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エアコンは冷房より暖房のほうが消費電力が大きいって知ってる?

2022.02.24

エアコンなどを販売するダイキン工業は、2月の「省エネルギー月間」に合わせて全国約500名の男女を対象とした「エアコン暖房と省エネに関する意識調査」を実施した。今回の調査では7割以上が暖房にエアコンを用いている実態や半分以上の人がエアコンの設定温度を控え目にするなど省エネに取り組んでいることがわかった。

電気料金の値上げが続いていることもあり、6割以上の人が「省エネに対する意識が高まっている」と回答する結果となった。

政府は毎年2月を「省エネルギー月間」と定めて、石油、石炭、天然ガスなど限りあるエネルギー資源がなくなってしまうことを防ぐため、 省エネ意識の高揚と定着を図っている。気温が下がる冬の時期、特に1~2月は暖房や給湯の使用により、1年間で最もエネルギーの使用量が増える時期だ。

総務省が実施する「家計調査」の統計でも直近5年間で毎年1、2月(使用月)の電気代が1年間のピークであることが見て取れる。資源エネルギー庁の「エネルギー白書 2021」でも家庭の年間エネルギー消費のうち、冷房の占める割合は2.7パーセントであるのに対し、暖房は24.7パーセントと大きくなっており、冬の時期に暖房に関わるエネルギー消費はかなりの割合を占めていることが想像できる。

暑い時期でもエアコンなどの使用で電気を使っている印象はあるが、冬のほうが電気代が高いことを知っているかの調査「あなたは1年間のうちで冬の時期(1~2月頃)が、最も電力使用量が多くなることを知っていましたか?」では、約7割(67.9パーセント)が「知っていた」と回答。一方で約3割の人は冬のほうが電気代が高いことを「知らなかった」と回答している。

総務省の統計によると毎年2~3月の電気代支出が1年間の中でも大きい。通常、電気代は当月に使用した分を翌月に支払うので、一般家庭においては気温が下がる1~2月の電気使用量が大きくなっていると推察できる。

「あなたがご自宅で使用している暖房器具は何ですか?」という質問では、最も使用されている暖房器具は「エアコン」がトップ。続いて「石油・ガスファンヒーター・ストーブ」、「電気ファンヒーター・ストーブ」、「ホットカーペット・電気毛布」など。 ほかの暖房器具の使用率はエアコンの半分以下だった。ほかの暖房器具に比べ、多くの家庭に備わっているエアコンは、生活のためのインフラとして冬場も活用しているようだ。

「エアコンの暖房使用時、どのような省エネの取り組みを実施していますか?」という質問では、「設定温度を 控えめにする」、「暖かい服装で過ごす」、「エアコンを長時間使用しない」という回答だった。設定温度や使用時間を制限することで消費電力を抑えようとする人が多いようだが、省エネのために寒さを我慢しているのかも知れない。「定期的にフィルターを掃除する」や「加湿をする」などの省エネ対策も実践し、電気代を抑えながら寒い冬を過ごしたい。

エアコン暖房は冷房よりも消費電力が大きくなる傾向がある。「あなたはエアコンが暖房使用時のほうが冷房使用時よりも消費電力が大きくなることを知っていましたか?」という質問には、約半数が「知らない」と回答。多くの人がエアコンを暖房として利用しており、冬のほうが電気代が高くなることを知っているにもかかわらず、冷房よりも暖房運転時のほうが消費電力が大きいことは意識していない人も多いようだ。

エアコンは、屋外の空気中にある熱を室外機を通じてくみ上げて部屋の中を温める。冷房使用時は逆に室内の熱をくみ上げて屋外に排出することで部屋の中を冷やしている。外気温とエアコンの設定温度(室温)が大きいほど屋外と室内の間で運搬する「熱」の量が多くなり、消費電力が大きくなる。冬は外気温が「0度以下」になることもあり、冬のほうが外気温と設定温度の差が大きくなることが多く、エアコンの消費電力も大きくなる。

いま話題の環境問題についての質問「SDGsやカーボンニュートラルが注目される中、あなたは普段から地球環境や省エネを意識していますか?」に対しては、「意識している」、「どちらかといえば意識している」と回答した人の合計は約半数の54.9パーセントだった。

暖房に使用される機器は、灯油やガスを使用するものから電気を使用するものまで多くの選択肢があり、中でも 家庭での使用率が最も高いのがエアコンだ。住宅の断熱性の向上や気密性の高まりにより、空気を汚さずに部屋を暖めることができるエアコンの使用率はますます高まっている。そして今回の調査では7割以上が暖房にエアコンを用いている実態や半分以上の人がエアコンの設定温度を控えめにするなど省エネに取り組んでいることがわかった。一方、世界中で地球温暖化抑制のために「脱炭素(カーボンニュートラル)」も急がれているが、現状では「地球環境」よりも「節約」のための省エネを日常生活の中で意識していることのほうが多いのかも知れない。

<調査概要>
調査名:エアコン暖房と省エネに関する意識調査
調査期間:2022年1月25日~1月27日
調査対象:全国の男女529名
調査方法:スマートフォンリサーチ
出典:ダイキン工業

ダイキン エアコン節電情報

構成/KUMU

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