猫を飼っていると、しばしば飼い猫の吐息を嗅ぐ機会が訪れますよね。
顔を近づけてなでているとき、あくびをして鼻先に吐息がかかるということ、しばしばあると思います。猫の口臭って、はっきり言ってそんなに素敵な香りがするわけでもありません。
基本的に吐息は魚臭い場合が多いのではないかと思います。
まあ、その臭さも飼い主にとっては愛すべきポイントではあるのですが、そうは言ってもあまりに普段と異なる匂いを発するようになったら、要注意。
場合によっては体調の変化を示唆している可能性もあります。
そこで今回は、猫の口臭の微妙な変化によって疑うべき疾患について、ご紹介していきたいと思います。
歯周病になってしまうと、吐息と唾液から異臭が…
以前、近所にぬるま湯に浸したカリカリしか食べられなくなった高齢の猫を飼う世帯があり、しばしばそこの猫とじゃれて遊んでいた時期があるのですが、この猫は歯周病ケアのため、定期的に動物病院に通院していました。
飼い主にそのことを教えてもらうまでもなく、猫の口元に鼻を近づけるとなんともすえたような変な匂いがしていたことを記憶しています。
また、基本的に猫の唾液は無臭に近いのですが、歯周病にかかっていたこの猫が筆者の腕を舐めたりしたあと、それを嗅いでみると口の中と同じように、異臭がしていました。
口腔ケアを長年怠ったまま年老いてしまうと、その段階から歯磨きを強いるのは猫にとっても酷。この高齢の猫は毎回のケアを終え、家に戻ると必ずぐったりと寝て、しばらくは起き上がれないほどに消耗していたそうです。
口腔内のケアを怠ると、歯肉炎などの疾患リスクが高まってしまうのは猫も人間も同じということですね(汗)。
愛する飼い猫を歯周病リスクから遠ざけたい場合は、定期的に獣医さんが口を触っても不安がないように、日頃から飼い主が猫の口を触ったり、歯を指で触ることも大事です。
飼い主自身が、猫の口の中に目を向け、異変がないか。異臭はないか。それを普段から確認しておくと、歯周病の悪化にもストップがかかることでしょう!
ちなみに、この歯周病がひどかった高齢の猫ちゃんは通院治療の末に口の臭さも軽減され、天国に行く1年ほど前には、若い同居猫に混じって硬いカリカリもバリバリ食べられるほどに回復していたそうです。