普段からパソコンを使っているなら、怪しいWebサイトのブロックや、パスワードの漏洩を防ぐ機能などが利用できる「ウイルス対策ソフト」をインストールしている人も多いでしょう。
パソコンだけでなく、スマートフォンにも専用のウイルス対策ソフトがあるのです。この記事では、無料で利用できるウイルス対策ソフトや、各通信キャリアが提供しているセキュリティオプションを紹介していきます。
スマホにウイルス対策ソフトは必要? iPhone、AndroidのOSにはウイルス対策がデフォルトで入っている
そもそも、スマートフォンにウイルス対策が必要なのか疑問に感じている人も多いでしょう。
というのも、iPhoneにインストールされている「iOS」、Androidスマートフォンにインストールされている「Android OS」には、それぞれ個人情報を守るためのプログラムが組み込まれています。
【参照】Android/モバイルの安全性
ただし、ノートンライフロックの発表によると、世界全体で1か月あたり平均約3億件のサイバー攻撃をブロックしているとのこと(2021年1月~10月において)。また、2022年には、仮想通貨を狙うサイバー攻撃や、人工知能や機械学習を活用したサイバー犯罪が増加すると予測されています。
これは決してパソコンのみの被害ではなく、インターネットに接続し、様々なWebサイトにアクセスできるスマートフォンでも起こりうるもの。対策という観点でいえば、各OSに搭載されているウイルス対策プログラムだけでなく、別途ウイルス対策ソフトを使用するのも、有効な手段といえるでしょう。
スマホ向けウイルス対策ソフトには期間限定で無料利用できるものもある!
スマートフォンで利用できるウイルス対策ソフトの中には、無料でインストールし、運用できるものもあります。それぞれ、利用できる機能に違いがあるので、欲しい機能を事前に確認しておきましょう。
一部機能は無料で使い続けられるスマホ用ウイルス対策ソフト【カスペルスキー】
「カスペルスキー」は、30日間の無料体験版として、ウイルス対策やマルウェア対策、ハッキング対策ができる「カスペルスキー セキュリティ(スマートフォン版はAndroid OSのみ)」を提供しています。
また、一部機能に制限はありますが、Wi-Fi利用時の通信を暗号化し、個人情報や通信内容を守る「カスペルスキー VPN セキュアコネクション」や、IDやパスワード、クレジットカード情報などを暗号化して保管できる「カスペルスキー パスワードマネージャー」は、無料で使い続けられます。
ネット詐欺や不正アプリを防ぐスマホ用ウイルス対策ソフト【ウイルスバスター モバイル】
トレンドマイクロの「ウイルスバスター モバイル」は、ネット詐欺や不正アプリを防ぐだけでなく、決済時の通信環境をチェックし、プライバシーを守る機能(Android版のみ)なども利用可能。
また、子どもが使うスマートフォンに、有害サイトの規制や、アプリの使用制限といった「ペアレンタルコントロール」機能も利用可能。30日間無料体験版が配信されており、家族で安心して利用できるウイルス対策ソフトです。
【参照】ウイルスバスター モバイル
多数の機能がずっと無料で使えるiPhone、Android対応ウイルス対策ソフト【アバスト無料アンチウイルス】
「アバスト無料アンチウイルス」は、ウイルス、マルウェア、スパイウェア、ランサムウェア、フィッシング詐欺といった多数の脅威を検出できる無料のウイルス対策ソフト。
他にも、疑わしいファイルをクラウドに自動送信し、対処法を教えてくれる「サイバーキャプチャ―」機能なども利用可能。iPhone、Androidスマートフォンだけでなく、WindowsパソコンやMacシリーズでも利用できます。
【参照】アバスト無料アンチウイルス
各通信キャリアもスマホ向けのウイルス対策アプリを提供中
ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリアでスマートフォンを契約している場合、月額料金を支払うことで、各通信キャリアが提供しているウイルス対策アプリを利用するのもおすすめです。
ウイルス対策や迷惑電話・メール対策もできるスマホ用ウイルス対策アプリ【ドコモ/あんしんセキュリティ】
ドコモの「あんしんセキュリティ」は、220円/月で利用できるウイルス対策アプリ。iPhone、Androidスマートフォンだけでなく、iPad、Androidタブレットでも利用できます。
迷惑電話/メール対策や、危険なWi-Fiの検知といった機能も利用可能。初回申込の場合は、31日間無料で利用できます。
【参照】ドコモ/あんしんセキュリティ
安心の「ウイルスバスター」が割安で利用できるスマホ用ウイルス対策アプリ【au/ウイルスバスター for au】
auからは、Androidスマートフォン向けに「ウイルスバスター for au」が提供されています。なお、こちらは「auスマートパスプレミアム」に含まれるサービスとなっており、548円/月で利用可能となります。
ウイルスを検知し、侵入をブロックするだけでなく、不正サイトへのアクセス規制及び警告表示を行ったり、新しくインストールするアプリの安全性をリアルタイムでチェックことができます。
セキュリティスキャンやバッテリーの消費を抑える機能も利用できるウイルス対策アプリ【ソフトバンク/スマートセキュリティ powered by McAfee】
ソフトバンクの「スマートセキュリティ powered by McAfee」は、スマートフォンやタブレットに保存したデータ、ダウンロードするアプリにウイルスが含まれていないかを検出する「セキュリティスキャン機能」を搭載。チェックは、microSDメモリカード内のデータにも及びます。
そのほか、Wi-Fiチェック機能やプライバシーチェック機能も利用可能。スマートフォンのバッテリー消費を抑え、処理速度を向上させる、バッテリーセーバー機能も利用できます。対応機種はAndroidスマートフォン、Androidタブレットとなっており、330円/月となります。
【参照】ソフトバンク/スマートセキュリティ powered by McAfee
危険サイトやアプリの警告ができるウイルス対策アプリ【楽天モバイル/ノートン モバイル セキュリティ】
楽天モバイルからは、220円/月で「ノートン モバイル セキュリティ」が提供されています。
悪質なサイトの検知・警告や、安全ではないWi-Fiの警告といった機能は、iPhone、Androidスマートフォンのどちらでも利用可能。また、iPhoneではiOSの更新が滞っている場合に通知をする機能、Androidスマートフォンでは、アプリの危険性を判定・警告する機能が利用できます。
※データは2022年2月中旬時点での編集部調べ。
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文/佐藤文彦