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意外と知らない「拉麺」の読み方と正しい意味

2022.03.07

『拉麺』の読み方に自信がない人や、知っていても漢字の意味までは知らないという人もいるのではないでしょうか?単語の読み方や意味と併せて、本場中国のラーメンとの違いや、日本のラーメンの歴史についても紹介します。

「拉麺」とは?

『拉麺』という漢字に見覚えがあっても、正しい読み方に自信が持てない人もいるかもしれません。まずは『拉麺』の読み方と意味を紹介します。『拉』とは、何を表している漢字なのかについても確認しましょう。

読み方と意味

『拉麺』はもともと中国語で、『ラーメン』と読みます。ネイティブでは『ラーミエン』に近い発音で呼ばれているようです。中華麺そのものや、中華麺をしょうゆやみそなどで味付けしたスープに入れ、肉や野菜の具を加えた麺料理を指します。

日本のラーメンと同じだと思うかもしれませんが、日本でラーメンが『中華そば』や『中華麺』と呼ばれるように、中国でも日本のラーメンは『日式拉麺』と呼ばれ区別されています。

英語では、『Ramen(ラーメン)』もしくは『Chinese noodle(チャイニーズ・ヌードル)』と呼ばれるのが一般的です。

「拉」は何を表す?

ラーメンに、なぜ『拉』という漢字が使われているのか疑問に感じている人もいるでしょう。『拉』が使われている理由は、麺の製法と関係があります。中国語で『拉』の意味は『引っ張る』で、『麺』は『小麦粉』の意です。

中華麺は、そばやうどんと違って包丁では切り分けず、小麦粉の生地を手で引っ張りながら伸ばして細長い形状に整えます。『小麦粉を引っ張る』という製法から、『拉麺』になったと考えられています。

中国と日本のラーメンはどう違う?

(出典) photo-ac.com

本場中国と日本のラーメンには、どのような違いがあるのでしょうか?それぞれの違いや特徴を知った上で味わうと、より楽しめるでしょう。

スープへのこだわりが大きな違い

日本のラーメンは、肉や野菜・魚などを長時間煮込んで出汁を取ります。スープへのこだわりが大きいのが特徴です。メディアで有名店秘伝のスープが話題になることも珍しくありません。

また、『しょうゆ』『みそ』『とんこつ』『塩』と複数のスープがあり、味のバラエティが豊富なのも特徴です。

一方、中国のスープは、あっさりした味が基本で、具の種類に重きを置いています。食べる人がラーメンの種類を選ぶときも、日本と違ってスープではなく、『豚肉』『五目』のように具をベースに選ぶのが基本です。

中国観光に行く機会があれば、スープや具材の違いを探してみるのも面白いでしょう。

麺にも違いがある

日本と中国では、麺の作り方や食感にも違いがあります。日本では、『細麺』や『太麺』と呼ばれるように基本的な形状が決まっており、『麺のコシ』が重視されています。

一方、中国では麺の太さだけでなく、形状や固さなども幅広いのが特徴です。『四川風』や『広東風』などと呼ばれる通り、地方によって主流の麺が異なることも珍しくなく、麺に豊富なバラエティがあります。

中国では麺を手で伸ばして引っ張る際に油を使用する、『かん水』をあまり使用しないという特徴もあります。かん水とはアルカリ塩水溶液で、小麦粉に混ぜてコシと発色をよくするものです。

中国の麺は日本のものに比べると、弾力やコシが少なく柔らかい食感に仕上がっています。

日本のラーメンの歴史

(出典) photo-ac.com

ラーメンは、いつ頃から日本で食べられるようになったのでしょうか?ラーメンブームやインスタント麺の発売など代表的な出来事を通じて、日本のラーメンの歴史を振り返ってみましょう。

日本初の中華麺は1488年

日本におけるラーメンの始まりは、一説によると、1697年に水戸黄門で有名な水戸光圀が中華麺を食べたことだと考えられていました。しかし、実際に日本で初めて中華麺が食べられたのはもっと前で、1488年の室町時代だと近年になって分かったのです。

室町時代の僧侶が記した『蔭凉軒日録(いんりょうけんにちろく)』に、『経帯麺(けいたいめん)』を来客に振る舞ったという記述が残っています。

『経帯麺』は当時の中国で食べられていた、小麦と水・かん水を混ぜて作られた麺です。現在の中華麺にとても近いといえるでしょう。ただし、スープの材料は今のラーメンとは異なり、動物性の食材は一切使われておらず、麺に昆布やシイタケのだしをかけた料理だったようです。

1910年、日本にラーメンブーム到来

日本初のラーメンブームは、1910年、浅草に日本初の中華そば屋『来々軒』が誕生したのがきっかけです。それよりも前に、横浜中華街をはじめ他の店でもラーメンは提供されていましたが、日本にラーメンブームを引き起こした立役者は、『来々軒』というのが一般的な説です。

『来々軒』では、まず大衆的な『中華そば』『ワンタン』『シウマイ』の3メニューをリーズナブルな価格で提供し始めました。当時の来々軒の中華そばは、豚骨に鶏ガラスープを加え、濃口しょうゆを使ったものです。

コクがありながらもアッサリとしたスープに、焼き豚やメンマ・ネギが乗った中華そばは大ヒットします。来々軒は、たちまち毎日2500~3000人が訪れる人気店になりました。

その後、『来々軒』をまねた中華料理屋が次々にオープンし、日本全国にラーメンブームが広まっていったのです。

1958年には世界初のインスタント麺が発売

世界で初めて誕生したインスタント麺は、1958年に日清食品が発売した『チキンラーメン』です。創業者である安藤百福は、1杯のラーメンを食べるために長い列に並ぶ人たちを見て、お湯があればすぐに食べられるラーメンの研究を思い付いたといわれています。

百福は約1年もの間、睡眠時間を削り休みなく研究を続け、『おいしい』『調理が簡単』『保存できる』『適正価格』『安全』という五つの条件を満たすインスタント麺を完成させたのです。

当時チキンラーメンは『魔法のラーメン』と呼ばれ、品不足になるほど大ヒットしました。そして、現在のように誰もが知っている、すぐに食べられる安価な食品として定着したのです。

参考:安藤百福クロニクル|日清食品グループ

構成/編集部

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