原付やバイクを譲り受けたときも、『軽自動車税申告書』の提出が必要です。申告書の役割や提出が必要なケースを、入手方法や提出期限と併せて紹介します。書き方のポイントについても押さえて、スムーズに手続きを済ませましょう。
軽自動車税申告書とは
『軽自動車税申告書』とは、どのような書類なのでしょうか。バイクや軽自動車を手に入れたときに押さえておきたい、軽自動車税申告書の基礎知識を解説します。
軽自動車税を支払うために必要な書類
原付やバイク・軽自動車を所有している人は、『軽自動車税』を支払わなければなりません。税金の支払いに必要な書類が『軽自動車税申告書』です。原付やバイク・軽自動車を譲り受けて名義を変更するときや、住所変更をするときに用います。
自動車税は所有者の住民票がある『都道府県』に納めますが、軽自動車税は『市町村』に納める税金です。軽自動車税申告書のフォーマットは統一されておらず、地域によって用途別に分かれているといった違いがあります。
申告が必要なのはどんなとき?
『軽自動車税申告書』による申告は、『新規登録』『名義変更』『番号変更』『廃車』『その他』と、さまざまな場面で必要です。
例えば、新車を購入したときや廃車済みの車両を再登録したとき、他市町村から転入したときは、新規登録を求められます。市内、および市外の人から譲渡されたときは、名義変更のために必要です。
登録済みの車両の排気量を変更した際にも、番号変更の手続きに申告が求められます。車両を処分するときや市外に転出するとき、市外の人に譲渡するときには、廃車の手続きのために必要です。
標識を破損・もしくは紛失したときや、盗難に遭ったときにも軽自動車税申告書を提出しなければなりません。
知っておきたい提出期限
『軽自動車税申告書』の提出期限は、申告内容によって異なります。軽自動車を新規に取得したときや譲り受けたときは、『15日以内』に申告が必要です。所有者になった日から数えて、15日以内と考えましょう。
名義変更や番号の変更も、その変更が生じた日から数えて『15日以内』となっています。廃車や売却したときの申告期限は、所有者でなくなった日から『30日以内』です。
廃車と売却以外の申告の場合は15日以内と期限が短いため、できるだけ早く準備をして手続きを済ませるように心がけましょう。
軽自動車税申告書の入手方法
実際に手続きをするには、まず『軽自動車税申告書』を入手する必要があります。入手方法は一つではないので、自分の都合に合う方法を選びましょう。
軽自動車検査協会の窓口
申告書は手続きをする『軽自動車検査協会』に隣接した、関係団体の窓口で入手ができます。市町村役所の税務課や課税課でも入手できるので、最寄りの駅から近い・よく通る場所にあるなど、取りに行きやすい方を選ぶのがおすすめです。
『軽自動車検査協会』という名前を初めて耳にする人や、どんな役割がある機関なのか疑問に思っている人もいるかもしれません。『軽自動車検査協会』は全国89カ所に事務所を設け、軽自動車の新規登録や車検などに関わる手続きを国に代わって行う組織です。
1972年に設立された当初は国から出資を受けた団体でしたが、1987年に『特別民間法人』に変わっています。
参考:税関係についてよくあるご質問(FAQ)|軽自動車検査協会
ダウンロードで入手
自宅のパソコンを使って市町村のホームページにアクセスし、軽自動車税申告書をダウンロードすることも可能です。ダウンロードしたデータを印刷して必要事項を記入します。自宅にパソコンやプリンターがあるなら、わざわざ窓口に足を運ぶより手軽でしょう。
軽自動車税と自動車税とは異なるため、ダウンロードする書類を間違えないように注意しなければなりません。都道府県ではなく『市町村』のホームページが、軽自動車税申告書を手に入れたいときのアクセス先です。
パソコンの環境によってはダウンロードできないこともあるため、オンラインで入手したいときは期日までに余裕を持たせておきましょう。また、ダウンロードは自宅でできても提出までは済ませられません。
期限までに提出できるよう、入手と記入は早めに終わらせておいた方が安心です。
軽自動車税申告書の書き方について
初めて提出する申告書は、書き方がよく分からず悩む人が少なくありません。『軽自動車税申告書』の書き方のポイントや、提出方法も確認しておきましょう。
書き方のポイント
申告書は各市町村によって異なるため、記載例にならって間違えないように記載します。まず、市町村のホームページに記載例があるか確認してみましょう。
申告書には、名前や住所などの個人情報から車両番号・車名・形式まで、さまざまな項目を記載する必要があります。車体の長さや幅・高さ・重量などの項目もあります。
記載事項が細かいため、記入漏れのないようチェックをしましょう。自信がない場合は、家族や友人に詳しい人がいれば手伝ってもらったり、窓口で確認したりするのが確実です。
参考:『軽自動車税(自動車取得税)申告書』記載要領|静岡地方税滞納整理機構
押印せず窓口に提出
2021年の税制改正により、『軽自動車税申告書』の捺印欄は削除されました。申告書に印鑑を押す必要はありません。ただし、窓口で本人確認が実施されるので、本人確認ができる書類は忘れずに持参しましょう。
本人確認書類として認められているものには、運転免許証・マイナンバーカード・パスポート・国民健康保険被保険者証などがあります。運転経歴証明書・後期高齢者医療被保険者証・障害者手帳なども使えます。
ただ、市町村によって変わる場合があるため、事前にホームページで確認しておくのが確実でしょう。いずれの書類も有効期限内のものに限るため、期限も併せてチェックしておくと安心です。
構成/編集部