猫にも同性愛はあるの?
近年、日本では「同性パートナーシップ条例」などが設けられ、同性愛が受け入れられやすくなってきました。
そんな同性愛は人間だけではなく、ネコ科動物の世界でも垣間見ることができます。
例えば、猫の場合は同性を愛すというよりも、交尾ができないストレスをぶつけるために同性と交尾をすることがあります。
猫の世界では力が強いオスがモテる傾向があるので、メスに近づく権利は喧嘩に勝つことで手に入れなければなりません。
そのため、力の弱いオスはメスに近づくことすらできず、発情期に性欲を持て余してしまうことがあります。
猫の性欲は人間よりもはるかに強く、心身に大きなストレスを与えることも。
だからこそ、オスはストレスを解消するために近くにいる若いオスを身代わりにし、交尾行動をすることがあるのです。
このときに狙うのは、自分よりも力の弱いオスである場合がほとんど。
こうした同性による交尾行動はメス同士ではなく、オス同士に見られやすく、同性愛とはまた違った意味を持っているのです。
しかし、同じネコ科であるライオンには同性愛が存在するのではないかという説もあります。
ライオンは他のオスを排除しようとすることも多いものですが、中にはオスのみで群れを作るオスライオンもいるのだそう。
こうした場合は、オスがオスの体にまたがって交尾行動をすることも報告されていますが、なぜこのような行動をとるライオンがいるのかは、いまだに明らかになっていません。
もしかしたら、動物界の同性愛は人間界よりも、さらに奥深いものなのかもしれませんね。
文/古川 諭香