映画『ペット』で流れる音楽はセンスとこだわりに満ちていた!
先日、家入レオの「Brand New Tomorrow」が、映画『ペット』のイメージソングとして起用され話題を呼んだ。家入自身も実家でミニチュアダックスフンドを飼っていることから指名されたということだったが、実は本編やPVで使われている音楽も何かとペットに関連付けられた曲が多く使われているので、その一部を紹介しよう。
愛猫家で有名なテイラー・スウィフト
2016年世界で最も稼ぐセレブに選ばれた、皆さんご存知テイラー・スウィフト。彼女が手がけた5枚目のアルバム『1989』は第58回グラミー賞で”最優秀アルバム賞”を受賞するなど数々の記録を打ち立ており、『ペット』の劇中でも同アルバムに収録されている『Welcome To New York』が使われている。
さて、そんな今をときめくテイラーだが実は愛猫家としても有名で、自身の曲『Blank Space』で愛猫のオリビアと共演し、『22』では自ら猫耳をつけて踊るほどの猫フリークなのだ。さらに、ニューヨークの観光大使でもあるテイラーの曲は『ペット』にとってこれ以上ない選曲だといえよう(『ペット』の舞台はニューヨーク)。
PVから見て取れる細部に至る選曲へのこだわり
さて、まずはお馴染み映画『ペット』のPVを見ていただきたい。
最初に聞こえてくるしゃがれた低い声は、クラブミュージックの大御所ピットブル(Pitbull)だ。歌っている姿がまるでピットブル(犬)みたいだと言われそのまま芸名にしたとか。PVで流れるのは『Wild Wild Love』という曲で、原曲MVの方にはウサギさんも登場する、何がどうワイルドなのかは是非聞いて確かめて欲しい。
続いて流れてくるのは、2014年の第56回グラミー賞で最優秀新人賞を含む計4部門を受賞したマックルモア&ライアン・ルイスの「Downtown」、本作の舞台がマンハッタンなので映像とマッチし、しっくり来る。
最後はPV中でヘドバンするプードル。留守番中も寂しくないように、飼い主がヴィヴァルディ「四季」の「春」をかけ、出かけていくのだが、このプードルは生粋のメタラーなのでシステム・オブ・ア・ダウンの「Bounce」を爆音で流し始める。このバンド、基本的に社会的なメッセージを含んだ曲が多いのだが、この曲名のBounceはバウンドする、跳びはねるという意味で、ポゴポゴ叫ぶクレイジーな曲となっている。注目して欲しいのはソファーの上、チワワがピョンピョン跳びはねており曲名を体現しているところ。中々芸が細かい。
その他にも、劇中ではファレル・ウィリアムスの「Happy」やアンドリューW.K.の「Party Hard」、ビル・ウィザース「Lovely Day」など、今流行のアーティストから往年のソウルミュージシャンまで様々な曲がここぞという場面で使われている。また、2014年の『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー賞を受賞した世界屈指の映画音楽作曲家のアレクサンドル・デスプラも起用されており作品全体の演出が底上げされているのも魅力の一つだ。
「映画の半分は音楽で決まる」とは娯楽大作の帝王マイケル・ベイの言葉だ。上記のように映画『ペット』には音楽に対するこだわりとセンスが溢れており、曲のタイトルや歌詞を知ることでより一層楽しむことが出来る作品となっている。
文/荒井慎一郎
映画『ペット』概要
<STORY>
NYのマンハッタンで大好きな飼い主ケイティと不自由ない生活を送っていたマックスは、ケイティが毛むくじゃらの大型犬デュークを保護して連れて帰って来た瞬間から一変!お互いに自分が優位に立とうと奮闘する中で、ある事件をきっかけに2匹は都会という荒野で迷子になってしまう!果たしてマックスたちは、ケイティが帰宅するまでに家に帰ることができるのか…!?
【映画『ペット』吹替版予告編ムービー】
https://youtu.be/nVm1vPCbIl8?list=PLqweJEtUzWiIYKnUp7pQbMgFE_YdW4TYN
■声の出演: 設楽統(バナナマン)、日村勇紀(バナナマン)、佐藤栞里、永作博美 宮野真守、梶裕貴、沢城みゆき、中尾隆聖、銀河万丈、山寺宏一 他
■監督: クリス・ルノー、ヤローウ・チェイニー/製作:クリス・メレダンドリ、ジャネット・ヒーリー
■原題:The Secret Life of Pets/全米公開7月8日
■配給:東宝東和
■(C)Universal Studios.
■http://pet-movie.jp/