青い目の白猫は繊細な子が多い…?【ねこのはてな】
猫にも白猫や黒猫、茶トラなど色や柄、毛の長さが違うさまざまな猫がいます。ここでは、毛の色が健康度を表すひとつの目安になることをご紹介します。
■猫の毛色はメラニン色素が左右する
猫の毛色は、遺伝によって黒であったり、白であったりしますが、何が遺伝するのかと言うと、メラニン色素の種類や量の違いが遺伝子、健康や性格に大きく影響します。ユーメラニンという色素は、黒や褐色の毛色を作り、フェオメラニンという色素は赤や黄色の毛色に作ります。つまり、ユーメラニンが多いほど毛色は濃くなるのですが、メラニンによって作られる色素は、単に毛色に影響するだけでなく、紫外線から細胞を保護するのにも役立ちます。
■青い目をした白猫は、心身ともに繊細
白猫は、メラニン色素が合成されない変異した猫で、自然界に溶け込むことが難しく、目立つため、野山で生きていくのには不利な猫です。人間がペットとして飼育してきたため、長らく生き残ってこられたと言えるでしょう。白猫は、白色遺伝子や白斑遺伝子を持っていますが、真っ白な猫もいたら、やや色味がついている生成りの猫もいます。白というと、アルビノの猫も白色なのですが、色素を一切持たず、目にも色素がありません。
白猫の中でも、真っ白な毛色で青い目の猫は、美貌にあふれた猫ですが、しばしば聴覚障害を持っています。そのため、ブリーダーは、ホワイトペルシャのブルーアイを、透明感にあふれた美しい猫だと認知しながらも、その交配を望ましいことだと思っていません。また、ブルーアイの白猫は、性質も神経質で、特に、聴覚障害がある場合、臆病だと言われています。
白猫が非常に繊細であるのに対して、黒猫はがっちりしたボディであることが多く、性格も図太いのが特徴です。つまり、猫の毛色は健康度や性格にも影響し、野生型のリビアヤマネコのように深い色合いの猫ほど、健康度が高いと考えられています。猫を飼う時には、こうした健康上のリスクや性格についても参考にすると良いでしょう。
参考文献:『猫のなるほど不思議学』岩崎るりは著 小山秀一監修 講談社
/わたなべあや