2021年9月14日に発表となった「iPad mini(第6世代)」(以下iPad mini 6)。従来のモデルから、ホームボタンを廃止し、ディスプレイのサイズが大きくなったことで、大きな注目を集めました。
iPhoneシリーズよりも大画面が楽しめるiPadシリーズの中でも、iPad miniシリーズは、比較的コンパクトな筐体で、持ち運びが快適な製品。電車移動の際などにも便利なので、購入を検討している人も多いはず。
そこで本記事では、最新モデルのiPad mini 6が、旧モデルとなる「iPad mini(第5世代)」(以下iPad mini 5)、「iPad mini 4」と比較し、どのように進化したのか、併せて使うと快適な純正アクセサリーを紹介していきます。
iPad mini 6のスペックをiPad mini 5、iPad mini 4と比較!
まずは、iPad mini 6のサイズやスペックを、iPad mini 5、iPad mini 4と比較してきます。デザインの刷新に目を奪われがちですが、実は性能面でも大幅な強化がされています。
iPad mini 6は約2年ぶりの最新モデル! iPad mini 5、iPad mini 4はいつ発売された?
スペックの比較をする前に、まずはiPad mini 6、iPad mini 5、iPad mini 4の発売時期を確認しておきましょう。
先にも触れた通り、iPad mini 6は2021年9月14日に発表。同時期に発表された「iPhone 13」シリーズと共通のチップセット「A15 Bionic」を搭載したことでも、話題になりました。
前モデルであるiPad mini 5は、2019年の3月18日に発表されています。iPad mini 6登場の2年半ほど前にあたり、iPhoneシリーズの発表時期と半年ズレているため、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRと同じ「A12 Bionic」が搭載されています。
iPad mini 5
さらに旧モデルとなるiPad mini 4は、2015年9月に発表されています。iPad mini 5の約3年半前、iPad mini 6の約6年前となっており、搭載チップはiPhone 6シリーズと同じ「A8 チップ」。発売時期や搭載チップセットだけを見ても、iPad mini 6の進化の幅が伺えます。
iPad mini 4
iPad mini 6の本体サイズはiPad mini 5、iPad mini 4よりも小さくて軽い!? ディスプレイのスペックは?
続いて本体サイズについて。iPad mini 6は高さ195.4×幅134.8×厚さ6.3mm、質量はWi-Fiモデルが293g、Wi-Fi+Cellularモデルが297gです。
iPad mini 5は、高さ203.2×幅134.8×厚さ6.1mm、質量はWi-Fiモデルが300.5g、Wi-Fi+Cellularモデルが308.2gです。
iPad mini 4は、高さ203.2×幅134.8×厚さ6.1mm、質量はWi-Fiモデルが298.8g、Wi-Fi+Cellularモデルが304gです。
サイズ、質量ともに、iPad mini 6は、iPad mini 5、iPad mini 4と比べて小さく、軽くなっていることがわかります。
ちなみにディスプレイサイズは、iPad mini 6が8.3インチなのに対して、iPad mini 5とiPad mini 4は7.9インチ。iPad mini 6では、ホームボタンを廃止し、前面をほぼディスプレイにすることで、本体サイズを小さくしながら、ディスプレイサイズが大きくなりました。
また、iPad mini 5、iPad mini 4は、ディスプレイ解像度が2048×1536、326ppiなのに対し、iPad mini 6は2266×1488、326ppiとなっています。
数字だけ見ると解像度に大きな違いは見られませんが、iPad mini 5、iPad mini 4は「Retinaディスプレイ、LEDバックライトワイドスクリーンMulti-Touchディスプレイ」なのに対し、iPad mini 6は「Liquid Retinaディスプレイ、IPSテクノロジー搭載 LEDバックライトMulti-Touchディスプレイ」となっており、より鮮やかで視認性が向上していることが伺えます。
また、iPad mini 5では「Apple Pencil(第1世代)」のみの対応だったのが、iPad mini 6では、「Apple Pencil(第2世代)」に対応となりました。
iPad mini 6はiPad mini 5、iPad mini 4よりもメモリ・ストレージが大容量化している?
残念ながら、アップルはiPad miniシリーズのメモリ容量を公表していないため、歴代モデルを見て比較できません。ただし、先に紹介した通り、チップセットは世代を追うごとに高性能になっているので、メモリが大容量化している可能性は十分あるでしょう。
ストレージ容量は、iPad mini 6とiPad mini 5で64GB、256GBの2モデル用意されているのに対し、iPad mini 4では16GB、32GB、64GB、128GBの4モデルが用意されています。
iPad mini 4は、最大ストレージ容量こそ、現行のiPad mini 6よりも小さくなっていますが、4モデル展開だったため、自分の用途に合わせて選べました。
とはいえ、64GB、256GBの2モデル展開なら、標準的な容量か、大容量かの二者択一なので、普段デジタル製品をあまり触らないユーザーにとっては、選択しやすくなっているともいえるかもしれません。
iPad mini 6はカメラスペックも大幅UP!? 「Touch ID」やUSB Type-Cも注目ポイント
カメラ性能も注目ポイントの1つです。iPad mini 5、iPad mini 4では、8MP f/2.4のカメラが採用されていましたが、iPad mini 6では、12MP f/1.8となっています。
インカメラ(FaceTime HDカメラ)の進化は顕著で、iPad mini 4は1.2MP f/2.2、iPad mini 5は7MP f/2.2、iPad mini 6は12MP f/2.4となっています。これだけの性能があれば、オンライン会議などにiPad mini 6を用いても快適でしょう。
その他、iPad mini 6にはホームボタンが搭載されていない関係で、iPad mini 5、iPad mini 4で採用されていた、ホームボタン内蔵のTouch IDは廃止、代わりに電源ボタンに指紋認証センサーが組み込まれています。
また、iPad mini 5、iPad mini 4ではLightningケーブルでの充電だったのに対し、iPad mini 6ではUSB Type-Cでの充電に変更されています。USB Type-Cは、多くのワイヤレスイヤホンなどにも用いられる規格となっているため、同一のケーブルを使いまわして、複数のデバイスを充電できるのは便利でしょう。
iPad mini 6専用ケースは発売中! キーボードの接続は可能?
Apple Storeを確認すると、iPad mini 6用の「Smart Folio」という、前面、背面共に保護するカバーが発売中。価格は7480円です。また、「Apple Pencil(第2世代)」も、1万5950円で発売中です。
iPadシリーズといえば、カバーとキーボードが一体になっている「Smart Keyboard Folio」や、「Magic Keyboard」を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、サイズの関係からか、iPad miniシリーズには、これらのアップル純正品は用意されていません。
ただし、「Magic Trackpad」や「Magic Mouse」、「Magic Keyboard」は、iPadOSのバージョン次第で対応できるので、iPad mini 6をキーボードやマウスで操作したい場合は、確認してみましょう。
【参照】アップル/iPad mini(第6世代)用Smart Folio
【参照】アップル/Apple Pencil(第2世代)
【参照】アップル/Macアクセサリ マウス&キーボード
※データは2022年2月上旬時点での編集部調べ。
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文/佐藤文彦