飼い猫に甘えられるというのは、飼い主冥利に尽きる瞬間ですよね。こういう状況を毎日楽しめるというのが、猫と暮らす醍醐味の一つと言えるのではないでしょうか。
さて、甘え方は猫の性格によってさまざまですが、時にはちょっとだけ困った甘え方をしてくる猫もいます。
アマ?みが若干痛かったり、ケリケリしながらもゴロゴロ甘える猫たちは、少し。ほんの少しだけですが、対処に困るところです。
さらにごく稀にですが、甘える際にお尻から臭い液体を出しちゃう猫もいるんですよね。
今回は、何故そんな猫がいるのか。
そしてこれについての対処法があるのかどうかについて紹介したいと思います!
何故甘えるとお尻から臭い匂いを出しちゃうの?
猫がお尻から変な匂いを出す。この習性自体については、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
具体的にこの行動って、子猫時代にやらかすものなんですよね。
子猫が母親に甘える際に、複数いる自分の兄弟を出し抜いてまでも甘えるために、お尻から刺激臭を出して気を引くという生態が確認されているのですが、ほとんどの個体は成長するに連れてこれを忘れてしまいます。
ところが、ごく稀にですが親離れができずに、大きくなっても甘えるときにお尻から刺激臭を発する猫もいるわけです。
全く、困った猫ちゃんです! 罰としてモフモフしなければ! イヒー!
……で、この甘える対象は母親だけでなく、飼い主にも適用されます。
愛情満タン過ぎ、飼い主さん大好き過ぎという状態で幼児性が抜けきれない、と言ったところですね。
そのため、お尻からの刺激臭だけではなく、多頭飼育の場合は飼い主を独占したいあまりに、他の猫に過剰に嫉妬するなどの仕草を見せることもあります。
反面、飼い主がその場にいないと分かると、諦めて大人ぶってすまし顔をするという特徴もあるようです。
そんな悪臭の原因は、お尻のある肛門腺から分泌されています。
うっかり抱っこしているとき、この習性が発動してしまうと、まあ大変なんですよね。
衣服に付着するとかなり匂いますし、洗濯しなければ落ちません。手に付いた場合でも、しっかりと石鹸で洗ってもなお臭いという塩梅です。
甘えてくる飼い猫のお尻の匂い、どう対処すべき?
ではここからが本題です。
このような幼児性が抜け切れていない飼い猫のお尻から漂う刺激臭。その対処はどうすべきなのでしょうか。
まず物理的な対処としては、お尻が臭いと思ったら、その都度無添加のウェットティッシュなどで拭き取ってあげるべきですね。
拭けば大体マシになります。
逆に放置しておくと衣服やら何やらに付着してえらいことになります。
ですので、匂いに気付いたら、すぐに拭いてキレイにしてあげましょう。
それから、長期的な目線でそもそもこの甘え癖を捨てさせたいという場合には、過剰に甘やかさず、しばらく無視するという方法が効果的と言われています。
子猫が独り立ちの時期になると、母猫から威嚇されて別のテリトリーに移動してしまうように、同じような役目を飼い主も担うことで、擬似的に巣立ちの精神を宿らせることが可能なのだとか。
ただ、必死で甘えてくる飼い猫のこと。
これを無視するというのはなかなかできないところではありますが……(笑)。
おわりに
実は我が家にも、甘えのエンジンが入るとお尻から匂いを出す猫がいます。
グルグルゴロゴロ言いながらまとわりついてきて、お尻からの刺激臭を発する飼い猫。結構困っちゃうんですけど、筆者は飼い主としてまだ未熟なのか、それを突き放すことがなかなかできません(家が狭いので突き放してもすぐ追いつかれる)。
ですので常に手元に人間の介護用シートを用意しています。
これなら撫でながらお尻もキレイに拭くことが可能なので。
手がかかる猫ほど可愛いというのは、あれは事実ですね!
文/松本ミゾレ