抜け落ちているような有様でも、これをしばらく続けるうちに、瞬く間に完治してくれるはずです。
おわりに
猫のあごの下って、普段はなかなか確認できない部位です。
それだけにあごニキビの発生については、見過ごすことも多くなってしまいます。
ただし、あごニキビはケア次第で防げるものですし、悪化しても対処は容易。
毎日の食後にあごを拭いてあげるだけでもかなり違いますし、あごニキビを発見したら蒸らして落とす。これを徹底すれば決して怖くありません!
文/松本ミゾレ