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DIYでプチカスタム!収納も設備も自在にレイアウトできるオリジナルキャンピングカー4選

2022.03.03

■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!

2022年2月10〜13日に千葉・幕張メッセで開催された「ジャパンキャンピングカーショー」は、最新キャンピングカーのお披露目の場でキャンピングカー業界のトレンドを知るには最適のイベントだ。

会場には軽キャンパーから豪華キャンピングカーまでさまざまな車両が並び最新機能をアピールしていたが、今年は自由度の高い“DIY&プチカスタム”をうたうビルダーの姿が目立っていた。

プチカスタムといえば、有孔ボードを使って小物を吊り下げたり棚を作るのが定番だが、会場で目を引いたのは日産の「マイルーム」とATV群馬が展示していた「ノースハンター」の一歩進んだ壁掛け収納だ。

収納を自在にレイアウトできる車中泊カーが登場か?

日産自動車のブースでは、箱を使って自由にレイアウトできるキャラバンベースの「マイルーム」を展示。来場者にアンケートを募り、反響があれば市販するという。

両側とバックドアに木のボードを装備した和モダンな内装。座面の深いリッチなソファはマイルームのためにしつらえられている。

ボードには溝が刻まれており、ここに天板を取り付ければテーブルに。好きな位置にボックスを取り付けて吊り戸棚のようにもできる。もちろん不要なら取り外してもOKだ。

反対側は窓をいかし、ボックスは取り付けられないがマガジンラックとなっている。しかもベッド部分を跳ね上げれば窓側にピタッとおさまる。

エブリィを車中泊カーに仕上げるキットいろいろ

ATV群馬が展示していたのは、エブリィJOINをベースに、フロントバンパーやウインチ、オーバーフェンダーでカスタムしたドキ商会「ノースハンター」(展示車405万9210円)を展示。

もちろん見た目だけではない。青森でプレス金型の高い加工技術を持つフェニックスライズとコラボした金属パネルやテーブルを用意。金属パネルはフックなどで小物の取り付けられるというもの。有孔ボードよりも“硬い” 演出ができる。

上部パネルは左右セットで4万9500円、右下パネルは1万8900円。取り外して単体で使える左側テーブルセットは3万9800円。

ベッドキット16万5000円とともに、必要なものだけ選びたい。

一方、壁面収納のプチカスタムどころか、レイアウトそのものを自由に組み立てられるのは「MOBILITY UNIT HACO×HACO」と「マルチシェルトレーラー キャンプスター」だ。

ベースユニットの組み合わせだけで自分好みの車中泊カーに

トイファクトリーではハイエース用(一部非対応車あり)「MOBILITY UNIT HACO×HACO」を紹介。

ベースユニットの数を決め、扉や棚板などのパーツを選択。あとは自分が必要なベッドマットやフロアボードなどオプションを選択していくというもの。マット、ベッドは着脱できる。

荷室側面にベースボードを取り付ければ、あとは一部オプションをのぞき、組み立て家具のように自分でDIYも可能な簡単設計で、ベースボードへの取り付けは工具不要。取り外しも簡単で、対応車であればクルマを買いかえても使い続けられる。

パッケージは40万円台〜で、オプションのベッドマットは9万円台〜。

右側は2段、左側は1段のベースユニットを使ったペット旅スタイル。こちらはハイエース ロングナローDXをベースにしたコンプリートカーで、526万7610円。

片側2段のトランポスタイル。コンプリートカー801万240円。

DIY派にいいかも! 理想を一から作れるトレーラー

ATV群馬のブースでひときわ目を引いたのが、新製品開発研究所(SKK)製の「マルチシェルトレーラー キャンプスター」だ。

車両価格は187万円で、ファニチャーやエアコン、ヒーターといった装備はもちろん、窓の位置や大きさすら自分で決められる“素”のトレーラーだ。展示車両は引き違い窓を装備しており198万円。

断熱材すら入っていない。断熱材の種類まで自分で決定できるので理想のトレーラーを作りたい人にはこれ以上適したモノはない。

なお、主要諸元によると牽引免許不要の車両重量450kgだが、装備を加えて車両重量750kgオーバーになれば牽引免許が必要となる。また、全長5150mmとなかなかのサイズなので作りがいがあるけれど、牽引車両選びには注意すべき。

キャンピングカーで過ごしていると、だんだん「この収納が邪魔」、「ここにテーブルがあれば……」といった不満が出てくるものだ。悩ましい収納の位置をカスタムできると使い勝手はさらによくなるし、キットなら今ある愛車を手軽に車中泊カーにできる。腕に覚えがあるなら、一からレイアウトすることでより自分らしいスタイルを作れる。

“プチカスタム”であっても、自分好みの車両を作るという行程は楽しく、豪華キャンピングカーとはまた違う満足感を得られる。

取材・文/大森弘恵

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