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「羊歯」は何と読む?覚えておきたい意味と豆知識

2022.03.08

植物の名前である『羊歯』の読み方を知っていますか?単語の読み方と一緒に、花言葉やどのような植物なのかを紹介します。特徴にちなんだ文様とその意味もチェックして豆知識を増やすと、植物観察をより楽しめるでしょう。

「羊歯」とは?

『羊歯』は音読みとは全く違う読み方をするので、知らないと正しく読めない人がほとんどです。正しい読み方とともに、意味や花言葉について紹介します。

読み方と意味

『羊歯』は『シダ』と読む植物の種類です。さまざまな品種がありますが、シダ植物(シダ類)を総称して『羊歯』と呼びます。観葉植物としても人気なので、見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。

『羊歯』の葉が『下(した)』に垂れていることから、『シダ』という名前が付いたといわれています。読みを『齢垂る(しだる)』にかけて、『長寿』の意味があるのも特徴です。

また、シダ植物の葉の裏側が白いことから、『白髪まで長生きすること』や『心の潔白』を表し、縁起のよい植物として捉えられています。『羊歯』が古くから松飾りや鏡餅と一緒に飾られるなど、正月の装飾に用いられている理由の一つでしょう。

花言葉

『羊歯(シダ)』は花を咲かせる植物ではありませんが、複数の花言葉があります。代表的なのが『魅惑』です。

魅惑という花言葉は、夏至の夜に羊歯が花を咲かせるというヨーロッパの言い伝えから付けられたといわれています。魅惑と聞くと『異性を惑わす妖艶さ』をイメージするかもしれませんが、花言葉として特にネガティブな意味はないようです。

『愛らしさ』や『誠実』という花言葉もあります。『愛らしさ』は主に女性に対しての褒め言葉ですが、『誠実』は性別に関係なく喜ばれるメッセージでしょう。思いを込めて誰かに贈るのにおすすめです。

羊歯とはどんな植物?

(出典) photo-ac.com

植物の持つ特徴を知ると、植物観察や育てるのがより楽しくなります。『羊歯』はどのような植物なのでしょうか?分類から歴史まで、特徴を見ていきましょう。

花が咲かない非種子植物

地球上に羊歯が現れたのは、4億年以上前といわれています。もともとは水の中に生えていましたが、環境の変化により陸で生息するようになりました。

陸上で生きるために必要な水分や養分を運ぶ、維管束(いかんそく)が著しく発達しているのがシダ植物の特徴です。

羊歯は花を咲かせない『非種子植物』であることも、大きな特徴といえるでしょう。花を咲かせる植物の多くは種子で繁殖しますが、羊歯は胞子で繁殖する植物です。

胞子は顕微鏡を使わないと見えないほど小さいものが多いですが、品種によって大きさや付き方は異なります。

種類は1万種以上

羊歯の種類は豊富で、1万種以上あるといわれています。湿った薄暗い場所を好む性質から室内でも育てやすく、観葉植物として人気です。

観葉植物として育てられるものだけを見ても、複数の品種があります。例えば、鹿の角に似た葉を持つ『ビカクシダ』や、うねるような大きな葉が独特な『アスプレニウム』、小さくてかわいらしい葉がたくさん付いた『アジアンタム』などが代表的です。

『ヘゴ』や『ディクソニア』のように、庭で育てられるシダ植物も人気があります。手付かずのジャングルに生息する木のような雰囲気を鑑賞できます。

薬草としての歴史も

現在、羊歯に由来する漢方生薬はありませんが、『スギナ』『ノキシノブ』などが民間で薬草として使われていたとされています。

中国では、古くから羊歯を使った『狗脊(くせき)』が重宝されていたという記録が残っています。『狗脊』には2種類あり、『コモチシダ属の植物』と『タカワラビの根茎』というのが有力な説です。現在も主に、腰・背中・膝などの痛みやこわばりに用いられています。

また、『ヒカゲノカズラ』は『伸筋草(しんきんそう)』と呼ばれ、筋肉のこりを柔らかくしたり、関節痛や捻挫の痛みを緩和したりするのに使われる薬草です。

特徴的な葉の形にちなんだ文様も

(出典) photo-ac.com

『羊歯』の葉の形は特徴的であることや、縁起がよいとされることから、模様のモチーフとしても人気です。具体的にどのようなものに使われているのか、また、意味についても見ていきましょう。

着物・器に使われる「羊歯文様」

普段はじっくり見ないかもしれませんが、羊歯の葉をモチーフとした柄は、着物や和食器に用いられています。『羊歯文様(しだもんよう)』と呼ばれており、葉の独特な形や涼しげな雰囲気を楽しめるのが魅力です。

他にも和食器に用いられる模様に、『十草柄(とくさがら)』があります。『十草』はシダ科の植物の一種で、葉がなく茎がすっと上に伸びているのが特徴です。

十草を用いて金を磨くとさらに光沢が増すことから、金運アップにつながる柄とされています。シンプルながらも趣があるのも、十草柄が愛される理由です。

子孫繁栄・商売繁盛の意味がある

『羊歯文様』は平安時代に誕生したと考えられています。当時は、よろいや刀剣などに描かれたり家紋に使われたりしていました。

羊歯は繁殖力が強いことや多くの胞子嚢があることから、『子孫繁栄』や『商売繁盛』の象徴とされているためです。また、『長寿』の象徴とされる縁起物というのも、『繁栄』『繁盛』の意味の由来です。

新しく着物や食器類を購入するときには、古くから伝わる『羊歯文様』のものを選ぶのも趣深いのではないでしょうか。

構成/編集部

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